みなさんこんにちは。制作部の荒井洋文です。
すっかり寒くなりました。そう言えば年々秋が短くなっていくように感じませんか?暑い夏から一気に冬になってしまった。紅葉をもっと楽しみたかったのに。そんな心境です。日本平の樹々たちも困惑しているのではないでしょうか。
冬は富士山がきれいに見える季節。今日はドカーンと富士山の写真をお届けしたかったのですが、あいにくの曇天。雲の向こうにお隠れでございます。苦し紛れに稽古場棟「BOXシアター」から見える日本平の森をどうぞ。右上に、春にリニューアルオープンした日本平ホテルが見えますね。
さて、先週末まで「BOXシアター」では、前SPAC芸術総監督鈴木忠志さんの演出による『新釈・瞼の母』(出演劇団SCOT)の公演が行われていました。
久しぶりの鈴木さんの作品とあって、舞台芸術公園が独特のいい意味での緊張感に包まれました。かつて毎日感じていた、ピリっとした、SPACの原点ともいえる、なつかしい、あの感じ…。久しぶりにココチよかったです!
SCOTの俳優さんたちも一層磨きがかかって、公園を歩いているだけで武士のよう。舞台でみれば、まるでギリシャの彫刻のようです。
一朝一夕では真似の出来ない、積み重ねることで到達した、研ぎすまされた刃物のような芸術的境地。演劇に関わるものとして襟を正される思いです。今回の「BOXシアター」での上演では、そんな俳優さんの演技や呼吸のひとつひとつに、まさに手に取るような距離で触れることができました。
そうそう、とても嬉しいことがありました。この『新釈・瞼の母』に県民参加体験創作劇場『忠臣蔵2004』に県民出演者として参加し、その後もSPAC県民劇団 劇団『静火』で活躍した小林清美さんが看護婦役で見事出演を果たしました。かつては演劇初心者だった清美さんも、今では鈴木さんの作品に出演する立派な女優さんです。看護婦姿で真赤な口紅の清美さん、エロかっこよかったですよ!これからのご活躍も期待してます。
受付前のスナップをいくつか。
開場直前のロビー。劇場から鈴木さんが指示する声と、俳優のセリフが激しく聞こえてきます。
荷物係は平田。販売用の書籍を熟読中。(立ち読みはご遠慮くださいネ。)
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『忠臣蔵2004』つながりで、あのグランシップ大ホールでの上演から9年ぶりに、
宮城聰演出の『忠臣蔵』が今週末より静岡芸術劇場で上演されます。今回はSPAC俳優のみの出演となります。
今年締めの舞台はSPACでお楽しみください!
それではみなさん、お風邪など召されませんように。