SPAC文芸部 横山義志
2015年6月27日
スタッフは9時に劇場集合。今日は一日雨らしい。蒸し暑かったり、ちょっと涼しかったり。まあ静岡とそれほど変わらない気温なので、過ごしやすい。湿度が高いので、俳優さんの喉にはいいが、打楽器には乾いていた方がいいという。むずかしいところ。
モソヴィエト劇場は20世紀に作られた劇場だが、19世紀までの西欧の劇場のように馬蹄形の客席で、舞台の両脇にバルコニー席がついていたりする。「台詞を聞く」芝居には悪くないが、客席の構造上、どうしても見切れ席が出てしまう。(公演までは一階客席にシートがかけられています。)
チケット料金は1500ルーブル~5000ルーブルと、最高で日本円換算12,000円以上になり、けっこう高い。ただ、演劇科の学生は国立劇場なら無料では入れるのだという。どの席からでもきちんと見ていただけるよう、入念に客席をチェック。
15時サウンドチェック。打楽器の音が響き渡ると、ようやく劇場がマハーバーラタ仕様になったような気がしてくる。場当たりもできた。1000席近い劇場ではあるが、アヴィニョン石切場や駿府城公園に比べると、だいぶコンパクトな空間。とはいえ、ダマヤンティー姫役の美加理さんによれば、リング上舞台では円周100メートルの舞台を一周するところを、今回は客席を回ることになって、「100メートル走が障害物競走に」なり、逆に運動量は増えるかも、とのこと。演奏スペースが変わるので楽器の配置が変わり、演奏する楽器が変わってしまった俳優さんも少なくない。
22時頃退館。昨日よりちょっと早いが、チェーホフ演劇祭で先月から連日働きづめのモソヴィエト劇場スタッフを休ませるためだという。照明デザインの大迫さんによれば、「照明はまだまだ。明日一日、はじめて使うLEDの調整です」とのこと。明日はいよいよゲネ。