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2013年2月8日

<制作部よもやまブログ#27>パンちゃんと椿

こんにちは、制作部の佐伯風土です。

みなさんは舞台芸術公園(日本平)を訪れたことはありますか?

近隣の方がジョギング、犬の散歩、学校で遠足、デート、親子でピクニック・・・
日中の園内はどなたでも気軽に入れるので
一日を通していろいろな方々が訪れます。

入口のロータリーで静鉄バスor車から降りて、階段を下ると
まっさきに声をかけてくれるのが、警備員さん。
初めての方にはまず園内の説明をしてくれます。

地図

そして・・・
番犬ならぬ、番猫となりつつあるパンちゃん。

パンちゃん

パンダ柄のパンちゃん。

ある日、後ろ脚がプラ~ンとなってて
「骨折!?」と誰もが焦ったのですが
2,3日後にはフツーに歩いていました。
恐るべき治癒力。

今日は、警備員さんから焦った声で
「パンちゃんがケガをしました。出血は止まったみたいですが・・・結構ザックリと!」。
他の動物と死闘を繰り広げたようで、首のほかに、顔面にも痛々しい傷。。。

おいおいパンちゃん、だいじょうぶかい?と近寄るも、
「これくらい、なんでもないにゃ。
 おまえこそ、人の身より己自身を案じろにゃ。」
との言葉(視線)を残し、傷ついた体で去っていくパン様。

パンちゃん、いったいどういうこと?

と、後を追って茂みに踏み込むと、足元に椿が一輪。

枯葉の椿

散ってもなお、椿でありつづけようとする生命力。
ニョキニョキっと、枯葉の中から顔を出しているよう。

夏はお茶畑に草木に緑が溢れ、花が咲き乱れますが、
冬場は色彩がなくなり、夕暮れともなると、もの寂しさが増します。
それでも、寒さを耐えしのいで、ひとり鮮やかに咲き誇っているのが椿。
逞しい。

椿

苔と落椿のツートンカラーも。

ツートン

これは冬の一日。
四季折々、舞台芸術公園は様変わりします。

そこに聞こえてくる、俳優やスタッフの声や音
稽古場でリフレインされている台詞の声
誰かが叩くジャンベの乾いた音
釘が打ち込まれていく金属音

演劇と自然がひとつになった空間に、ぜひ足を運んでみてください。