アメリカツアー日記
SPAC文芸部 横山義志
9/29(木)
舞台班は午前8時劇場集合。俳優は10時からのサウンドチェックに合わせて集合。
12時半、場当たり開始。ニューヨークの劇場より奥行きが深いので、地がすりは前に垂れず、俳優の立ち位置も大幅に変わり、一場面ずつ調整していく。
いつもすてきなメイク・ヘアメイクの梶田さん。
バラの花も梶田さんが買ってきたもの。右は美加理さん(メデイア)のかつら。近くで見ても、すごく生々しくて、人の気配すら感じる。地毛は全く見えなくなっているというが、ほとんどかつらには見えない。
かつらの前髪をくるっと巻いてあるのは、かぶせるときに地毛の前髪がひっかからないようにして、さらにかつらの前髪がうまく左右に流れるようにするためで、こうしておくと作業がスムーズなのだという。職人技である。
この美加理さんのヘアメイクだけで45分。今回は女優が12人で、女優だけで2時間近くかかるとのこと。ふだんSPACでやるときには2人から3人のアシスタントがいるが、ツアー中はお一人で全て手がけることになる。大変な作業。
逆に本多麻紀さん(イアソン)は一見かつらのようだが、全て地毛だという。はじめは仲居の一人として出てきて髪を上げているが、イアソンとしての出番の前に髪をセットして、イアソンの出番が終わると再び結い直す。本番中も休みなしである。