アメリカツアー日記
SPAC文芸部 横山義志
9/21(水)
朝、近所の店で見つけたもの。
浮き輪の形になっていて、このミントで、陽気なジムが内気なローラになんとか助け船を出そうとするわけである。でも「ライフセーバー」は日本の観客には分かりにくいので、本番では「ミントは好きかな?」だけになりそう。
『ガラスの動物園』(10/22より)
http://spac.or.jp/11_autumn/glass.html
舞台は午前8時から仕込み。俳優は午後1時入り。なんとか少しは場当たりができたものの、前回『メデイア』をやった野外劇場よりも舞台がだいぶ小さいので、俳優さんにとっては間合いが変わってしまって、体を合わせるのが大変らしい。静岡での稽古でもジャパン・ソサイエティーの舞台の大きさに合わせてやっていたが、実際に舞台に立ってみるともっと狭く感じた、とのこと。宮城作品では音楽が大きな位置を占め、音楽と動きが連動しているため、歩数などが変わってしまうとなかなか面倒なのである。
今年の演劇祭で『ウェルカム・トゥ・ノーウェア』を上演する予定で来られなくなってしまったNYの劇団テンポラリー・ディストーションの演出家ケネス・コリンズに会いに行く。たまたま、我々のホテルのすぐそば(クイーンズ)に劇団の稽古場があるという。たしかに、行ってみると、ホテルから歩いて10分くらいのところだった。実物の舞台装置で稽古ができる、なかなかのスタジオ。NYでこのようなスペースを常時持っている劇団は少ないとのこと。NYの演劇事情は東京の状況と似ていて、そのうえ公共劇場もほとんどないので、商業的でない演劇をやっていくのはかなり大変らしい。
明日の午後に劇場が使えなくなってしまったので(昨日の日記参照)、舞台班は深夜0時近くまで粘って仕込み。