梅雨の時期がやってきました。
静岡のSPACでは、クロード・レジさんの『室内』と、宮城聰 芸術総監督演出の『マハーバーラタ』が
フランスのアヴィニョン演劇祭に参加するので、今月末の出発に向けて稽古も佳境だと思います!
奥野はNoism1&2合同公演「カルメン」新潟公演を終え、
二番目の都市、神奈川県横浜市に来ております。
いよいよ20日から22日まで、神奈川芸術劇場KAATで公演です。
客席が真っ赤なKAATは、カルメンの情熱的な性格にピッタリ!
実は、奥野は7月から来年3月まで、恐縮ながら家庭の事情で静岡を離れ、
スイスでの生活が優先になってしまいます。
宮城さん、SPACの皆様、そして静岡県民の皆様!ご無理を申し上げます!
奥野が大きな舞台に立つのは今回のNoism「カルメン」が終わると、次回はいつになるか分りません。
関東圏にお住まいの方々はぜひおこしくださいませ。。
来年度は再び日本に帰って来ますので、今後ともよろしくお願いします。
5月に入ってからはNoism『カルメン』リハ&本番で、新潟市にひと月以上のロングステイとなりました。
新潟は食事は美味しいし、
お洒落なお店もけっこうあり、お店の人も最高!
平地なので自転車があれば不自由なく生活できます。
雨にもほとんど降られることなく、あくせくしてなくて本当にいい街でした。
金森さん、井関さんはじめ
Noismの皆様、りゅーとぴあの皆様、篠田新潟市長をはじめ市の職員の皆様、
そして新潟市民の皆様、本当にお世話になりました。
世界初演となる新潟公演は三日ともほぼ満席で、
終演後はこちらが驚くほどの熱狂的なカーテンコールでした。
SPACからはお花も届き
芸術局長の成島さんはじめ、荒井舞ちゃん、熊倉さん、宇佐美専務はじめ、静岡からもご来場いただき、
本当にありがとうございました。
二日休んで5月以来久しぶりにスタジオでの稽古になりましたが、
劇場での本番を経た今となっては、これだけ違うのかと思うほど、面白さが倍増でした。
新潟の公演を観て下さったお客様から
ダンサーさんが踊りで語る「饒舌なる身体」に驚いた…といったような感想を
異口同音のようにうかがいましたが、
言葉を発しないダンスでありながら「台詞が聞こえる」ような感覚で
人物の心の動きが手に取るように分り、物語が進んで行くという、
Noism10年の集大成であり、舞台芸術の世界でも希有な作品だと思います。
金森さんは「顔で踊るな」という信条を貫いていらっしゃる振付家。
そういえば、2008年だったか、
春の芸術祭で上演したNoism公演「人形の家」のゲネプロを拝見した時も、
金森さんが踊っている一人のダンサーに対して大きな声で
「顔で踊るな!体で踊れ!」と檄を飛ばしていたのを思い出しました。
「気持ち」ではなくあくまで「身体」から発するエネルギーを求める、
このことが、ダンサーによる「物語」を紡ぎ出す「劇的舞踊」を
類稀なるものにさせている一因ではないかと思います。
神奈川芸術劇場KAATの舞台に立つのははじめてですが、
劇場の壁一面上演作品が記されたポスターをみると、「カルメン」の下には、
我がSPACのフランス凱旋公演「マハーバーラタ〜ナラ王の冒険〜」のタイトルが記されており、
新潟でお世話になったスタッフさんはもちろんのこと、
元SPAC制作で今KAATで制作をやっている文ちゃんや収さんがいたり、
マハの仕込みでフランスに出張して下さるスタッフさんがいらっしゃったりと……心強い限りです。
滅多にない関東圏で、奥野しばしのお別れでもある公演です。
6月20日〜22日「カルメン」横浜中華街のほど近く、
@神奈川芸術劇場KAATでお待ちしております!ぜひお見逃しなく!
―舞踊×演劇から生み出される、愛と死の物語の”物語”
Noism設立10周年記念 Noism1×Noism2合同公演
劇的舞踊『カルメン』
[演出振付]金森穣
神奈川公演
2014年6月20日(金)19:30、21日(土)17:00、22日(日)15:00
[会場]KAAT神奈川芸術劇場〈ホール〉
[入場料]一般5,500円 シルバー5,000円 U24 2,750円 高校生以下1,000円(全席指定)
✳︎当日券あり
チケットかながわ 0570-015-415
(受付時間 10:00~18:00)
[主催]KAAT神奈川芸術劇場