5月22日、静岡文化芸術大学でミニセミナーを開催しました。
「shizuoka春の芸術祭」では今年、劇場から飛び出し、近隣の大学と劇場が学びの場として連携-静岡県内の大学とSPACが共同で開催するアカデミア・シアターとして、ミニセミナーを開催していきます。
5月22日のテーマは「市民と公共劇場」。
静岡文化芸術大学の鈴木滉二郎先生(文化政策学部芸術文化学科 教授)、永井聡子先生(文化政策学部芸術文化学科 講師)、そして私たちSPACからは成島洋子(芸術局 主任)が講師として、教壇に立ちました。また私は、この3月に静岡文化芸術大学を卒業したばかり、この折に懐かしい方々にお会いすることができました。
さてミニセミナーでは、市民の皆さんと一緒に歩んでいくこととは?公立の劇場の果たすべき役割とは?といったことを3部にわたって、各講師が講義をすすめていきました。聴講生には静岡文化芸術大学の学生の方々、一般の方と幅広い世代の方々が約100名。皆さん、熱心に耳を傾けていました。
第一部では「劇場プロデュース~泣いたり、笑ったり~」と題して、永井先生ご自身が取り組まれたの知立市文化会館での貴重なお話が聞けました。知立市文化会館では市民ボランティアの方が総勢100名、年間延べ800人もの市民の方が専門のスタッフの方と一緒に劇場を支えている、その体験を実感とともにお話いただきました。
第二部 「社会を映す鏡としての公共劇場」では、鈴木先生から日本における公共劇場の成り立ちについて、お話がありました。また昨年のSPACの活動のことにも触れていただき、公共の劇場の役割を身近に考えることができる時間となりました。
第三部では「shizuoka春の芸術祭2009 制作の立場から」と題し、SPAC成島洋子が講師をつとめました。今年で10年目を迎える春の芸術祭の歩みを自身の体験から語りました。そして最後には、今年の「Shizuoka春の芸術祭2009」のプロモーションDVDを見ながら、今年の見どころを成島から紹介。
静岡文化芸術大学は、文化政策を学部に据えた日本でも数少ない大学です。春の芸術祭のオープニングとして6月6日に開催されるSPAC社会講座では、川勝平太学長も講師として登場していただきます。地域と文化の在り方について、大学とSPACは連携しながら様々な企画を立てて行きたいと思います。