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2013年2月5日

『マハーバーラタ』 フランスツアー日記(1) 

2013年2月1日(金)~2月2日(土) 静岡~パリ
SPAC文芸部 横山義志

今日から23日間のフランスツアー。演目は宮城聰演出『マハーバーラタ』。この作品は2006年にパリの国立ケ・ブランリー美術館クロード・レヴィ=ストロース劇場のこけら落とし公演として上演されていて好評だったので、フランス側から再演のオファーがあり、今回のツアーとなった。パリのほか、カーン、ル・アーヴル、ルヴァロワの計4都市で上演の予定。今回はどんな出会いがあるだろうか。

旅ゆけば駿河の国に茶の香り、というわけで、まずは茶畑広がる舞台芸術公園に集合。といっても、集合時間は午前3時で、2月の夜中に茶の香りがするはずもなく、マフラーをぐるぐる巻きにしてバスに乗り込む。

ちょっと早めに着いたかな、などと思いつつノートパソコンを開いてみたら、転送したはずのデータがすべて飛んでいて、あわてて自宅に取って返してかさばるバックアップ用ハードディスクをスーツケースにねじこみ、間一髪、午前4時集合の静岡芸術劇場出発組に合流。前途多難である。

成田空港には機材を積み込んだトラックも無事に到着。スーツケースと楽器や小道具をチェックインし、お昼頃飛行機に乗り込む。

と、前の列にはなんだか見覚えのあるお顔。お世話になっているフランス大使館文化部の方だった。「ちょうど今日、フランス大使と静岡県知事の対談があるので、来る前に大使に、SPACの話をしておきましょうね、なんて話してたところなんですよ(大使は昨年演劇祭で「ロミオとジュリエット」を観劇なさっている)」とのこと。なんと2月6日の「マハーバーラタ」初日にもプライベートで来てくださる予定だったという。ちょっと不思議なご縁。

ちょうどお隣はフランス語ができる衣裳部岡村さん。パリで舞台衣裳を学んできた、という強者である。お、パリっ子だね。旅は道連れ世は情け、スシ食いねえ、酒も飲みねえ、などと前列では盛り上がりつつ(想像)、機内で過ごす12時間があっという間に(でもないが)過ぎていく。去年のツアー先、コロンビアのボゴタは飛行機だけで20時間近くかかったので、それに比べれば早いものである。

16時半頃空港着、荷物が揃って18時過ぎに空港を出る。その後ホテルに直行し、泥のように就寝。