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2012年7月25日

シアタースクール通信 ~オフェリア劇場日記3~

 シアタースクール3週目、スペシャルな週末になりました。

21日は、新潟・りゅーとぴあの芸術監督、金森穣(かなもり・じょう)氏率いるダンスカンパニーNoism(ノイズム)の公演
『Nameless Voice』を静岡芸術劇場で鑑賞。
シアタースクールの稽古の中でもダンスをしている参加者たちにとって、とても刺激になったようです。

22日は、日本平にある「舞台芸術公園」での稽古です。
普段とは違う、自然に囲まれた稽古場。
入口には蚊取り線香が焚かれていて、とんぼが稽古場の中にやってくるワンシーンがみられたりもしました。

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今年のシアタースクール発表会では、ミヒャエル・エンデというドイツの作家の書いた
『オフェリアと影の一座』を40人の参加者が演じます。

昨年・一昨年のシアタースクールでは同じくエンデの『モモ』をやりましたが、
今年発表するのは、芝居を愛してやまないおばあさんと影たちのふしぎな交流を描いた作品。
物語の中には、劇場の場面もあります。

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今年のシアタースクールでは、この劇場のシーンで演じられるお芝居(「劇中劇」)で
あのシェイクスピアの作品『テンペスト』『ロミオとジュリエット』に挑みます。
シェイクスピアのオトナで洒脱なせりふたち――恋のくどき文句から政治風刺、
権力を鼻にかける男のことば、皮肉、中傷、ゴマすりまで――
これを小学生や中学生が読んでいる姿といったら・・・思わずドキリとすること必至。

参加者にとっても、シェイクスピアの饒舌なせりふがくせになるようで、
休み時間に台本を広げてまわりの参加者と読み合わせをする姿がちらほら。

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「こんなうまいせりふ、本当に恋していたら恥ずかしくて言えない!」
と話す高校生の男子や

「こんな話をしているふたりのところにいるのはあまりに気恥ずかしい」
と話す中学生の女子。

気恥ずかしいシーンを魅力的にみせるのは、ロミオ役が色男だからでしょうか。

それともこれが芝居だからでしょうか。

私たちスタッフにも、シェイクスピアの戯曲やせりふの魅力をあらためて感じさせてくれる参加者たち。

SPACシアタースクール2012夏、エンデにシェイクスピアに、と
とてもぜいたくな発表会になりそうです!