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2017年10月4日

『ロミオとジュリエット』ローザンヌ公演その4(宮城嶋遥加編)

静岡芸術劇場の『病は気から』、歌舞伎座の『極付印度伝マハーバーラタ戦記』が次々と開幕しておりますが、こちら、ローザンヌでも『ロミオとジュリエット』公演が毎日続いております。
早いもので千穐楽まであと1週間となってしまいました。
ツアーブログ最終回は2016年の『ロミオとジュリエット』静岡公演よりジュリエット役を務めさせていただいております、新人の宮城嶋遥加が書かせていただきます。
ツアーブログ1~3*と先輩方がとても素敵なブログを書かれていて、私はどうしようかと悩んでおりますが、現地の様子を少しでも多く皆様にお伝えすることができるよう書き進めました!最後までお読みいただけたら幸いです。
ブログ1(舘野百代編)ブログ2(貴島豪編)ブログ3(永井健二編)

photo1

まず、こちらのピンクの資料。左側の縦長のものが公演のパンフレット、右側のものが公演のチラシです。
パンフレットにはSPACでも配られるようなものと同じく、作品の説明や出演者とスタッフの名前、それに加えて演出のオマール・ポラスさんのインタビューやSPACとの関わりについて書かれています。
右側のチラシはSPACの公演のチラシよりも小さめ、でも少し厚手の紙に印刷されています。チラシの裏面にもパンフレットと同じく、出演者とスタッフの名前や作品の紹介が書かれていました。そして、チラシの方にはSPACが2017年のアヴィニョン演劇祭でオープニングを飾った劇団であるということもしっかりと書かれていました!!
そして、パンフレットとチラシの表面に堂々と輝く、

“SI L’AMOUR EST AVEUGLE, IL MANQUERA SA CIBLE…”
「恋が盲目なら、その的を外すだろう」
(宮城嶋拙訳)

というフランス語の一言、まさに、『ロミオとジュリエット』のストーリーを表現した一文です。
パンフレットもチラシもシンプルなデザインだけれど、ピンクと赤、白と黒のバランスが何とも言えず可愛くて思わず手にとってみたくなるようなものでした。

photo2

何やら、レストランのメニューのようなこの資料。これは、『ロミオとジュリエット』の公演を行っているThéâtre Kléber-Méleauのロビーにあるレストラン&バーのメニューです。よく見ると、「DASHI」や「SAKE」の文字が…。そういえば、時々、劇場の厨房から日本食特有のかつおだしの匂いがしていたのを思いだしました。
あと、写真を撮り忘れてしまったのですが、ふりかけのかかった美味しそうな丸いおにぎりも売られていました。おにぎりが大好きな宮城嶋は、目がハートになりました。
『ロミオとジュリエット』の公演に合わせてレストランのメニューも日本のものが取り入れられています。

photo3

劇場の厨房に並ぶご馳走の数々。厨房はちょうど、女子楽屋の隣にあるので、様々なご馳走の美味しそうな匂いがします。公演前の時間には厨房から次々と美味しそうなピザやケーキが運び出されるのを横目で眺めています。

毎日の公演にはたくさんのお客さんが来て下さり、終演後にレストランに行くと、お客さんに会うこともできます。SPACとつながりのある方もこれまでに多く来て下さりました。
昨日(10月1日)の公演には、アヴィニョン法王庁中庭の劇場で照明のスタッフをしていたDomDomとBenが観に来てくれました。
アヴィニョン法王庁の案内をしていただいたときに、「次はローザンヌで『ロミオとジュリエット』をやるよ」と言ったら、「僕たちは普段はリヨン(Lyon,フランス南東部にあるフランス第2の都市)に住んでいるからローザンヌなら行ける。10月にまた会おう。」と約束してくれて、本当に車で4時間半かけて、フランスのリヨンからスイスのローザンヌまで『ロミオとジュリエット』を観に来てくれたのでした。

photo4

少しぶれてしまったのですが、左側がDomDomで右側がBenです。終演後に劇場で一緒にご飯を食べました。

photo5

アヴィニョン法王庁を案内してもらったときの写真。
アヴィニョンでお世話になったスタッフさんに公演を通して再びお会いすることができて本当に嬉しいひとときでした。

劇場スタッフのみなさま、劇場に足を運んでくださるお客様、日本から静岡から応援していただいている全てのみなさまの優しさと愛に支えられながら、残り1週間、頑張っていきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

宮城嶋遥加

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『ロミオとジュリエット』
構成・演出:オマール・ポラス
出演:山本実幸、宮城嶋遥加、イヴ・アダン、大内米治、貴島豪、
武石守正、舘野百代、永井健二、吉見亮、ピエール=イヴ・ル・ルアルン

2017年9月19日~10月8日(18回公演)
TKM Théatre Kléber-Méleau〔ルナン/スイス〕
*詳細はこちら
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