ブログ

2014年12月29日

【ハムレットを愉しむための10の事柄 その1】  好評のフライヤー、それは壮絶な撮影現場から生まれた!

 

SPAC俳優・武石守正は「塗り替えられた」。

2015年2月から公演が始まる宮城聰演出『ハムレット』。(公演詳細はこちら

前売り開始を間近に控えた時期に完成したフライヤー、なかなか好評です。

その大胆なヴィジュアルには、好評の声とともに、「あれは本物?それともCG?」「どうやって撮ったの!?」という声が寄せられています。

『ハムレット』は「毎夜、世界のどこかで上演されている」とも言われるほど人気の作品。
SPAC版『ハムレット』は2008年の初演以来、およそ7年ぶりの上演。「再演だからこそ、思い切ってインパクトのあるヴィジュアルづくりを目指そう!」と、現場は動き出しました。


2008年初演時の舞台写真(撮影:原田さやか)

この作品、やはり主役は文字通りハムレットです。
「過去の舞台写真や映像を使うのではなく、生の俳優を撮りたい」
というデザイナーの要望もあって、動画も含めたヴィジュアルの撮影が急遽決定。
まだSPAC新作『変身』の稽古中だった、ハムレット役・武石守正を被写体に、撮影は開始されました。


眼光鋭くカメラと向き合うハムレット役・武石守正。

「生きるべきか、死ぬべきか。それが問題だ。」の名セリフでお馴染みの『ハムレット』。
今を生きる私たちにも通じる、その苦悩と孤独の姿を、インパクトのあるヴィジュアルへと昇華させるべくデザイナーが出したプランは、
「ハムレットを塗り固めていく。その過程を撮る。」
というものでした。


撮影場所は舞台芸術公園の「BOXシアター」

事前に入念な打合せを行い、実際の行程を詰め、
1枚1枚のカットをチェックしながら、撮り上げていきます。


撮っては塗り、塗っては撮りを繰り返す。


塗り重ねる毎に、顔の自由がきかなくなっていく。

写真と動画、同時並行で進められた撮影は、結果的に丸一日かかることに。
この長丁場を、俳優・武石守正は最後まで表情と身体の緊張を絶やすこなく、
塗り固められていく負荷と闘い抜きました。
この集中力には、スタッフとしても感動!

静岡演劇シーンの拠点「アトリエみるめ」管理人でもある某劇団の女優さんは、
さっそく「かっこよすぎるので、部屋に貼りました」
とTwitterで絶賛してくださいました。


二つ折りを展開して貼ると、こんな感じです。

二つ折りになっているこのフライヤー、
開いた中面は、前回公演の模様を中心に、また違った雰囲気になっています。
(フライヤーの大きい画像はこちらでご覧いただけます)

このフライヤーは、静岡芸術劇場、舞台芸術公園、東静岡駅改札前のSPACチラシラックをはじめ、
カフェや書店、公共施設など、県内各所で配布を開始しています。
(もし「このフライヤーを置いてあげる!」というお店や施設の皆様がいらっしゃいましたら、
SPACの中尾・米山までご一報ください!)

そして、フライヤーに続いて、この撮影現場であわせて収録したトレーラー(予告編)も公開されました。およそ100分に及ぶ本作を、たった15秒でどう描くのか?

ハムレットがしゃべります!武石ハムレットの、聞く者を刺すような力強い声には、この作品の世界観が込められているかのようです。ぜひ実際に観て、聞いてください。

先行公開15秒バージョンのトレーラーです。

トレーラーは更にボリュームアップした60秒バージョンも製作中です。ご期待ください!

*******************************
SPACレパートリー
『ハムレット』
2015年2月16日~3月12日
公演の詳細はこちら
*******************************