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2023年3月11日

『人形の家』出演俳優にちょっと聞いてみました(後半)

制作スタッフの丹治が気になる「俳優はどんなことを考えながら演じているのか?」をちょっと聞いてみました。
前半に引き続き、葉山陽代さん、bableさん、森山冬子さんにお答えいただきましたので、どうぞ!

前半(たきいみきさん、加藤幸夫さん、武石守正さん)はこちら
 
葉山陽代 篇

丹治
写真は、第一幕から第二幕へ移るシーンで、葉山さんは傘をさして歩いていらっしゃいますよね。セリフはないのですが、照明と音響と俳優の動きが組み合わさったとても印象的なシーンです。このときはどんなことを考えているんですか?

葉山
一幕と二幕の間のシーンは、私たちは「だんまり」と呼んでいて歌舞伎などで使われている手法からヒントをもらっています。
ノーラのお家を出てから、クリスマス頃の雪降る街中を歩く。そこは朝着いたばかりの新しい街でひとりぼっちの夜、そしてこれから住む部屋も探さなくていけないという、クリスティーネの心情を表すために視線や歩き方を工夫しました。
本番では、ここで初めて舞台が暗くなるので、お客様の「気」をよく感じます。緊張感とリラックスが混ざったお気に入りのシーンです。

 
bable 篇


丹治
ヘルメルを演じるbableさんは、終盤に向けて“不安定”になる舞台の上での演技が増えていきますね。観ているこちらはドキドキハラハラですが、どんなことを考えながらアレの上で演技をしているのですか?

bable
“アレ”に関してはご観劇頂いた多くの方からも同じように「コツはあるの?」と尋ねられますが、スタッフチームの度重なる検証のお陰で、毎公演、絶妙な調整をして頂いております故、安心して飛び込めます。不思議なことに、その”不安定” を毎公演楽しめております(ヘルメル的にはその不安定さが増していく家庭に関しては気が気でないでしょうが、、、)。
公演ごとに配置が異なり、その日ごとの新鮮な空間になりますので、”アレ”と(そして勿論ノーラと!)波長を合わせながらのお芝居になります。そのあたりも実際にご観劇頂き、視覚的にも楽しんで頂けたらと思います!
 

森山冬子 篇

丹治
家事手伝いのヘレーネとヘルメルのこどもという、大きく年代の離れた二役を演じられている森山冬子さん。その”変身ぶり”が見事なのですが、今回はこどもを演じる森山さんに質問です。
いろんな形のブロックを集めて何かを組み立てていらっしゃいますよね。写真はその一コマをとらえたものですが、このときはどんなことを考えていますか?

森山
写真時に考えていたことは、「あ、今日は調子にのって積み過ぎたかも…」です。
この積み方は、全公演中、一回しかしていません。
ある意味、奇跡の一枚です。

 
 
***

最後まで読んでくださりありがとうございました!
『人形の家』の〈俳優にちょっと聞いてみました〉シリーズはこれでおしまいです。
いかがでしたでしょうか?
あらためて聞いてみると実にいろんな答えが出てきて興味深いですね。

作品を観てくださった方のご感想も伺えればとてもうれしいです。
静岡芸術劇場の1階ロビーには、感想を付箋に書いて貼れるコーナーもありますので、ご来場の際はぜひのぞいて&書いてみてください。
みなさまのご来場、心よりお待ちしております。

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SPAC秋→春のシーズン2022-2023 #4
『人形の家』
2023年 2月11日(土・祝)・12日(日)・19日(日)
3月4日(土)・5日(日)・11日(土)・12日(日)
各日14:00開演
会場:静岡芸術劇場

演出:宮城聰
作:ヘンリック・イプセン
訳:毛利三彌(論創社版)
出演:たきいみき、加藤幸夫、武石守正、葉山陽代、bable、森山冬子

https://spac.or.jp/au2022-sp2023/dollhouse_2022
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