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2012年3月22日

【動画あり】『グリム童話~本物のフィアンセ~』アーティスト・トーク ゲスト:ひびのこづえ氏(コスチューム・アーティスト) 2012年3月11日

カテゴリー: グリムの・ひみつ

【動画あり】『グリム童話~本物のフィアンセ~』アーティスト・トーク ゲスト:小熊英二氏(社会学者)、やなぎみわ氏(美術作家・演出家) 2012年3月10日

カテゴリー: グリムの・ひみつ

2012年3月15日

<語る会>グリム童話『少女と悪魔と風車小屋』『本物のフィアンセ』について好き勝手に語りました!

カテゴリー: グリムの・ひみつ

『ガラスの動物園』『オイディプス』に続き、第3回目となる「語る会」
同じ舞台を観たお客さん同士で自由にじっくり感想を言い合うことで、観劇体験がより面白くなるのでは・・・と思い、立ち上がった企画です。
今回は、1月から3月にかけて上演されたグリム童話『少女と悪魔と風車小屋』『本物のフィアンセ』(演出:宮城聰、出演:SPAC)について語りました。
場所はおなじみスノドカフェ
話は哲学や教育論、芸術論にまで及び、今回の舞台の奥深さをあらためて感じさせられました。ここではその一端をご紹介します。

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語る会の様子(2012.3.11)

日時:2012年3月11日(日)19:00~22:00 場所:スノドカフェ 参加者:10名

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【全体について】

・フランス・ギャルの「夢見るシャンソン人形」の原題“Poupée de cire, poupée de son”の“son”は「音」と思われがちだが、ひえや粟などの「穀物類」を意味する。
つまり、これは「蝋と音の人形」ではなく、「蝋の人形、穀物を詰めた人形」という意味になる。今回の『本物のフィアンセ』をみて、なぜかこのことを思い出した。

・ファンタジーには「出口」を用意してあげなきゃいけない。こどもが夢の国に行きっぱなしになるとキケン。現実の世界に引き戻してあげる仕掛けが必要。
そういった意味では、今回の『本物のフィアンセ』はうまくできていた。

・こどもに悪の部分を見せないようにしすぎてはいけない。人間には闇の部分もあるということをしっかり見せないといけない。

・『少女~』と『本物~』は真逆のことを描いている。『少女~』では「奇跡はわたしたちのまわりですでに起きている」ということでテーマだったが、『本物~』では、継母の魔法が効かない=奇跡はおきない、という構図になっているのでは。

・『本物~』のテーマは突き詰めれば、存在論(デカルト/ハイデガー)に行きつく。「世界の中に自分がいるという形で世界がある」という形に気づく奇跡の話といえるのでは。

・冒頭で、庭師の胴体にバラの影が映し出される。そして最後は庭師がバラそのものになる、という表現が上記のことをあらわしているのでは。

・「美」は、独立したモノとして存在するのか、それとも私が美しいと思うから存在するのか・・・この問いは芸術とは何かという問題に通じる。

【登場人物について】

・『本物~』には「いじわるな継母」というグリム童話のてっぱんが登場するが、この継母を完全なる悪としてではなく、どこか同情できる人物(人は誰しもこの継母になる可能性がある)として舞台上で表現されている気がする。これは、ピィの脚色、宮城さんの演出によって立ち現れたものだろう。

・『本物~』の王様の「おそれ」という言葉が印象に残っている。「おそれを知らない」ということが一番こわい。王様のおそれ=自分の存在に対して疑問を持たないということ(自分がいつか死ぬと思っていない)。

・庭師と少女の関係が面白い。『少女~』では少女は王様よりも庭師のことを心配している。

・『本物~』の少女と人形は本当は同一人物では。

・『本物~』の人形が影としても実態としても平面(スーパーフラット)として表現されていた。

・『少女~』では、少女に手が生える=女性はこどもを産むことができる、と読むことができるのでは。

・『少女~』では、最後、少女は父親とは再会を果たすが、母親とは会わない。母親に何かあったのだろうか?
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今回の「語る会」も非常に刺激的なものでした!「本物とは何か」「自分とは何か」「世界とは何か」という答えのでない問いかけは一見無駄なことのように思われますが、こういった思考をもたらす演劇(芸術)はやっぱり必要だ、と個人的には思います。
あらためて、ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!それから、超多忙ななか会場を提供してくれたスノドカフェオーナーの柚木さんにもこの場を借りて御礼申し上げます。(丹)

2012年3月9日

【動画あり】『グリム童話~本物のフィアンセ~』アーティスト・トーク ゲスト:西村朗氏(作曲家) 2012年3月4日

カテゴリー: グリムの・ひみつ

【動画あり】『グリム童話~本物のフィアンセ~』アーティスト・トーク ゲスト:片山杜秀氏(音楽評論家、思想史研究者) 2012年3月3日

カテゴリー: グリムの・ひみつ

2012年3月7日

宮城聰インタビュー「詩の復権」と「弱い演劇」

カテゴリー: グリムの・ひみつ

演出家・SPAC芸術総監督 宮城聰が『グリム童話』で挑む「詩の復権」、そして新たに打ち出す「弱い演劇」とは。
インタビュー映像を公開いたしました。

(後日、詳しいロングインタビューを掲載予定です)

2012年3月1日

【コラム・劇場文化②】『グリム童話~本物のフィアンセ』 スティーブ・コルベイさん

カテゴリー: グリムの・ひみつ

公演当日、劇場で皆さんにお渡ししている冊子、<劇場文化『グリム童話~本物のフィアンセ~』>がウェブ上でも読めるようになりました。

こちらは、『グリム童話』2作品の英語字幕の作者、スティーブ・コルベイさんのコラムです。

『グリム童話~本物のフィアンセ~』
観劇の前後に、読みごたえたっぷりのコラムを是非あわせてお読みください。

王様が目を覚ます方法
  ――『本物のフィアンセ』の中の慰戯(いぎ)
と劇中劇~

スティーブ・コルベイ Steve CORBEIL

 童話は文学のパッチワークである。小説と異なり、多くの場合は口承文学として生まれ、語り継がれ、地域や聞き手によってストーリーや文体(ことば)が変化する。そして、紙の上で文字になっても化石化せず、時代や読者の反応によって進化する。童話はパッチワークと同様に時間の流れと共に古びて色あせ、はやらなくなった部分が取り替えられる。そして、一つの物語を創造するために、様々なモチーフが集まり、様々な伝統、思想、世界観を混ぜ合わせ、新たな作品に生まれ変わっていく。しかし、そのパッチワークが完成すると原典が見えなくなる。それは原典の一片一片を繋ぎ合わせたもの以上の大きさと厚みを増したものへと変化するのである。このように考えると、童話の創作はすべて、翻案であり翻訳である。その過程の一つ一つに解釈がこめられているのである。
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【コラム・劇場文化①】『グリム童話~本物のフィアンセ』西垣 通さん

カテゴリー: グリムの・ひみつ

公演当日、劇場で皆さんにお渡ししている冊子、<劇場文化『グリム童話~本物のフィアンセ~』>がウェブ上でも読めるようになりました。

こちらは、情報学者・作家の西垣通さんのコラムです。

『グリム童話~本物のフィアンセ~』
観劇の前後に、読みごたえたっぷりのコラムを是非あわせてお読みください。

生はただ一つ
 ―― 時空反転装置としての言葉

 

西垣 通 NISHIGAKI Toru

 人はいったいなぜ、劇場に足を運ぶのだろうか。

 日常生活ではのっぺりとした時間がねっとり流れ、うっとうしいノルマ、成績、競争で稠密に組み立てられたリアル世界は閉塞している。そんな息苦しさから、いっときでも逃れるためか。われわれが否応なく投げこまれた時空は、「情報社会」と呼ばれる(らしい)。ものごとの処理効率を高めるための「情報」が氾濫しているのだ。そこで生命的な「コミュニケーション」なんて成立するのだろうか。われわれはコンピュータのように機械的な応答を繰り返し、あたかもコミュニケーションが成立しているようなふりをしてごまかし、少しずつ消耗して、汚泥のような疲れを身体の底に溜めこんでいく。
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2012年2月21日

<グリムの・ひみつ⑫>―番外編―

カテゴリー: グリムの・ひみつ

2月14日にグリム童話『本物のフィアンセ』は無事初日をむかえ、
ただ今、毎日中高生鑑賞事業で上演しております。

さて今回は番外編ということで、できたてほやほやの舞台写真を使って
少しだけ作品の世界をご紹介いたします!   (写真撮影:三浦興一)

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まずは、主人公の少女です。
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この少女がさまざまな困難に立ち向かっていきます。

そして今回も演奏が盛りだくさん!

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一番手前で握られている棒状の楽器は、鈴木楽器のトーンチャイムです。
今回、鈴木楽器に協賛をいただき、このトーンチャイムを提供していただきました。
多くのシーンに登場しますので見つけてみてくださいね。

・・・森の中を、「恐怖」をもとめて歩きつづける王様と馬丁

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この王様が少女と出会い・・・

そして継母!
継母によって「忘却の水」を飲まされた王様は・・・

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そして少女は王様を探しに行くが・・・牢獄に囚われてしまう

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しかし牢獄で俳優たちと出会い・・・

さてどうなる?!

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『少女と悪魔と風車小屋』とは、また一味違った作品になっています。

みなさんお見逃しなく!

公演日時詳細はこちら↓
http://spac.or.jp/12_spring/grimm ・・・今日はここまで!

2012年2月11日

<グリムの・ひみつ⑪>―演出助手―

カテゴリー: グリムの・ひみつ

P1050245_舞台表

1月21日、28日の『グリム童話~少女と悪魔と風車小屋~』の公演後には舞台監督さんの案内でバックステージツアーが行われました。観に来てくれたみなさんに実際に舞台に上がってもらい、『グリム童話』のひみつを紹介です!

P1050053_演助舞台裏説明

舞台上のスクリーンの裏では、演奏者として出演もしている演出助手さんが、舞台セットの仕組みを説明しています。
P1050059_衣裳説明

舞台袖では衣裳の紹介です。舞台衣裳を間近に見てみると、客席からは気づかないその細かさに驚きます!
今後のバックステージツアーは3月4日(日)・10日(土)・11日(日)の『本物のフィアンセ』公演後に行いますので、なかなか見られない舞台裏をこの機会にのぞいてみてください!
バックステージツアーの詳細はコチラ

では今日は『グリム童話~本物のフィアンセ~』の演出助手をつとめる中野真希さんにお話をききました。

IMG_1064_中野さん

Q.演出助手とはどのようなお仕事ですか?

芝居作りが滞りなく進むように、状況に応じて必要とされることをする仕事です。具体的には稽古場での照明の操作や台本の変更点のチェックを行なっています。『本物のフィアンセ』は暗転が多い作品なので、稽古場の時点で照明を当てて稽古をしてきました。また技術スタッフが稽古場にはついていないので、技術スタッフとの連絡係も行なっています。

Q.仕事のやりがいはどんなところですか?

芝居が出来る過程にずっと立ち会えることかな。今回偶々演出助手をしていますが、役者も技術スタッフもなんでもやりたいたちなんです。色々な仕事をすると色々な角度から舞台をみられるのがおもしろいです。

Q.芝居に関わりはじめたきっかけは何ですか?

大学生の時、何かかけるものがほしいと思っていた時、演劇に出会い、勉強もせずに演劇ばかりやっていました。学生時代にとあるおもしろい演劇をみて、自分もやりたいと思ったのが始まりです。小劇場の芝居をみたことがなかったので、こういう人たちが世の中にいるんだと思って衝撃でした。やっぱり好きな事をやらないとと思い、芝居の世界に居続けています。

Q.『グリム童話~本物のフィアンセ~』の魅力はどんなところですか?

作者のオリヴィエ・ピィのものの見方や感覚がとてもおもしろい。彼の世界観がとてもすてきです。そしてそれを宮城さんが演出する訳ですからね。なにやら普通ではない。他で見たことのないような独特な美があります。きっと何か引っかかる人はいるんじゃないでしょうか。こういう世界もあるんだということをみていただけると嬉しいです。

Q.中野さんの夢はなんですか?

芝居を作るという行為がもっと当たり前のものになればと思っています。芝居を観るというだけじゃなく、芝居作りにもっと多くの人が参加してくれればいいですね。そしていずれはもちろん劇団旗揚げです。一緒にどうですか?

★★★

中野さんはこれまでSPACシアタースクールやSPAC県民劇団といった、SPACが行う人材育成事業に携わって来ました。来年度もそれぞれ募集があるので、芝居をやってみたい、という方々はこちらも要チェックです!・・・今日はここまで!