2012年3月7日

宮城聰インタビュー「詩の復権」と「弱い演劇」

演出家・SPAC芸術総監督 宮城聰が『グリム童話』で挑む「詩の復権」、そして新たに打ち出す「弱い演劇」とは。
インタビュー映像を公開いたしました。

(後日、詳しいロングインタビューを掲載予定です)


2012年2月21日

<グリムの・ひみつ⑫>―番外編―

2月14日にグリム童話『本物のフィアンセ』は無事初日をむかえ、
ただ今、毎日中高生鑑賞事業で上演しております。

さて今回は番外編ということで、できたてほやほやの舞台写真を使って
少しだけ作品の世界をご紹介いたします!   (写真撮影:三浦興一)

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まずは、主人公の少女です。
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この少女がさまざまな困難に立ち向かっていきます。

そして今回も演奏が盛りだくさん!

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一番手前で握られている棒状の楽器は、鈴木楽器のトーンチャイムです。
今回、鈴木楽器に協賛をいただき、このトーンチャイムを提供していただきました。
多くのシーンに登場しますので見つけてみてくださいね。

・・・森の中を、「恐怖」をもとめて歩きつづける王様と馬丁

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この王様が少女と出会い・・・

そして継母!
継母によって「忘却の水」を飲まされた王様は・・・

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そして少女は王様を探しに行くが・・・牢獄に囚われてしまう

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しかし牢獄で俳優たちと出会い・・・

さてどうなる?!

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『少女と悪魔と風車小屋』とは、また一味違った作品になっています。

みなさんお見逃しなく!

公演日時詳細はこちら↓
http://spac.or.jp/12_spring/grimm ・・・今日はここまで!


2012年2月11日

<グリムの・ひみつ⑪>―演出助手―

P1050245_舞台表

1月21日、28日の『グリム童話~少女と悪魔と風車小屋~』の公演後には舞台監督さんの案内でバックステージツアーが行われました。観に来てくれたみなさんに実際に舞台に上がってもらい、『グリム童話』のひみつを紹介です!

P1050053_演助舞台裏説明

舞台上のスクリーンの裏では、演奏者として出演もしている演出助手さんが、舞台セットの仕組みを説明しています。
P1050059_衣裳説明

舞台袖では衣裳の紹介です。舞台衣裳を間近に見てみると、客席からは気づかないその細かさに驚きます!
今後のバックステージツアーは3月4日(日)・10日(土)・11日(日)の『本物のフィアンセ』公演後に行いますので、なかなか見られない舞台裏をこの機会にのぞいてみてください!
バックステージツアーの詳細はコチラ

では今日は『グリム童話~本物のフィアンセ~』の演出助手をつとめる中野真希さんにお話をききました。

IMG_1064_中野さん

Q.演出助手とはどのようなお仕事ですか?

芝居作りが滞りなく進むように、状況に応じて必要とされることをする仕事です。具体的には稽古場での照明の操作や台本の変更点のチェックを行なっています。『本物のフィアンセ』は暗転が多い作品なので、稽古場の時点で照明を当てて稽古をしてきました。また技術スタッフが稽古場にはついていないので、技術スタッフとの連絡係も行なっています。

Q.仕事のやりがいはどんなところですか?

芝居が出来る過程にずっと立ち会えることかな。今回偶々演出助手をしていますが、役者も技術スタッフもなんでもやりたいたちなんです。色々な仕事をすると色々な角度から舞台をみられるのがおもしろいです。

Q.芝居に関わりはじめたきっかけは何ですか?

大学生の時、何かかけるものがほしいと思っていた時、演劇に出会い、勉強もせずに演劇ばかりやっていました。学生時代にとあるおもしろい演劇をみて、自分もやりたいと思ったのが始まりです。小劇場の芝居をみたことがなかったので、こういう人たちが世の中にいるんだと思って衝撃でした。やっぱり好きな事をやらないとと思い、芝居の世界に居続けています。

Q.『グリム童話~本物のフィアンセ~』の魅力はどんなところですか?

作者のオリヴィエ・ピィのものの見方や感覚がとてもおもしろい。彼の世界観がとてもすてきです。そしてそれを宮城さんが演出する訳ですからね。なにやら普通ではない。他で見たことのないような独特な美があります。きっと何か引っかかる人はいるんじゃないでしょうか。こういう世界もあるんだということをみていただけると嬉しいです。

Q.中野さんの夢はなんですか?

芝居を作るという行為がもっと当たり前のものになればと思っています。芝居を観るというだけじゃなく、芝居作りにもっと多くの人が参加してくれればいいですね。そしていずれはもちろん劇団旗揚げです。一緒にどうですか?

★★★

中野さんはこれまでSPACシアタースクールやSPAC県民劇団といった、SPACが行う人材育成事業に携わって来ました。来年度もそれぞれ募集があるので、芝居をやってみたい、という方々はこちらも要チェックです!・・・今日はここまで!


2012年2月1日

<グリムの・ひみつ⑩>―照明デザイン―

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昨日は2月に公演がはじまる『本物のフィアンセ』の衣裳合わせがありました。衣裳デザイナーの堂本さんも来静です。
そして幕が開いて2週間となる『少女と悪魔と風車小屋』でも、日々、技術スタッフが俳優とともに調整を重ねています。・・・今回は、照明デザインの大迫浩二さんにお話をうかがいました。

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Q.照明デザインとはどんな仕事ですか?

色々考え方はありますが、いわゆる明かりで舞台空間をどう見せるか、あるいは見せないかということと、場面をどう見せるか決めて、どのタイミングで変化させるのか、あるいはさせないかを考えること。当然演出家との共同作業の中でになりますが。

Q.どういう手順で照明をデザインされるんですか?

台本と通し稽古をみて、きっかけをどこに作るか大体考えます。必然的なきっかけと、ここで変化が入れられるかな、というところの台本に線を引き、そして具体的にどういう明かりか、機材は何を使うかということを場面ごとに作っていく。当然機材の数、種類、予算には制限があるので全てができるわけではないけど、ある中で組み合わせていきます。

Q.照明をデザインされるときに大切にしていることはありますか?

作品への関わり方によって違いますが、頭から最後まで通せる段階、お客さんと近い状態で作品をみることを大切にしています。結局は何回も稽古をみることになって、お客さんとは違う感覚になるだろうけど、はじめてみたときの感覚は持っておきたいと思っています。

Q.照明デザインの仕事で苦労する点はどんなところですか?

稽古場の段階で、こういう照明を考えている、というのを具体的にみせるのが難しいという点です。舞台美術は絵にかき、模型をつくったり、予算がゆるせば稽古場にある程度のものを組むことも可能です。音響も、完全に舞台空間での音を再現できなくても素材自体は聞くことができる。しかし照明の場合、実際に劇場に入ってからでないとわからない。例えば「ふわふわした明かり」と言ったとき、その人の言う「ふわふわ」はどういうことだろうと考える。それが実際どういう明かりなんだろうかと。自分自身でさえも照明を当ててみないとわからない。絵や言葉ではイメージを共有するのが難しく、劇場に入ってからの勝負になるという点ですかね。

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写真は照明デザインを書き込んだ台本。増やしたり削ったり復活したり・・・きっかけは200を超えているとか。気づかないところで色々変化がおこっているのです。

Q.照明デザインをはじめたきっかけは何ですか?

宮城さんはぼくが照明を始めるきっかけの人なんです。大学の学祭で、クラスで演劇をやることになり、宮城さんがやっていた学生劇団の裏方の手伝いをはじめました。偶々照明の人でが足りなかったので照明の手伝いをはじめ、宮城さんの1人芝居の照明をやって、ク・ナウカにつながって・・・という感じですね。

Q.『グリム童話』は他の作品とくらべていかがですか?

照明としてはなかなか難しいことに挑戦しています。みてもらえばわかるけど、俳優、裏方も含めて、すごい力技を使っています。・・・というかローテク(笑)。ちょっとしたタイミングの変更や役者の動きに合わせて、毎日直して、変えて、互いの共同作業として繰り返し調整してます。映像を使って出来るようなことを、あえてアナログな方法でやっている点も多いので、その辺りに気づくとちょっとおもしろいと思う。バックステージツアーで裏を見てもらうとナンダこりゃ!となると思いますよ。美術や衣裳との関係では色がシンプルなので、照明もごく限られた部分でしか色を使っていないですが、他の面で割りとあれこれ表現しています。

★★★

照明デザインをされる大迫さんですが、自宅では「普通に蛍光灯つけちゃってます。いけないなと思いつつも(笑)。」と照れくさそう。「少女と悪魔と風車小屋」と「本物のフィアンセ」での照明の変化に注目するのもおもしろそうです!・・・今日はここまで!


2011年12月29日

<グリムの・ひみつ⑨>―衣裳デザイン―

クリスマスを目前に、『グリム童話~少女と悪魔と風車小屋~』の衣裳をデザインしてくださった、衣裳デザイナーの堂本教子さんがSPACにいらっしゃいました。目的は「少女と悪魔と風車小屋」と「本物のフィアンセ」の稽古見学、そして演出家・宮城聰とのミーティングです。今回は堂本教子さんに衣裳デザインの仕事についてお話を伺ってみました。

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Q.衣裳デザインという仕事をする上で心がけていることはありますか?

衣裳のデザインと言っても舞台美術ありきで、空間をどういう風にデザインするかを考えています。作品自体、演出、そして役者を含め、どういう世界観なのか。そういったこと全てを踏まえ、衣裳のデザインをその世界観に近づけていく・・・という作業を行っています。

Q.衣裳デザインをする上で苦労する点はありますか?

苦労することばかり。締め切りはあるし、全部がプレッシャーですよ。
それと、だんだんと仕事をしているうちに自分のデザインセオリーみたいなものが出来てきて、また同じようなデザインになっちゃった、ということが起こる。自分がより楽しむためにそこをどう飛び越えるかが難しいところです。上手いこと少しズラして、ズレたデザインで遊ぶことを考えています。例えばピッタリで動きやすいというデザインだけじゃなく、着る人に少しプレッシャーをかけるデザインもいいかなと思っています。

Q.「少女と悪魔と風車小屋」の白い紙のようなデザインはどのように決められたのですか?

衣裳のデザインは、台本を読み、稽古を見ることから始めました。そして舞台美術の方から「白い紙」という美術のイメージが提示されたんです。美術がそうならば衣裳も紙的なもので作ろうと考えました。でも衣裳を全て紙で作るのはなかなか難しく、試行錯誤の結果、あくまで紙という印象を失わないように、生地と紙を混ぜて作ることにしました。

IMG_1003_少女ドレス

Q.『グリム童話』の衣裳デザインをしていておもしろいところはどんなところですか?

影絵的な舞台美術なので、衣裳のシルエットを強調していく辺りがおもしろいです。
あと「少女と悪魔と風車小屋」の仕事をした時点で、この作品がシリーズものだと知らなかったんです。シリーズでデザインするのは初めての経験で、すごくおもしろいです。

Q.新作「本物のフィアンセ」の衣裳のイメージはどのようなものでしょうか?

「少女と悪魔と風車小屋」と同じ世界観でデザインします。重なっているキャラクターが多いので、演出家の宮城さんからの提案もあり、それらは共通のデザインでいきます。けれどストーリーが違うし、演じる人が違う。体型が変わるのに、衣裳のデザインが変わらない所がおもしろいんじゃないかな。2作品とも観て、比べて、楽しんでもらいたいですね。

Q.堂本さんにとって衣裳デザインとはなんでしょうか?

旅をすることです。作品世界への旅、同時に仕事をするみなさんと一緒に出る旅、ですね。「本物のフィアンセ」では「肉屋」に「きこり」に「馬丁」なんかが登場して、これらは私にとってこれまであまり考えたことがなかったような人々です。だからそんな新しい世界に旅ができることが、私にとっての衣裳デザインの仕事です。

★★★

とても元気で気さくな堂本さんの、とびきりのことは神社とお寺を訪れること。また民俗博物館が好きで、アトリエのスタッフと民俗研究会をつくり勉強会も計画中だそう。衣裳デザインを始めたのも堂本さんの田舎である若狭のお祭りとその衣裳がおもしろくて大好きだったからだとか。お祭りの持つ「ハレ」という感じが舞台に通じているのかな、とお話してくれました。

ひと月後、堂本さんが再び静岡に来る時は「本物のフィアンセ」の衣裳合わせです。これから堂本さんのデザインする衣裳をSPACの衣裳部でどんどん製作していきます!

今日はここまで・・・!


2011年12月17日

<グリムの・ひみつ⑧> ―衣裳製作―

2012年1~3月、SPACでは宮城聰演出の『グリム童話~少女と悪魔と風車小屋~』を再演、そして同じく『グリム童話』シリーズから新作「本物のフィアンセ」を上演します。俳優の稽古が進む一方で、様々な作業が同時に進行しています。これからの<グリムの・ひみつ>では舞台を支える技術スタッフたちの作業の様子を紹介していきます。

今回はSPAC衣裳部の竹田徹さんと駒井友美子さんに『グリム童話』の衣裳製作の様子を聞いてみました。

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Q.衣裳部ではどんな仕事をしているんですか?

竹田:『グリム童話』では衣裳デザインをデザイナーの堂本教子さんにしていただいています。堂本さんと演出家の宮城さん、そして稽古場の俳優たちのパイプになり、それを作業場に下ろして衣裳の製作をするのが仕事です。
上演する『グリム童話』2作品のうち1作は再演なので、今は演者が変更となった役の衣裳を新たに作ったり、寸法調整をしています。

Q.衣裳という仕事の好きなところはどんなところですか

駒井:実社会の洋服にあるようなルールが舞台衣裳にはないところです。デザインの選択肢が多いところがいいですね。

竹田:でも逆に毎公演、ルールを探しているとも言えます。何を着せたら一番客席に届くのか・・・着るもののルールを探しているんです。

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Q.衣裳部で苦労する点はどんなところですか?

駒井:自由にデザインできる分、作り方のマニュアルがないのでそこはよく考えなければならないです。そして舞台だと大きく動いたり、飛び跳ねたり、激しい動きが多いので、それに耐えうる衣裳でなければならない。『グリム童話』では衣裳の素材として紙を使っているので、その分消耗が激しいんです。

竹田:それに紙は、普段扱う布とは硬さも重さも違う点が苦労しました。

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QSPACの衣裳部で働く魅力はどんなところですか

竹田:一年中芝居を作っていられることです。作業環境も恵まれています。そして多彩なゲスト・演出家との出会いがあり、一緒に仕事ができることが本当に楽しいですね。『グリム童話』では堂本教子さんと一緒に仕事をさせていただき、とても勉強になっています。

駒井:私もそう思います。それが地元静岡で実現できていることが嬉しいです。

Q.お二人の夢はなんですか?

竹田:突き抜けた作品を作りたいです。SPACが、常にあるレベルを超える作品を上演できるようになることです。

駒井:今年初めて衣裳のプランニングを経験しました。自分の足りない部分をどう埋めて良い作品を作っていけるか、そんなことを考えています。

★★★

冗談を言い合ったり、とても仲の良いお二人ですが、いざ仕事となると互いに刺激しあえる良い仲間だとおっしゃっていたことが印象的です。

そして衣裳部チーフの竹田さんが衣裳部のみんなに勧めている本はこれ。

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ここに書かれている整理術は舞台の衣裳デザインにも大いに通ずるそう。

「本物のフィアンセ」の衣裳デザイン、そして製作はまだまだこれから。どんな衣裳が飛び出すのでしょうか・・・

今日はここまで・・・!


2011年4月10日

<グリムの・ひみつ⑦>再び仕込み中…

3月の「グリム童話~少女と悪魔と風車小屋~」の公演の際は、東日本大震災直後でご来場が難しかった方も多いと思いますが、その状況の中たくさんの方に劇場に足をお運びいただきありがとうございました。

劇場では4月26日から始まる高校生鑑賞事業公演のための「グリム童話」舞台仕込みが始まりました。

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グリム2

―3月の公演後に行われた、高校演劇部を対象にしたバックステージツアーの様子。

 

グリム1

以下のURLから「グリム童話~少女と悪魔と風車小屋~」の一部の動画がご覧になれます。
http://www.youtube.com/watch?v=-k0eu8b-YYY&feature=related

今日はここまで・・・!

★twitterでは『グリム童話~少女と悪魔と風車小屋~』演出助手がつぶやいています。

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2011年2月26日

<グリムの・ひみつ⑥>劇場での稽古がはじまっています。

グリム童話の稽古は劇場に場所を移して進んでいます。

袖を出たところでは、照明さんがなにやら作業中…

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照明の神谷さん。細かい作業ですが、何を作っているのでしょう―

たくさんのコード…これがお空に浮かぶキラキラしたモノになります―

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舞台上でみつけたモノ―鳥なのかリスなのか。

他にもたくさんいますよ。劇場に見つけにきてください―。

今日はここまで・・・!

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2011年2月9日

<グリムの・ひみつ⑤>大成功!

本日はSPAC芸術総監督『グリム童話』演出の宮城聰の誕生日でした。

昨日は一足早くバーズデーケーキの登場!サプライズ演出もありました。

宮城さん誕生日グリム

ケーキはカフェシンデレラにケーキを提供してくださっているマルキーズさんのものとっても美味しいのです!

今日はここまで・・・!

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2011年2月8日

<グリムの・ひみつ④>カフェ・グリム…

稽古場ではセットを組み立てての稽古が行われてきましたが、それもあとわずか。

来週には実際に公演を行う劇場での稽古に入ります。

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「カフェ・グリム…」 先日の『ドン・ファン』でのカフェの様子 手前から美加理さん、大道無門さん、奥にいるのは永井さん

カフェシンデレラでグリム童話出演者に出会った方も多いのでは…?

今日はここまで・・・!

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