最近の俳優の1日は、午前:基礎訓練、お昼休憩をとり、夕方まで自主稽古、そして演奏稽古、最後に演出家の宮城さんによる稽古、と朝から夜まで稽古の日々!自主稽古の時間には舞台上で妖精会議(妖精役のみなさんによる会議)が開かれていました。じわじわ、妖精たちの個性が育まれています。
では真夏の夜の噂...第11回目の今回は赤松 直美( あかまつ なおみ) さんにお話を聞いてみましょう。
[ 近年のSPAC出演作: 『王女メデイア』(2010)仲居役 ]
Q.自分の役について教えてください。
木内さんと石井さんと3人で「あたしの精」という妖精を演じています。シェイクスピアの原作にはない、野田秀樹さん潤色の『真夏の夜の夢』のオリジナルの役です。ほんの1つ気の利いた台詞がポンとあるので聞き逃さないでくださいね(笑)。 お妃様である「タイテーニア」の、心の中のあまり吐き出せない部分を代弁したりする「タイテーニア」の分身だと思っています。
Q.作品の見所について教えてください。
シェイクスピアの「夏の夜の夢」を読んでイメージする妖精っていうのがお客様にもそれぞれあると思いますが、野田さんが考えた妖精はみんなすごく個性的でおもしろい!今回、衣裳や美術がとってもおもしろいものになると思うので、それら込みで楽しんでもらえるような体や、動きや、様子を考えています。森の中に溶け込んでいるものが浮き出てきて、こっちを向いたら妖精だった!そんな飛び出す絵本みたいなことを私たち妖精ができるといいですね。そして俳優が奏でる演奏も楽しみにしていただきたいです!お客様の視覚にも聴覚にもゴンゴン刺激を与えますよ。ワクワク・ドキドキして下さいね!
Q.あなたならどんな媚薬を使いますか。
シェイクスピアの「夏の夜の夢」を初めて読んだのは10代の時で、恋の媚薬っていいなーと思ったんですよ。だって好きな人が全員こっちを向いてくれるんだから。その後20代で練習的に「夏の夜の夢」を演ったときに、自分が媚薬を垂らすんじゃなく、逆にこの薬を垂らされるといいのかなって思った。嫌いな人でも好きになっちゃえば、嫌なことも少ないし、もしかして楽しい人生かなって。・・・て思ったんですけど、今回改めて「夏の夜の夢」を読み返して思うのが、そこ自分でやらなきゃ人生つまんないじゃん!って。シェイクスピアはそれが言いたかったんじゃないのかな~。結局いらないじゃん媚薬なんて!ってところに今辿り着いてる。気づくの遅すぎですか?(笑)
明るく元気に笑う赤松さん。しかし演奏となると鋭いまなざしが印象的です。ブログではまだまだお伝えできない、魅力溢れる妖精が舞台で待っています!