「SPAC秋→春のシーズン2017-2018」、『病は気から』に続いて
11月からはラインナップ第2弾『変身』(フランツ・カフカ原作)が始まります!
2014年に静岡芸術劇場リニューアルオープン作品として上演され、
「人間の身体の凄さを目の当たりにした」「演劇というものの新たな表現を見た」などと
大好評だった舞台が、待望の再演です!!
<ある朝、目が覚めたら虫になっていた!>
という突拍子もない冒頭で知られる小説を、小野寺修二さんが舞台化。
カフカの原作が持つ、不気味で不思議な世界観を
マイムの動きをベースとする“身体”や力強い“語り”によって
スタイリッシュな舞台に仕立て上げます。
観る人の想像力をかき立てる変幻自在の舞台を
ぜひ多くの方々に体感していただきたいと思います!!
ところで、
みなさんは「SPAC新聞」をお読みくださったでしょうか?
(まだの方はこちらから! → オモテ面[ 2MB] / 裏面 [1MB]
「SPAC新聞vol.2 『変身』」では
◆音楽・阿部海太郎さんへのインタビュー
◆静岡市立中央図書館の司書・林果歩さんが語る原作の魅力、
◆SPAC文芸部・大岡淳による4コマギャグ漫画
などの記事が掲載されています。
記事の中には「サラリーマン不条理あるある」というコーナーも。
(「なんだこれ。」と思われた方もいるかもしれません…)
実は、SPAC新聞の企画会議で
「『変身』に共感できるのはどんな人だろうか…」と議論したときに、
出てきた答えのひとつが<働く大人たち>でした。
主人公グレゴール・ザムザは、真面目なセールスマン。
旅回りの疲れや不規則な食生活、コロコロと変わる人付き合いに
心身ともに疲れ、嫌気がさしていますが、
家族の借金返済のために一生懸命働いてきました。
それなのに、ある日突然、理由もなく虫になってしまいます。
虫になっちゃう人はあまりいないかもしれませんが、
グレゴールと同じように、日常の中に“不条理”を感じている人はたくさんいるかも……。
そんなわけで、働く大人たちの生の声を集めるべく、
静岡駅近くの某居酒屋で突撃インタビューをしてみたのです。
若干(?)怪しまれつつ「失礼しま~す」と
おもむろに隣席のお客さんに声をかけて…。
結果がこちら↓↓
台風なのにスーパーカブで営業 (20代・男性)
▲こんな日くらい休もうよ…と思うこともありますよね。
ちなみにグレゴールは、虫になっても仕事に行こうとします…。
おそくまで働いて帰っても、
娘(3歳)から「お父さんは飲んでばっかり」と言われる (30代・男性)
▲なかなか働いているところを家族に見せられないお父さん…。
<家族との関係>も『変身』の見どころのひとつです。
ほかにも、新聞に掲載できませんでしたが、
家に帰ると妻や子供に居場所を取られ、台所の隅が私の居場所! (50代・男性)
「はっきり言って下さい」と言われて、はっきり言ったらおこられる。 (40代・男性)
などなど、みなさん何かと“不条理だ!”と感じることがあるご様子。
グレゴールの悩みにも共感できるところがあるかもしれませんね!
ちなみに、演出の小野寺修二さんも実は元営業職ということで、企画にご協力いただきました。
取引先にて、こてんぱんに怒られた翌日、また仕事の発注があったこと。
素人状態の新人に給料をくれていたこと。
▲なるほど。ポジティブ方向の“不条理”もありますね!!
ほかにも、SPAC新聞では様々な切り口から作品を紹介しています。
劇場や東静岡駅のほか、県内各所に置いていますので、
見つけたらぜひお手に取ってご覧くださいね♪
これから『変身』についてのアレコレを、少しずつブログでご紹介していきます。
不定期更新のブログですが、どうぞお付き合いください!
================
SPAC秋→春のシーズン2017-2018 ♯2
『変身』
2017年11月18日(土)、19日(日)、25日(土)、26日(日)、
12月3日(日)、9日(土)、10日(日) 各日14時開演
演出:小野寺修二
原作:フランツ・カフカ
音楽:阿部海太郎
出演:大高浩一、貴島豪、榊原有美、鈴木真理子、たきいみき
武石守正、舘野百代、野口俊丞、宮城嶋遥加、吉見亮
静岡芸術劇場
*詳細はコチラ
================