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2013年11月22日

【わが町ブログ*第六幕】 どうぞ、劇場へ!

『わが町』開幕しております!
平日は中高生の皆さんにご覧いただき、土日は一般のお客様への公演、と
連日公演が続く中、たくさんの感動の声をいただいています。

さて、すっかり間があいてしまいましたが、今回はギブス家を紹介します。
主人公・エミリの恋人となる、ジョージの家族たちです。

ジョージの父親、ギブス氏(奥野晃士)は町のお医者さん。
ギブス夫人(木内琴子)は、忙しすぎるギブス氏の身体を心配してばかり。
ちっとも休もうとしないギブス氏に困り顔です。
そして、コーラスの練習で帰りが遅い夫人にムッとするギブス氏。
ジョージ(野口俊丞)は野球に夢中で家の手伝いをさぼりがち。
妹のレベッカ(伊比井香織)とジョージは朝から洗面所で喧嘩…。

こうして書いてみると、ギブス家、なんだか大変です(笑)。
でも、作品をご覧いただければ、
ギブス一家が愛にあふれていることをすぐに感じていただけるはず。

夫人の帰りを待ち疲れてふてくされたギブス氏の手をさっと取って、
一緒に庭に出るギブス夫人の笑顔。
ジョージに家のこともきちんとするよう諌めるギブス氏の、優しい語り口。
そんなお父さんからの言葉にはっとして、すぐに素直に反省するジョージ。
ジョージの結婚式の朝には、部屋に閉じこもって泣いているレベッカ。

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エミリはこんな家族のところにお嫁にいきます。
…が、ジョージとエミリの結婚生活は、『わが町』では描かれていません。
『わが町』の二幕は、彼らの結婚式の朝から始まり、
二人がお互いの気持ちに気付いたときへの回想シーン、
そして結婚式のシーンに戻り、…と幸せでいっぱいの光景ですが
三幕は、その9年後。
時代は移り、町の人々にもいろいろなことが起きたあとのことです。

この幕では、ギブス夫人の言葉のひとつひとつに
夫人からエミリへの、
そして生きている人たち全てへの思いが見えてくるようです。

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そしてギブス氏の家族への愛も
言葉は発さないながらも、この三幕の彼の姿に切ないくらいに表れています…。

一幕と二幕の間は3年間。二幕と三幕の間は9年間。
進行係の台詞によって、さらりと時間の経過が皆さんに伝えられますが
その間にどんな日々が過ぎていったのか、
想像しながら観ていただければ、と思います。
日常を描いている『わが町』だからこそ、
皆さんの琴線に触れる<何か>があふれているはず。

ジョージやエミリと同世代の、若い方々へ。
恋と結婚、を知る方へ。
日々生きていることに何かしらの疑問を持っている人へ。
そして、身近な人を失ったことがある人へ。

一般公演は今週末を残すのみとなりました。
劇場で、お待ちしております。

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SPAC秋のシーズン2013
『わが町』
11月14日~11月29日
公演の詳細はこちら
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制作部:中野三希子