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2015年4月16日

『メフィストと呼ばれた男』稽古場ブログ5 稽古レポート

今回は、『メフィストと呼ばれた男』担当のシアタークルー(ボランティア)さんの稽古レポートです。

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4月10日、16:00から90分程の間「メフィストと呼ばれた男」の稽古を見学させていただきました。
約2週間後に迫った演劇祭の初日を飾る作品でもあり、内容も、舞台のつくりも、細部にわたるまで様々な「挑戦」がされています。おそらく、劇場にいらっしゃるお客様はわっとまず驚くのではないかな?と想像するとわくわくするような、ちょっとほくそ笑んでしまうような心持ちにもなります。

稽古の様子はというと、途中途中で止めながら、宮城監督の指示や俳優さんたちの意見などが交わされていました。時代設定はナチ政権下、次第に戦争の不穏な空気が満ちてくる中、国立劇場で活動する俳優、芸術監督といった劇場人が登場人物です。SPACの俳優さんたちは、考えながら、ひとつひとつ、非常に慎重に、探りながら、確認しながら演技をされているように感じました。時代も違い、また作品という虚構の中ではあるのですが、やはり相当に現実的な問題として作品に向き合われているのだと思います。ある意味、これまでのSPAC作品の中でも、ヒリヒリするようなものになっているのではないでしょうか。






【稽古風景より】
 
見学時間内での後半は、かなり本番に近い形で流れていき、見学者だけでなく、おそらくスタッフさんたちも引き込まれてしまうような瞬間がありました。個人の意思ではどうにもならない社会の流れの中で、自分だったらどう選択してどの様に生きていくのか・・それぞれの登場人物がとてもリアリティを持った存在で、それぞれの立場に自分をなぞらえて考えてしまいます。
本当に、どのような作品になるのか・・本番が楽しみで仕方ありません。


【演出の宮城聰】


【舞台装置を移動する演出部スタッフと宮城】

ぜひ多くの方々に観て、考えてもらえたらいいなあと思いました。特に、若い方々や、学生さんや、演劇に限らず何かの表現活動をされている方に。または、組織や誰かを守る立場にある方も。
そして、もしできるのであれば、他の人に感想を聞く前に、自分の感想を持てる初日に観ていただくのがきっといいなあと思います。

『メフィストと呼ばれた男』担当シアタークルー 細萱亜矢

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SPAC新作『メフィストと呼ばれた男』
4/24(金)・4/25(土)・4/26(日)
静岡芸術劇場
http://spac.or.jp/15_mefisto-for-ever.html
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