アメリカツアー日記
SPAC文芸部 横山義志
9/25(日)
楽日。いつものように公演準備。
午後5時開演。満席だが、当日券を求めて並ぶ人も。今回は全公演キャンセル待ちの列ができていたとのこと。
今日はハンターカレッジ演劇科、コロンビア大学・ニューヨーク大学古典文学科(古代ギリシャ文学などが専門)の先生と学生が多い。ぱっと見ふつうの若者だが、きっとこの中から有名な俳優になったり立派な学者になったりする人もいるんだろう。
とはいえ反応はやっぱりふつうの若者で、悲劇でも隙あらば笑おうとするので、普段と違うところで笑いが起きる。メデイアが背中を掻く場面は大受けだったりする。他の観客と話していても、やはりこれだけずっと集中力を要求する舞台はアメリカでは少ないようなので、発散するところを求めているのだろう。そもそも「悲劇」というもの自体、シェイクスピア物を除けば、アメリカではなかなか見る機会がないのかも知れない。
それでも最後までじっと見てくれて、楽日もなかなか盛り上がった。
再び「メデイアの国から来ました」という、グルジア人の今度は熟年の女性がお二人。とても気に入ってくださったとのことだが、きっとこのお二人も様々な苦難を経験していらしたのだろう。