みなさま、こんにちは。
制作部の山川祥代です。
今更なのですが、
フランツ・カフカってみなさま
どのくらいご存知でしょうか?
私は恥ずかしながら、
『変身』担当になるまで
読んだことがありませんでした。
もちろんフランツ・カフカという名前と
主人公がある日突然虫になる、という
話があるということは知っていましたが。
読んでみると、最初の一文の
「ある朝~(中略)虫になっているのに気がついた。」が
突拍子も無さ過ぎるせいか、
それ以降の話の流れは
さほど特徴の無いように思えます。
「虫になった」というあり得ない要素が
ごくごく自然に受け入れられて
現実のものとして進んでいくのです。
家族は驚き、勤め先の上司に心配され、
家族に見放され、最後は死んでいく・・・
「虫になった」以降の流れとしては
(極めてネガティブではありますが)
自然のことのようにも思えます。
何が言いたいかというと、
なぜカフカはこの物語を
執筆したのでしょうか?
「虫になった」主人公。
この「虫になる」とは
何を表しているのでしょうか?
「虫」であった理由は何でしょう?
カフカの『変身』には、
こういった物語を設定する上での
「意図」が謎に包まれている気がします。
『変身』を通して
カフカという人物そのものに
興味を持つようになりました。
執筆されたときから
100年のときを超えて
彼の『変身』を「舞台化」します。
今、なぜカフカなのか。
ぜひ劇場に来て
その答えを見つけてください。
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静岡芸術劇場<ヘンシン!>記念公演
『変身』
12月6日~12月21日
公演の詳細はこちら
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