ボゴタ演劇祭参加の記
SPAC文芸部 横山義志
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公演前日。
今日は朝から照明フォーカス、午後に演奏稽古、サウンドチェック、塔・字幕仕込み、場当たりと順調に進んだ・・・ようである。助成金申請の締切があって、あまり舞台の状況を見ることができなかった。
17時楽屋入り、19時45分ごろ、ついに通し稽古が始まる。私にとっては、思えば8年ぶりの『王女メデイア』である。実をいえばこの舞台、20回以上見ている。2001年モロッコツアーで通訳を務め、翌年のフランスツアーで字幕制作・操作をやったので、台詞もほとんど憶えてしまった。
なのに、ここボゴタで見て、美加理さん演じるメデイアが毒薬を用意するあたりからなんだか涙腺がゆるんできた。それまで極度に動きを制限されていた身体が身悶えをはじめる瞬間。ここ数年、演じられなかった時間のなかで、舞台がとても成熟した気がする。通しが終わると、すっかりお客さんのつもりで拍手してしまった。
明日はついに本番。どんなお客さんが来るんだろうか?
楽しみである。