5月18日から20日までの3日間、清水第一中学校の2年生3名が職場体験にいらっしゃいました。
バックステージ見学、広報に関わる作業のお手伝いや、『ペール・ギュント』の劇場仕込みの見学、衣装室での衣装制作に関わるお話や実際に『ペール・ギュント』の衣装の試着などなど劇場ならではの体験をしてもらいました。また、5月19日に静岡市民文化会館にて開催された全国広告連盟静岡大会における『ペール・ギュント』パフォーマンス(作品の一部を披露)見学、その他、SPAC俳優奥野によるリーディング・カフェにも参加してもらいました。
外から目に見える公演日以外の劇場のお仕事を垣間見てもらい、今回の体験で劇場の裏側のお仕事にも興味・関心をもってもらえたら私たちスタッフとしても嬉しいです。
尾関さん、竹澤さん、原山さん、また劇場でお会いしましょう!
それでは、今回職場体験に来てくれた清水第一中学校3名の体験レポートの一部をご覧ください。
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尾関さん
三日間の職業体験を終えて、色々な体験ができました。
私はお世話になったspacについて最初、まったくと言っていいほどspacのことを知りませんでした。しかし、初日の活動説明や、仕事体験・舞台見学の説明などをしているときのスタッフの皆さんを見ていると、仕事に対する真剣さや大変さ、一つの舞台に対する熱意が伝わってきました。
(中略)
舞台の見学ではちょうどペール・ギュントのセットを組み立てている最中でした。私たちが舞台の中の説明をしてもらっている最中、セットはどんどん組み立てられていきました。技術スタッフの方々が真剣に張り詰めた空気の中で作業をしているところを見ると、「仕事の場というのは、こういうところなんだな」と肌で感じることができました。
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竹澤さん
今回 職業体験ということで、SPACでお仕事をさせて頂きました。この3日間を通して、私は“働く”という事を肌で感じることができました。また、SPACについても深く知ることができ、今までとはまた違ったスタッフの目で物事を見たり考えたり出来たと思います。
SPACの仕事内容についての説明を聞いた後、私たちの初の仕事が始まりました。DM発送作業の準備です。正直、3000枚というチラシの多さにあ然としてしまいました。単純で、地道な作業ではありましたが、全てやり終えた後には達成感を感じ、期待が膨らみました。より多くの人が、このチラシの企画に興味を持ってくれたらいいなあと思いました。
2日目は雨のため予定を変更し、実際に静岡市民文化会館で行なわれた『ペール・ギュント』を観にいきました。本来なら2時間以上かけてやるお芝居ですが、今回は1時間に縮めてやっていました。それでも、舞台上の迫力は変わりません。俳優さん達の発生の仕方もちろん、動きにも感情がこもっていました。光の演出や音楽も俳優さんの動きとベストマッチしていて、ペール・ギュントの世界へと引き込まれていきました。また、この作品は約20人の俳優さんだけで演技、生演奏の両方を行なっています。”さっきまで台詞を言ってた方が、今は太鼓を叩いてる”なんて事もあるそうなので、驚きです!「春の芸術祭(6/5~7/4開催)」では、この作品をすべて観る事が出来るので、ぜひ観にいきたいな~と思いました。
帰ってきてからは、事務室で校正の作業をやりました。「こどものための春芸講座」で使う資料の見直しです。より多くの人にSPACの劇を知ってもらうために、こんな作業もあるというのも知ることができました。
最終日には、衣装室を見学させてもらいました。衣装は俳優さんと相談しながら作っていくという事なので、SPACにはなくてはならない仕事だと思いました。動きやすさや着替えやすさにもこだわりながら、作品によっては‘新品に見えないようにするための工夫‘もされていて、すごいなと思いました。
他にもまだまだありますが、この3日間の体験を通して“演劇”は表に出ている俳優さんだけでは作れない物だという事を知ることができました。制作スタッフ・技術スタッフのみなさんの頑張りも必用不可欠だと思います。
そんな、たくさんの方々の努力の結晶でもある“演劇”をこれから、もっと多くの人に観てもらいたいと思います。そして私も、もっとたくさんの作品に触れて、自分自身をみがいていきたいなと思いました。
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原山さん
1日目には、これからどんな仕事をするのだろうと不安な気持ちで一杯でしたが、制作スタッフの皆さんに優しく接していただき、これから3日間がんばろうという気持ちになれました。「舞台」のお仕事ということで、SPACの皆さんは俳優さんばかりだと思っていましたが、ウラで支える人も大勢いてびっくりしました。舞台を成功させるにはたくさんの支えが必要なんだなーと思いました。今回は舞台芸術公園という自然がいっぱいで気持ちのよいところも見学しにいき、DM発送作業のお手伝いをさせていただきました。3000枚というチラシを何枚かに分け、封筒に入れ、バーコードシールを貼るという地味な仕事でしたが、とっても大変で苦労しました。
2日目は、静岡芸術劇場と技術スタッフの仕事を見学させていただきました。そのあとには、市民文化会館で、「ペール・ギュント」を見に行きました。生演奏でとても迫力があり、かっこよかったです。6月5日に本番の舞台があるそうなので、ぜひ見にいらしてください。また、NHKの文化センターにおじゃまして、リーディングカフェを見学しました。ペール・ギュントを朗読していてとても読み方に感情が込められていました。その後は、チラシと春芸講座の修正をしました。
3日目は、最後ということもあり、気を引き締めて仕事をしました。
(中略)
ペール・ギュントのアニトラの衣装を着させていただきました。お花の刺繍のかわいい着物です。うれしかったです。
こんな3日間を過ごしました。あっという間でした。そして、とてもやりがいのある仕事で、貴重な体験ができました。最後にSPACのスタッフの皆さん短いあいだでしたが、本当にありがとうございました。