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2011年5月25日

真夏の夜の噂...⑯ 俳優:加藤幸夫さん談

今日はSPACに職場体験の中学生が訪れました。静岡芸術劇場と舞台芸術公園を一回りした後は、『真夏の夜の夢』の衣裳製作のお手伝いをして、稽古を見学しました。中学生の皆さんの目に『真夏の夜の夢』はどう映ったのでしょうか。

 

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ではブログ・真夏の夜の噂...第16回目の今回は俳優の加藤 幸夫(かとう ゆきお)さんにお話を聞いてみましょう。

 

 

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[ 近年のSPAC出演作 :『ペール・ギュント』(2010)緑衣の女の子供他 ]

 

 

Q.自分の役について教えてください。

ときたまごの親父がやっている割烹ハナキンに出入りする業者の一人、「氷屋」の氷屋冷蔵といいます。「氷屋」は、出入り業者たちの中でちょっとリーダーシップをとっている、というか発揮したがっている(笑)。そして演劇好きです。今回出入り業者たちで演劇をすることになるんですが、僕の中の設定では学芸会以来の演劇という感じ。普段やらないもんだからとにかくすごく張り切っています!

Q.野田秀樹さんの戯曲を読んでどう感じましたか。

野田秀樹さんの『真夏の夜の夢』はすごく勢いや疾走感を感じる作品です。はじめ読んだときはもうワクワクして、早く稽古したい!という前のめりの気持ちになりましたね。稽古がだいぶ進んだ今もワクワク感や疾走感は変わらないんですが、実際に俳優たちが演じている言葉や姿を見て作品に深みが出てきて、立体的な世界が広がってきました。読んだ当初はまだ勢いしか捉えていなかったなと実感しましたね。お客さんにはただ劇場に足を運んでほしいと思う。演劇が全ての人を幸せにするものではないと思うけど、僕自身は落ち込んだときに演劇を観に行きます。演劇を観ると明日への活力をもらったという感じがするんですよね。

Q.今回の出演にあわせて東京から静岡に来た加藤さん、静岡での生活はいかがですか。

SPACに来る機会が増えて、少しずつ静岡のことを知ってきました。何より富士山が大好きで、日々富士山が見られるのが至福ですね。大きな富士山を見ると「今日もがんばれるな」と帯をぎゅっとしめるような感じがする。逆に天気が悪くて見れないとちょっとテンションが下がったり。俺って富士山次第だな(笑)。

Q.あなたならどんな媚薬・妙薬を使いますか。

常に僕を「使いたい!」と演出家に思わせる媚薬がほしい!とにかく僕を使いたくて使いたくて仕方なくて「君じゃなきゃだめだんだよ、いつだったらスケジュールあいてる?」って言わせるような(笑)。演出家同士が「きみじゃなきゃ!」「いや私の方へ!」ってしつこく取り合いするような媚薬、使いたいですね。

 

料理が好きで、今はタイカレーを作るのに凝っている加藤さん。加藤さんオリジナルタイカレーは静岡の特産である桜海老を刻んで入れるのがミソ!いい味が出るんだとか。稽古で帰宅が遅くなっても毎晩料理をしてリフレッシュ!料理と富士山が加藤さんの元気の源のようです。