体験創作劇場 『世界は踊る~ちいさな経済のものがたり~』の稽古風景、第8回。
そもそもは、舞台美術に興味があって応募したという芸術派、川口駒貴さんです。
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昨日は室内での稽古でしたが、今日は雨が止み、野外での稽古となりました。雨上がりのせいか、いつもより木々の緑が鮮やかで空気も澄んでいる気がします。耳をすませば、風で揺れる木の葉、鳥の声や虫の音が聞こえてきます。
音楽が始まりスタート。通しで90分。
台詞はないのに、終った頃にはいつも喉はカラカラ、体はキシキシ音を立てています。私だけかもしれませんが…。一見、冷静な顔をしているように見えますが、実は結構、体は崖っ淵です。
普段よりもゆっくりとした丁寧な動き、無理なポーズで止まっているからです。舞台一面に繰り広げられる動きと共に、個人の動きと表情のギャップ、そんなところも見ていただけるとおもしろいかもしれません。
今回、後半に出てくる詩の場面を集中的に練習しました。野外では初めて、一人ずつマイクの前に立ち、詩を発表し、マイクと自分の立ち位置、声の通りを確認しました。
マイクに触れるなかれ…という演出家パスカルの掟の元、背の高い人・低い人みんなで一つのマイクを共有します。マイクが声をひろう範囲は意外と狭く、これはなかなか大変です。また、誰が詩を発表し、いつどう舞台から下がるかは、決まりがありません。
即興で詩を作ることもそうですが、こういうスタイルの舞台は稀で、ユニークな演出だと思います。だからこそ、全体の中での自分の位置に気を配る必要があるなぁと思いました。
私にとっては初めての舞台で、やることなすこと全て新鮮で驚きの日々です。それぞれの思いが集う舞台、みんなで一つのものを創作していく過程を試行錯誤しながら楽しんでいけたらなぁと思います。
本番まで残り2週間。
一週間後には演出家ご一行が静岡に来られます。最後の追込みが始まります!
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