『真夏の夜の夢』の出演者インタビュー、
第5回は妖精「耳が悪い精」を演じる若宮羊市です。
耳が悪い精:若宮羊市(わかみや よういち)
東京都出身 A型
–耳が悪い精はどんな精ですか?
見た目は、頭の部分が耳になっていて、佐藤ゆずさんが演じるもうひとりの「耳が悪い精」とペアになっています。名前は「耳が悪い精」ですが、特別に耳が悪い演技とかはしていません(笑)
というのも、妖精たちは、いわばコロスやアンサンブルという集団になって何かをする役目を担っているので、個々で何かするというよりも、妖精全体で、お客様に何かが見えればと考えています。そういう意味では、妖精たちの最初の登場で、衣裳をはためかせたり、体の動きで、風を表しているところは、ひとつの見せどころだと思います。風という、目には見えないものを見せるのには一番ビビッドなシーンで、人間の目に見えない妖精がここに存在するということを象徴的に表しているのではないかと思います。
–『真夏の夜の夢』で一番好きなシーンは?
ラストシーンです。シェイクスピアの原作では最後にパックがひとりでお客さんに向けて言う台詞を、野田さん潤色のSPAC版では、人間役や妖精の王・女王、悪魔メフィスト役の俳優たちが、みんなで節をつけて声をそろえて言います。この口上で、シェイクスピアの原作と野田秀樹さんの潤色が、最後の最後で完全にひとつに重なるような気がして素敵だなと思います。僕は、このシーンは舞台奥で演奏を担当しているのですが、後ろから見ていて、ほとんどもうお客さんのような感覚で感動しています(笑)
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若宮の2011年初演時のインタビューはこちらで読むことができます。
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