ブログ

2016年8月31日

2016年度「SPAC県民月間」ブログ(2)

いよいよ今週末に公演が迫る県民月間K’s pro.の『Le Petit Petit Prince ちっちゃな、ちっちゃな、王子さま』。本日、出演者やスタッフが劇場入りし、仕込みがスタートしました。ダンサーの皆さんも、立ち位置や出捌けの確認に余念がありません。舞台芸術公園の野外劇場「有度」は、その名のとおり日本では珍しい野外にある劇場。日本平の原生林と星空を背景に、幻想的な空間が広がります。あとは雨が降らないことを祈るばかり・・・!

さて、K’s pro.の制作を担当する小溝朱里さんが、再びレポートを寄せてくれましたのでご紹介いたします!

==========

こんにちは!K’s pro.の制作、小溝です。
今回は、K’s pro.の舞台の特徴をみなさまに紹介いたします。

まずは「コンテンポラリーダンスを用いた舞台である」ということです。
静岡市では、ここ数年コンテンポラリーダンスの事業やワークショップが盛んに行われるようになってきました。ですので、「言葉は耳にしたことがある」という方が少しずつ増えているのではないでしょうか。
今でこそ認識され始めていますが、K’s pro.が静岡の地でコンテンポラリーダンスの創作活動を始めたのは、なんと19年前。その実態を知っている人がほとんどいない状態からのスタートでした。
初めて観る方は「なんだこの踊りは?」と思われるかもしれません。ですが、その感覚こそ正解なのです。これという決まった型がないダンスですので。
「なんだかよく分からないけどおもしろい!」という感覚をお客様に持っていただけたら、私たちの創るコンテンポラリーダンスはみなさまに伝わったと言えるでしょう。
その感覚、味わいに来てみませんか?

次に、言葉です。ダンスの公演ですが、ここ数年は朗読やセリフが作品に織り込まれています。特定の出演者が言葉を発したり、出演者全員で歌いだしたことも。
今年の公演でも、要所で言葉が用いられます。言葉とダンス、発話する者と身体のみで表現する者の間で会話が成立しているのです。このふたつが共存する空間は、不思議でありながらも心地よく感じることでしょう。
また、みなさまの物語に対する理解を深める、ひとつの要素でもあります。是非、肩の力を抜いて、観ていただきたいです。

続いては、この公演を行う場所、野外劇場「有度」です。出演者・スタッフ一同、日本平の自然に囲まれたこの素敵な劇場空間に惚れ込んでおります!
普通の劇場は、当たり前のことですが、壁に囲まれています。舞台奥や天井も例外なく。ですが、野外劇場「有度」では、それが木々や茶畑、星空なんです。野外ならではの、そしてここ日本平の舞台芸術公園だからこそ実現し得た唯一無二のぜいたくな空間・・・。毎年ここでしかできない演出を用意し、お客様に楽しんでいただくこと、またお客様と一緒に過ごすことが、私たちの何よりの幸せです。
今年もみなさまと、野外劇場で時間を共有できることを楽しみにしています。

最後に紹介するのは、音楽です。6年前からゲストとして招いている、ピアニスト・林正樹さんの生演奏にのせて公演いたします。天井がない野外劇場でのピアノの生演奏、想像するだけでわくわくしませんか?
またそれとは対照的に、同じビートを刻み続ける音にのせて踊る場面もあります(これは生演奏ではなく、音響機器から流れる音楽です)。
空に向かって解き放たれたこれら二種類の音に、周囲の雑木林からの虫の音も加わり・・・、きっと他では聞くことのできない音色に巡り合えるでしょう。ぜひ、これらの音の共演にもご注目ください。

さて、ここまで4つの特徴を紹介しました。
K’s pro.の公演のこと、少しでも想像していただけましたでしょうか。

皆さんがイメージしやすいよう、リハーサルの様子をちょっとだけお見せしちゃいます!

チケット予約ですが、まだまだ承っております。
9/3(土)は残りわずかですが、9/4(日)はお席に余裕がございます。
お気軽にお問い合わせください!

==========

SPAC県民月間2016 K’s pro.
Le Petit Petit Prince ちっちゃな、ちっちゃな、王子さま

2016年9月3日(土)、4日(日) 各日19:00開演 ※雨天予備日5日(月)
舞台芸術公園 野外劇場「有度」

◆チケット(全席自由)
前売3,000円/当日3,500円

<チケットお取り扱い>
Tel. 054-282-3221(森本バレエ研究所)080-2622-8410(制作担当・小溝)

★公演の詳細、東静岡駅⇔舞台芸術公園間のチャーターバスの発着時刻はこちら

==========