皆さまこんにちは!SPAC制作部の新人、戸塚美奈です。
私は5月2日(日)から5日(水・祝)に駿府城公園で上演される『アンティゴネ』を担当することになりました!このブログでは稽古レポートや作品の魅力、ちょっとした裏側を読者の皆さんへお届けいたします!どうぞよろしくお願いします!!
本演目『アンティゴネ』は約2500年前に古代ギリシャの詩人ソポクレスが書いたギリシャ悲劇。信念を貫いて王の非道な命令に逆らった王女アンティゴネの物語です。
SPAC版『アンティゴネ』の初演は、「ふじのくに野外芸術フェスタ2017」の駿府城公園野外特設ステージでした。その後海を渡り、同年にフランスのアヴィニョン演劇祭でオープニングを飾り、2019年にはニューヨークでの公演も行いました。そして今年、初演の地である駿府城公園の野外特設ステージに凱旋を果たします!
今回は2017年駿府城公園版の約3倍のスケールでお届けします。ですので前回観劇してくださった方にも初めてという方にもぜひオススメしたい公演です。
★本作2017年~の“軌跡”をご紹介するInstagramも連日更新中です。
ぜひチェックしてみてください!⇒@spac_antigone
さて、その『アンティゴネ』の稽古が静岡芸術劇場で4月16日より始まりました。
皆さん、どんな風に幻想的な舞台が作り上げられていくのか気になりませんか?
その様子の一部、稽古の様子を私と覗いてみましょう!
1日の稽古はトレーニングから始まります。
新型コロナウイルス感染症対策の一環でトレーニング中は声を出していません。トレーニング中のピンと張った緊張感や、演出の宮城聰が振るう竹刀の音が響く「スズキ・トレーニング・メソッド」に思わず圧倒されてしまいました……!
こちらの写真は演奏稽古の様子。俳優による生演奏も特徴のひとつであるSPACにとって、演奏の練習は欠かせません。一般的な楽譜を使わず俳優たちにより組み上げられていく演奏も、ひとつひとつの音を聴き分けて指導していく音楽担当の棚川寛子さんも格好良いの一言!
音楽そのものはもちろん、演奏している「姿」まで意識しながら練習を重ねていきます。
そして宮城による稽古が始まります。
俳優の演技は稽古だということを忘れそうなくらいの大迫力!
稽古場にいる全員が作品と真剣に向き合います。演出家の指示だけでなく、いつも俳優から提案があったり議論が交わされたりと、試行錯誤を繰り返してより良い舞台を目指しています。
自主練習の時間は、俳優同士で声をかけあい、時には笑いもおきる和やかな空気のなかにも良い緊張感があります。
1日の稽古の終わりには舞台を清掃・消毒しています。
なにより、俳優もスタッフも健康が第一です!!マスク着用や日々の健康観察を徹底するのはもちろん、小道具は使うたびに消毒したり、使った場所はすぐに消毒をしたりと、新型コロナウイルス感染症への対策はしっかり行われています。
普段見られない稽古の様子はいかがでしたか?
駿府城公園では会場内に特設ステージがどんどん設営されており、いよいよ演劇祭が近いのだと肌で感じてドキドキしています。
あの闇夜と水面に白い衣裳が映える舞台が見られる日を私も楽しみにしています!
それでは、今回はここまで。
また次回お会いしましょう!
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ふじのくに野外芸術フェスタ2021
『アンティゴネ』
2021年5月2日(日)・3日(月・祝)・4日(火・祝)・5日(水・祝)
各日18:45開演
会場:駿府城公園 紅葉山庭園前広場 特設会場
上演時間:105分 <日本語上演/英語字幕>
構成・演出:宮城聰 / 作:ソポクレス / 訳:柳沼重剛 / 音楽:棚川寛子 / 空間構成:木津潤平
衣裳デザイン:高橋佳代 / 照明デザイン:大迫浩二 / ヘアメイク:梶田キョウコ
出演:SPAC/美加理、本多麻紀、大高浩一、阿部一徳、赤松直美、池田真紀子、石井萠水、大内米治、加藤幸夫、貴島豪、小長谷勝彦、榊原有美、桜内結う、佐藤ゆず、鈴木真理子、大道無門優也、武石守正、舘野百代、寺内亜矢子、永井健二、野口俊丞、布施安寿香、三島景太、森山冬子、山本実幸、吉植荘一郎、吉見亮、若菜大輔、渡辺敬彦
★公演詳細はこちら
<関連リンク>
2017駿府城 | 2017アヴィニョン | 2019ニューヨーク |
★ブログ アヴィニョン法王庁日記(執筆:文芸部・横山義志/2017年7月)
★静岡朝日テレビ「とびっきり!しずおか 土曜版」内
「エール・シズオカ・カルチャー」
4/10 『アンティゴネ』出演の大高浩一と本多麻紀のインタビュー、4/17 宮城のインタビューが放送されました。リンクより動画をご覧いただけます。
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