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2013年9月2日

『オルフェオ』器楽奏者の皆さんが合流!

8月27日から29日は前回のブログで紹介した稽古に引き続き、歌手の皆さんとSPAC俳優での全体稽古でした。
宮城の演出のもと、全体を通しながら修正を重ね一つ一つシーンを創り上げていく作業が行われました。

そして30日には器楽奏者の皆さんが合流!
今回のオーケストラは国内外から集結したメンバーです。

この日はSPAC俳優と演出の宮城は稽古に加わらず、音楽のみの練習となりました。
1時間ほどオーケストラのメンバーだけで、細かい打ち合わせも兼ねた練習をしたのち、
早速所定の演奏者席へ移動して、歌手の方たちとの練習です。
演奏者席は、通常のオペラで演奏するオーケストラピットではなく…

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こんなところで演奏します。

今回は、舞台上での演奏になるので、オーケストラピットでの演奏とは異なり
器楽奏者の皆さんの顔も客席から見えます。
更には、この演奏者席が演奏中に移動!演奏者の方たちも驚いていました。

翌日31日にはコンサートマスターを務めるキャサリン・マッキントッシュさんが
この公演の為に来日し、静岡入りしました。
この日ついに、歌手、俳優、合唱、オーケストラの出演者総勢47人全員がそろいました。

まず、改めて自己紹介を行った後、演出の宮城より今回の舞台構成について説明があり、それから稽古に。

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因みに、キャットさん(キャサリンさんの愛称)はこの日の朝、成田に到着し、
そのまま静岡まで車で移動され、稽古開始10分前に到着。
長旅の疲れをもろともせず、稽古に参加されていました。

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キャサリン・マッキントッシュさん

さて、今回のブログでは『オルフェオ』のストーリーを紹介します。
『オルフェオ』はギリシャ神話に登場するオルフェオとエウリディーチェの愛の物語。
主人公のオルフェオは音楽の才能にあふれた歌と竪琴の名手。
エウリディーチェとの恋を実らせ、結婚します。

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エウリディーチェを演じる戸﨑文葉さんとオルフェオ役の辻康介さん

喜びに満ち溢れた時はつかの間、「使者」が現れ、
エウリディーチェが毒蛇にかまれて死んでしまったと告げられます。

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「使者」に扮する太刀川昭さん。
よく見ると背後に手が見えています。これは何でしょうか…

妻をあきらめられないオルフェオは、「希望」に導かれ黄泉の国の入口までやって来るものの、
この世とあの世を隔てる川の渡し守カロンテに行く手を阻まれてしまいます。

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オルフェオを導く「希望」役の淀尚子さん(写真左)

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両手をあげているのがカロンテ役のSPAC俳優牧山祐大。周りにも役者が…

得意の竪琴でカロンテを眠らせ、川を渡り、ついに冥界の王プルトーネに謁見します。

プルトーネの妻プロセルピーナのはからいによりエウリディーチェを連れ帰ることを許されます。
それには条件があり、地上に出るまでは決して妻の顔を見てはいけないというものでした。
しかし、オルフェオは、地上まであと少しというところで妻を見てしまうのです…

このようなストーリーなのですが、
今回の『オルフェオ』は「オペラ」というジャンルの常識を覆すような作品に!
見どころは宮城聰による、その大胆奇抜な演出です。
オペラ『オルフェオ』は400年前に創られた作品。
原作であるギリシャ神話で語られた、生者の死者に対する考えが、
その斬新な構成により、現代の私たちにとってより切実なストーリーに生まれ変わります!

最後にお知らせです。
9月5日(木)には『オルフェオ』公演のプレイベントとして
『オルフェオ』出演者による「室内楽コンサート」が
静岡芸術劇場1Fロビーにて開催されます!

出演は先ほどご紹介した、古楽演奏のスペシャリスト、キャサリン・マッキントッシュさん、
静岡児童合唱団出身、東京藝術大学に初のカウンターテナーとして入学された太刀川昭さん、
音楽青葉会会長・チェンバロ奏者の戸﨑廣乃さん、
そして、ヴァイオリンに三輪真樹さん、ヴィオラ・ダ・ガンバに櫻井茂さんをお迎えします。

豪華な顔触れの出演陣が目の前で演奏してくれるスペシャル企画。
料金は500円!『オルフェオ』チケットお持ちの方は無料(要予約)でご覧いただけます!

【日時】9月5日(木)12:00~13:00
【会場】静岡芸術劇場1Fロビー
【お申し込み】SPACチケットセンター 054-202-3399
要予約となります。
席数には限りがありますのでお早めにご予約ください!

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モンテヴェルディ『オルフェオ』
9月7日(土)16:00開演
8日(日)15:00開演
静岡芸術劇場

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