フランスからの招聘作品『ハムレット(どうしても!)』について、
後編となるこのブログでは、制作担当・雪岡から~こんなハムレットはじめて!~ ポイントを2つご紹介していきます。
★前編はこちら
ポイント① オリヴィエ・ピィの魔法♪ かわいい、かっこいい、サイコー!な出演者たち
原作『ハムレット』の登場人物は約30名。
本作には、主要なキャラクターはもちろん、友人・ホレーシオが重要な役どころであるほか、道化のドクロ、墓掘り人とその相棒、旅劇団の役者たちなども登場します。
亡霊も? 奇妙で何だか楽しそうですね。
出演者は4人の俳優と1人のミュージシャン。
1人の俳優がいくつもの役を巧みに演じ分ける様は、まるで『ハムレット』のごっこ遊びのよう。
原作のストーリーを再現しつつ、キュートでユーモラス、生演奏や歌も交え、心が躍ります。
一方、苦悩を叫ぶモノローグ(独白シーン)は真に迫り、喜・怒・哀・楽、愛・憎が入り混じるかのような、狂乱っぷりは圧巻です!
出演者の1人セリーヌ・シェンヌさんは、『オリヴィエ・ピィのグリム童話』(Shizuoka春の芸術祭2009)、オリヴィエ・ピィの 『<完全版>ロミオとジュリエット』(ふじのくに⇄せかい演劇祭2012)にも出演されています。
ポイント② オリヴィエ・ピィの魔法♪ ことばを浴びる!
本作では、『ハムレット』の物語に西洋の偉大な思想家たちが次々と現れます。
デカルト、フロイト、ハイデガー、ヴィトゲンシュタイン、デリダ… カタカナだらけ…
『ハムレット』の謎や解釈を巡り、ハムレットたちと思想家との自由な対話が繰り広げられ、新たなドラマが生まれていきます。
思想・哲学に 萠え♥ を感じる方は多くないかもしれませんが、
“To be or not to be”などの名セリフ、哲学者の名言、美しい詩など、溢れる「ことば」はどなたの心にもきっと届きます。
「ことばの力が世界を変える」というピィさんの想いが本作にも込められていて、観る人によって感じること・響く「ことば」・ひらめきは様々にありそうです。
さて、ハムレットの悲しい運命は、世紀をまたぐ出会いの先で、野外の劇空間でどう変わるのでしょうか?
オリヴィエ・ピィ演劇の新たな1ページは、ハムレットの運命をめぐる、かつてない冒険です!
ぜひご一緒しましょう!
(制作部・雪岡純)
P.S. ご来場の際には、防寒対策・雨具(雨天決行)もお忘れなく!
====================
『ハムレット(どうしても!)』
公演日時:2023年4月29日(土・祝)、30日(日)各日17:00
会場:舞台芸術公園 野外劇場「有度」
上演時間:140分(途中休憩なし)
フランス語上演/日本語字幕
テキスト:ウィリアム・シェイクスピアに基づく
翻訳・演出:オリヴィエ・ピィ
製作:アヴィニョン演劇祭
★公演詳細はこちら
====================