2016年2月19日

【SPAC県民劇団】劇団壊れていくこの世界で『血の婚礼』ブログ#5 

公演まで1週間となった13日(土)、
県民劇団「劇団壊れていくこの世界で」が小屋入りしました!

稽古場を覗くと…、照明の仕込みの真っ最中!
昨年の『オレステス』、そして劇団MUSES『Right Eye』の照明を手掛けた伊東さんが、
今年も引き続き担当します。そして今回、静岡文化芸術大学の「音響照明技術研究会 p@tchcode(パッチコード)」のメンバー二名もお手伝いに来てくれました。

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週末二日間を割いた照明や舞台美術の仕込みが終わると、場当たりがスタート。
ひとつひとつ、きっかけや立ち位置、道具を含む出ハケを確認していきます。

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本番まであとわずか、稽古にも熱が入ります。

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明解なストーリーだからこそ光るガルシア・ロルカの詩的な台詞の数々と、
仮面や映像を用いた個性的な演出にどうぞご期待ください!

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SPAC県民劇団 劇団壊れていくこの世界で
『血の婚礼』
2016年2月20日(土)13:30/19:00、21日(日)13:30
舞台芸術公園 稽古場棟「BOXシアター」
*詳細はこちら
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2016年2月11日

【SPAC県民劇団】劇団壊れていくこの世界で『血の婚礼』ブログ#4

木田博貴インタビュー【後編】 *前編はこちら

――Z・Aでは俳優としてほぼ全作品に出演している木田さんですが、昨年の『オレステス』では演出に徹していましたよね。それが一転今回レオナルド役で出演する理由を教えてください。

 昨年出演しなかったのは、今までの県民劇団の演出家が出演していなかったから。僕が演出してさらに出演すると、何か言われるだろうなって思っていました(笑)。それに、『オレステス』だったら、オレステス役がやりたいじゃないですか。オレステス役をやらないのだったら、絶対に出演しないほうが良いな、と思ってやめました。それに昨年は演出に専念したい気持ちが強かった。それが一番大きな理由ですね。でも、『オレステス』が終わった後、お客様が「今回出なかったね、観たかったのに」と言ってくれたんです。「俳優・木田博貴」待っているお客様がいるんだなってその時改めて実感したので、じゃあ今年は出て良いですか?みたいな。今回の『血の婚礼』は人数的にもちょうど良かったし(笑)。
 あとは、役者を育てるのに、実際に自分が役者をやった方が早いって思うからです。実際に自分の演技を見せられるし、空気を感じてもらうことができる。それが大事だと考えているので。若い子たちには、「こんなセリフでもここまで真剣にやらなきゃいけないんだ」っていう空気感を舞台に立ちながら教えていきたい。口で言ってもなかなかわかってもらえないけれど、一緒に舞台に立っていると感じてくれたりするので。
 さらに言ってしまえば、昨年出演しなかったら、ストレスが溜まってしまって(笑)。

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――俳優と演出だったら、俳優の方がやっぱり好きなんですか?

 難しいんですよね、それが。全部やりたいんですよ、本当は。自分の時間とか意欲とかMAXならば、本当に全部やりたい。演出、脚本、俳優から音響、照明、衣裳やセット、チラシも実際に作るのは別にして、デザインからプランから考えたい。フルプロデュースとかやりたいです。でも、それは現実問題できないし、やったらつまらないのもわかっているので、プランというか方向性だけ定めて、やってもらうところは他の人にやってもらって、というスタイルで今はいます。それでも、脚本・演出は、Z・Aではやりたい。俳優は別にそんなでもないです。
俳優は、鏡のある密室でずっと一人で演じている、それだけで結構満足できます。ストレス発散したいだけなんです。カラオケみたいなものです(笑)。「こんな演技もできるようになったんだ」とか、「今こんな気持ちになれたんだ」とか。人に褒められたいとかあまりないですし、俳優は自己満足です、本当は。
でも、俳優として舞台に立つからには、お客様に伝えたいことが伝わるように頑張る。それはそれですごく好きなことだし。でも欲を言うなら、俳優としては好き放題やりたい。誰にも怒られず。それが多分自分がソロでやっている「独行」っていうプロジェクトになるのかなって思っています。

――木田さんは、ご自分の劇団Z・Aの他、ソロでの活動やキッズ劇団を立ち上げるなど、幅広く活動していますよね。昨年は、Z・Aの『八月のシャハラザード』がふじのくに芸術祭の演劇コンクール部門で「静岡県芸術祭賞」を受賞し、『隻眼の紅蓮丸』は「はままつ演劇・人形劇フェスティバル演劇部門」で最優秀賞を受賞、木田さんご自身も同フェスティバルで最優秀男優賞を受賞するなど、活動に対して一定の評価がなされてきた実感があるのではないでしょうか。その中で、県民劇団「劇団壊れていくこの世界で」は、SPACの助成としては2年が経過するので、この公演をもって卒業ということになりますが、今後この劇団をこうしていきたい、といったプランはありますか?

 ありますよ。年一回は小さな場所で良いので公演をやりたいなって思っています。やりたいことはいっぱいあるので。
劇団壊れていくこの世界でってまだ自由だと思っているんです。若い劇団だからこそ、色々なことに挑戦できる。僕の中での定義付けですが、Z・Aはエンターテイメントを押し出していく、でも壊れていくこの世界では、Z・Aではできない、演劇っぽいことや、僕とは縁のない言葉ですけれど、僕の中にもかすかにある「芸術性」とか(笑)、アーティスティックな部分とか、僕なりのそういった部分にチャレンジしたいと思っています。だから続けてはいきたいですね、ずっと。
 ほら、和食好きな人も、ラーメンを食べたりもするし、パスタも食べるじゃないですか。食べたいから食べるわけでしょ。最近こればっかりだったから、たまにはパスタでも食べてみようかな、みたいな感じです、僕にとって劇団って。最近観たものからインスピレーションを得て、「僕もああいうのをやりたいな」って思ったらチャレンジする、その一環として「劇団壊れていくこの世界で」を続けたいですね、僕個人としては。

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 あとは、海外の戯曲を自分なりの解釈で自由にやってみたいなっていうのはすごくありますね。またギリシャ神話をやってみたいっていうのもあるし、ガルシア・ロルカの他の作品もやってみたい。僕基本的には今まで観たことがある作品をやっているんですよ。『オレステス』も蜷川幸雄さん演出のものを観ていますし、『血の婚礼』も森山未來さんが出演していた舞台を観ています。他人が何らか解釈をして演出した作品を観て、理解して、影響を受けつつ、自分でもやってみる、みたいな。だから今まで他の誰かが上演しているのを観たことがない作品に挑戦してみたいですね。どうなるのかなっていう楽しみもあるし、先入観なく創れそう。
 さらに、今回もそうですけれど、例えば舞台美術を作ってみたいっていう人が集まって、僕ではなくその人たちがプランして作った舞台美術の中でお芝居をやってみたり…、そういった色々なチャレンジができる団体として続けていきたいと思っています。演出家ありきではなくて、劇団員ありきの劇団になっていけたらなぁ、って。集まった人たちによって変わっていく、というか、劇団員がやりたいって思うことにチャレンジしてみて、僕はそこにスパイスを加える、というか。例えば「和のビジュアルで今回やってみたいけど、どう?」って言ったときに、「じゃあこういうことをやってみましょうよ」とか、僕の発想にない、「和」というキーワードを与えただけで、何か創り出してくれる、そういう人たちが集まって、ずっと活動していけたら嬉しいです。今年集まったメンバーはまさにそういう人たちだと思う。だからこの公演が終わっても、一緒にやっていきたいし、また新たにクリエイティブなメンバーが加わってくれると、とってもありがたいですね。

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『血の婚礼』にかける想い、俳優としての自分、その後の劇団の展望など、熱く語ってくれた木田さん。
レオナルド役での出演も楽しみですね。
若いからこそ、色々なことに挑戦できる――
結成2年目の今、このメンバーだからこそできる、
劇団壊れていくこの世界での挑戦に、どうぞご期待ください!

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SPAC県民劇団 劇団壊れていくこの世界で
『血の婚礼』
2016年2月20日(土)13:30/19:00、21日(日)13:30
舞台芸術公園 稽古場棟「BOXシアター」
*詳細はこちら
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2016年2月7日

【SPAC県民劇団】劇団壊れていくこの世界で『血の婚礼』ブログ#3

木田博貴インタビュー【前編】

節分も過ぎ、暦の上での季節は春になりましたが…、まだまだ寒さの厳しい舞台芸術公園。
公演までついについに3週間を切ったSPAC県民劇団「劇団壊れていくこの世界で」の稽古が、行われています!

そんな稽古の合間を縫って、演出の木田博貴さんにインタビューを敢行!!
結成2年目の今年にかける想いや、演出のコンセプトなど、
じっくりお話を伺いました。

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――結成2年目の「劇団壊れていくこの世界で」。「2年目」を意識したり、2年目だからこそ挑戦してみたことなどありますか?

 最初はすごく意識していました。でも、昨年の延長線上でやるわけではないので。昨年は「ギリシャ神話と和の融合」というテーマがありましたが、僕はすごく移り気が激しくて(笑)。どんどん別のことをやりたくなっちゃう。だから今年は「和」はそんなに押し出さなくても良いか、って。去年一年は、自分の劇団Z・Aでも『隻眼の紅蓮丸』や『八月のシャハラザード』で「和」をドーンって押し込んでいったので、逆に自分の中で「これしかないの?」って思ってしまって。厭きちゃうんです、やり続けると。

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――木田さんの中でブームは去った、ということですか?

 「去った」というか、「和」は好きだし、常に自分の中にあると思いますよ。昨年まではそれを極端に入れていたけれど、今は匂わせるくらいで良くて。だったらむしろ何か違うことをやりたいなって思う。今年は、昨年と集まったメンバーも違うし、『血の婚礼』を「和」で演出するって考えた時、自分の中で「何か違う」って思った。「ギリシャ神話」と「和」のテイストはすごくマッチしたんだけれど。この戯曲を「和」でやるんだったら、完全に別作品にしちゃった方が早いなって思った時に、「あ、これはまた別の演出・コンセプトでやろう!」って。
 最近僕アニメにはまってまして(笑)。子どもの頃はアニメとか漫画とか観て育ったけれど、大人になってからは音楽の方が好きだったから、アニメってほとんど観ていなくて。テレビでたまに映像が流れても、どれもこれも似ているなって思っていたんです。でも、ある時「化物語」っていうアニメを勧められたんです。全然知らなかったし、最初はわからなかった!女の子が可愛ければ良いと思ってるんじゃないよ!こんな女の子現実にいない!みたいな。よくこれにハマれるなーとか思っていたんです。でも観ていくうちに、「これは今まで僕が知っていたアニメではないな、演出の仕方が。スゴイしオシャレだな」って思って。そこから色々調べてみたら、アニメの中では結構有名な作品で、先日映画が公開されたんですけれど(※2016年1月8日公開の「傷物語<I 鉄血篇>」)、興行通信社発表の週末興行ランキングで3位に入っているみたいなんです。つくり方というか演出がすごく自分好み。こういうことを舞台でやってみたら面白いかもなって考えました。映像だからもちろん舞台とは違うけれど、その要素を今回は取り入れたいです。映像の演出をどれだけ3次元にできるか、というのが今回チャレンジしていること。「2年目だから」というよりは、「2015~16年だから」という感じですね、僕からすると(笑)だから役者に求めていることも去年と全然違う。役者にしたらやりづらい演出だと思いますよ。
 あとは、去年失敗したこととか、上手くいかなかったことは、すごく意識して芝居創りにはあたっています。でも、表面的にはそれほど押し出してはいないですね、2年目だからっていうのは。

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――『血の婚礼』は、2014年にZ・Aで上演していますよね。どうしてもう一度この戯曲に取り組んでみようと思ったのですか?また、その時と今回で、演出面や技術面、気持ちの上での違いなどありますか?

多分この戯曲が好きなんですよ!前回消化しきれなかったし、今回も多分消化しきれない。だからきっとこれから先もまたやるのだと思う。古典ではないけれど、海外の戯曲だし、現代とは文化も違うし、難しいイメージが最初はあったんです。でも、意外と僕たち寄りというか。古典に比べたら日常に近い、でも現代劇ではない。その中途半端なところが、僕にとってはいじりやすいんでしょうね。シンプル過ぎるんですよ、お話が。だからストーリーを伝えよう、というところに意識を持っていかなくて良い。ストーリーの合間に入っているロルカの個性や、彼がやりたかったことを自分たちがどう表現するのか、そこがすごく自由度が広いなって思っていて。自分たちが生きている時代とは文化も違うし近代的ではない生活をしているし、すごく…こう田舎というか、今の僕たちからすると遅れている。噂話もすぐに村中に広まってしまうし。でも、よくよく考えると、僕たちの時代も情報化社会になって、ネットで何でも検索できるし、ご近所の噂もネットとかLINEで入ってくる、Facebookでのぞき見が出来る。実は普遍的な作品なのかもしれない。少なくとも今の時代にはマッチしていると思う。状況や技術、文化は違っていても、すごく似ている部分もあるし、だから共感できるんだろうな。

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――どんなに技術が進歩しても、人間の感情は変わらない、共通するところがあるんでしょうね。

そうそう。だから2014年にZ・Aでやった時は消化しきれなかった。多分今回も消化しきれないと思う。それは、僕自身が色々なものを見たり聞いたり、人の気持ちを感じたり、明日はまた新しいことを知るだろうし、そういうものを詰め込みたいし、詰め込みやすい作品だからじゃないかな。
でも、どの作品にも言えることですけれど、やっぱりまずはこの作品が好きなんでしょうね、単純に。
また、今回僕はレオナルド役をやりますけれど、本当は花婿と父親の役もやりたいんですよ。父親は前回やったので、少なくともあと花婿をやるまでは、『血の婚礼』は僕の中では終わらない、またいつかやるでしょうね。

【後編に続く】

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SPAC県民劇団 劇団壊れていくこの世界で
『血の婚礼』
2016年2月20日(土)13:30/19:00、21日(日)13:30
舞台芸術公園 稽古場棟「BOXシアター」
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2016年1月29日

【SPAC県民劇団】劇団壊れていくこの世界で『血の婚礼』ブログ#2

公演まで泣いても笑っても残り1ヶ月(!?)稽古もいよいよ佳境に入ってきました。
そんな中、SPAC俳優で日本舞踊の名取でもある鈴木麻里さんが、県民劇団のメンバーのために、日舞ワークショップを開催してくださいました!

昨年、「ギリシア悲劇と和のコンセプトの融合」を掲げた同劇団の旗揚げ公演『オレステス』をご覧になった鈴木さん。「日舞の所作が作品の役に立つのではないか?」と、ワークショップを提案してくださり、このたび実現しました。

浴衣を着て、いざスタート!
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『血の婚礼』では、とある場面で仮面を使った演出が予定されています。

そのシーンの参考になるように、ワークショップでは古典演目から「おかめ」の面を付けて舞う場面を抜粋して稽古。
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最初は、お面を付けずに、ひとつひとつの動きや意味を確認します。
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そして、おかめのお面を付けて…。
能のお面はひもで固定するのですが、日舞のお面は口で銜えるのだそう。
(お面の裏側に銜えるための突起がついています)
今回は、鈴木さんがメンバーのために、紙のお面を作ってくれました!

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「踊りに入る前に、一度みんなで鏡の前に並んでみましょう」と鈴木さん。
「どのくらい首を傾けると一番おかめが可愛く見えるか、各自で鏡に写して探ってみてください。お面の役柄や付ける人の体格、お面との相性によって、どんな動かし方がそのキャラクターを一番イキイキさせるかは違ってきます。自分でも鏡を見てて笑えるぐらい、おもしろいぐらいなのが大事なので、振り付けを外れた動きもしながら、お面と遊んでみてください」

おかめ姿も板に付いたところで、いよいよ踊ります!
お面を付けると、顔で感情を表現できない分、首の角度、手の振り方、体の傾け方など、身体全体で表現しなければなりません。ちょっとした角度の違いで全く異なるものになってしまいます。
お面を付けたことで狭まった視界や息苦しさにも悪戦苦闘しつつ、足先・指先まで感覚を張り巡らせ、舞います。

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ワークショップ前半は個々に踊っていたのに対して、後半には簡単な群舞を体験。
最後は全員で「千鳥」という動きに挑戦しました。
向かい合わせでタテ一列に並び、呼吸を合わせてひらひら相手とすれ違い続けます。
はじめはお互いぶつかるなどぎこちなかったのですが…徐々にスムーズに。
最後は流れるような動きになりました!

今回教えていただいた所作をそのまま使うわけではありませんが、
普段とは違った角度から自分の体を発見したり、型を共有してみんなで大きな流れを持った動きを生み出したりと、劇団メンバーも学ぶところが多い、充実したワークショップとなったのではないでしょうか?

鈴木麻里さん、ありがとうございました!

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SPAC県民劇団 劇団壊れていくこの世界で
『血の婚礼』
2016年2月20日(土)13:30/19:00、21日(日)13:30
舞台芸術公園 稽古場棟「BOXシアター」
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2015年12月19日

【SPAC県民劇団】劇団壊れていくこの世界で『血の婚礼』ブログ#1 

12月に入り、すっかり冬のよそおいとなった舞台芸術公園。
ロータリーからのぞむ雪化粧をした富士山の姿は絶景!ですが、
日が落ちてからの寒さは本当に身に染みます…。

が、そんな寒さを吹き飛ばす!県民劇団のアツイ稽古が、ココ舞台芸術公園の稽古場で行われています。

劇団壊れていくこの世界では結成2年目。
「ギリシャ悲劇と和のビジュアルの融合」を掲げ挑んだ昨年度の『オレステス』に続き、
今年度はガルシア・ロルカの傑作『血の婚礼』を上演します。

スペイン・アンダルシア地方のとある村で、一組の男女が婚礼を交わします。
母親と二人暮らしの花婿は誠実で器量ある青年。
父親と二人暮らしの花嫁は優しく家庭的な娘。
誰もが羨むような二人は、幸せな家庭を築くはずでした。
しかし花嫁の目の前にかつての恋人が現れて・・・。

稽古場をのぞくと、ちょうど結婚式のシーンの真っ最中!

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ひとつひとつの台詞・動きを確認しながら、場面を作っています。

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演出の木田さんからは、
「意味のない動きをしない」「ひとつひとつの台詞や動きの意味を考える」
と繰り返し指示が。
この日は演出に徹していましたが、今回はなんと出演もします!!

本作はストーリーそのものがシンプルなだけに、演出の妙こそが最大の見どころ。
劇団壊れていくこの世界でが描く、妖しく、刺激的な『血の婚礼』、どうぞお楽しみに!
本日19日(土)より前売りスタート!!

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SPAC県民劇団 劇団壊れていくこの世界で
『血の婚礼』
2016年2月20日(土)13:30/19:00、21日(日)13:30
舞台芸術公園 稽古場棟「BOXシアター」
http://spac.or.jp/kenmin_201602.html
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2015年3月3日

【SPAC県民劇団】劇団MUSES・近江木の実インタビュー

2013年度に結成した「劇団MUSES」。
大入り満員の中、旗上げ公演『赤鬼』を成功させました。
さあ、今年はどんな公演になるのでしょうか?
『Right Eye』本番を間近に控えた近江木の実さん(劇団MUSES代表)にインタビューしました。

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――「劇団MUSES」を率いて2年目を迎えられましたが、改めてSPAC県民劇団に応募されたきっかけ、動機を教えてください。
県内各地域のいろいろな人との出会いがあって、新しい創造ができる。一年目がとても楽しかったんですね。作品の中身に関しても、手応えがあった、成果が出たというか。もう一度挑戦してさらに刺激を得たい、自分の演劇活動のプラスにしたい、必ずプラスになると思ったものですからね。なので2年目続けてやらせていただきたいと思いました。

――昨年は『赤鬼』、今年は『Right Eye』ですが、野田秀樹さんの作品を選ぶ理由は何でしょうか?
単純に僕、好きなんですよね(笑)。今までいろいろなお芝居を観たのですが、やはり野田さんのお芝居は自分の性に合っているというのもあります。どうして好きかというと、一番演劇的だと思うんですよね、演劇ならではの特徴、特色というのが野田さんの舞台に一番詰め込まれている、という風に思います。なのでそれに挑戦して、演劇人としてその演劇的なものを身につけたい、体験したいというのはありますね。
1998年にNODA・MAP番外公演で上演された『Right Eye』は、少人数でいろいろな創意工夫をして想像力を刺激するような作り方をしていました。道具がごてごてしているとか、大きな舞台でというお芝居ではないんですが、そこにこそ演劇の面白さや手作りの面白さがあり、想像力をかきたてる。それは『赤鬼』もそうだし、『Right Eye』もそういう風に創られている。それが僕らアマチュアも、親しみやすくできるというか、まあお金の問題とかを含めて(笑)、やりやすいと思います。でもそれなりに難しいですけどね、やりだせば(笑)。

――野田秀樹さんの演出では3人で上演されたお芝居ですね。今回どんな演出を試みるつもりですか?
3人での上演は野田さんの挑戦だったと思うし、台本自体はやっぱり大人数でやるにふさわしい芝居ではあるんですね。役はたくさんあって、ほんとに細かい役を入れれば30くらいの役があるんですね。僕らは10数人でやるけれども、それでも足りない(笑)。一人何役かやることで、3人での上演と同じような体験はたぶんできる。しかも見栄え的にはやはり大人数いるので、その戯曲にあったような形の人数の使い方、例えば花火のシーンで人ごみとかになった場合に、僕らは人ごみとかを作れるわけですね。だからこそ、より戯曲に近い形の場面づくりが、書かれている通りのことがやれると思うんですよ。戯曲の持っているものをストレートに出すとこうなりますよ、という風にやりたいと思います。

――近江さんの企画に賛同して集まったメンバーで、「劇団MUSES」が結成されたわけですが、浜松で主宰されている劇団「M-planet」とはどんな違いがありますか?戸惑いや困った点、逆に魅力に感じる部分について教えてください。
戸惑った点、困った点というのはそんなにないです。むしろいい点の方が多いので!ただ、初めて会う人が多いので、どんな人でどんなタイプでというのを把握するのに少し時間がかかります。県民劇団は、劇団とはいえ一種のプロデュース的な公演なので、それぞれが自分の所属劇団があったりして公演をかかえながら参加しているということがあって、全員がMUSESの方にそろうということがなかなか難しい。だから協力していくんですけど、ひとつの芝居を創るのに期間が長くなりますね。劇団MUSESの活動は一年で一本ですけれど、これでちょうどいいくらいですね。半年で一本やるというのはとても同じメンバーではできないですよね。
だからこそ、準備期間がじっくりとれて、考える時間がたっぷりありますよね。いずれにしても時間には追われるんですけど(笑)、自分の中でいろいろ考えたり温めたりする時間はけっこうあります。だから逆に考え過ぎちゃうというか、どんどんやっていかないといけないのに、あーでもないこーでもないとか、途中で変えたくなってしまったり(笑)。考える間がある、そういう利点といっていいのかな、じっくり構えられるというのが魅力でもありますね。

――2年目の挑戦となりますが、去年と比べて何か変化はありましたか?
去年とメンバーが半分以上替わっているのですが、今回の方が年齢層が高いんですよ。昨年は、若い人から年配の方までわりと均等だったんですけど、今回は年配の方が多くて。みんな何も言わなくてもしっかりやってくれますが、ただ統一していくときにいろいろな意見が出てくるものだから、どう統一するか、どちらの意見をとるかという悩みはありますね。喧嘩にならないようにもっていくのが、ちょっと苦労しますね(笑)。
でもすごく個性的かつそれぞれのキャリアがあって経験を積んできた方が多いので、やはり助かりますよね、助かる部分が多い。僕が稽古場に来れないときでも、出演者の滝浪さんを中心に、ちゃんとスタッフワークなども進めてもらっています。

――最後に公演まで残りわずかになりましたが、意気込みを聞かせてください。
寝ずに頑張る!(笑)
最近はあまり寝ていないです…。私の場合家が浜松で遠いのでなかなか通うのが大変ですね。僕の方がもっとしっかりしてばんばんやっていければよいのですが、まあ自分の力量もあるもんだから、これですよってところで止まるんですけども。時間との戦いというか、これから本番まで個人練習などもどこまでやれるかっていう気がかりな点も、ちょっとだけありますよね。

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謙虚な語り口ながらも、作品について熱く語ってくださいました。
経験豊富な劇団員たちに対して「助かる」という言葉を何度も仰る近江さん。
2年目を迎え、劇団員との信頼関係も感じさせられます。
劇団MUSESが織りなすアンサンブル、ご期待ください!

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SPAC県民劇団 劇団MUSES
『Right Eye』
日時:2015年3月7日(土)13:30/19:00開演、8日(日)13:30/17:00開演
会場:舞台芸術公園 稽古場棟「BOXシアター」
http://spac.or.jp/kenmin_201503.html
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2015年3月2日

【県民劇団ブログ】次は劇団MUSES!!

2/28・3/1、「劇団壊れていくこの世界で」旗揚げ公演、『オレステス』が幕を閉じました。
ご来場ありがとうございました。

さて、終演後には劇団員総出で片付け。
数時間前まで、生け花や石が飾られ、和のテイスト溢れる舞台があったのですが・・・
すっかり空っぽに。

終わってしまったなあと思い、少し感傷的な気持ちになってしまいます。

しかし!
今週末には「劇団MUSES」の『Right Eye』が!!
入れ替わりで、早速仕込みや道具作りの仕上げが始まりました。

真剣な眼差しで、急ピッチで作業が進められています。

結成から2年目を迎え、さらにパワーアップした劇団MUSESに、どうぞご期待ください!

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SPAC県民劇団「劇団MUSES」
第2回公演『Right Eye』
日時:3月7日(土)13:30/19:00開演、3月8日(日)13:30/17:00開演
会場:舞台芸術公園 稽古場棟 BOXシアター
チケット:SPACチケットセンター Tel.054-202-3399(10:00~18:00)
http://spac.or.jp/kenmin_201503.html
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2015年2月25日

【県民劇団ブログ】劇団壊れていくこの世界で、小屋入りしました!!

九州では早くも春一番が吹いた先週日曜日。
静岡市内はしとしと雨が降るあいにくの天気の中、
県民劇団「劇団壊れていくこの世界で」が、
2月28日(土)、3月1日(日)に上演する『オレステス』の公演に向けて、小屋入りしました!

朝から軽トラが舞台芸術公園内を何度も行きかい、
会場となる舞台芸術公園 稽古場棟「BOXシアター」に運び込んでいたのは、玉砂利に木の枝など…。
これらを何に使うの?と思っていたところ…

舞台上にダイナミックな生け花が!!

メンバーのひとりが「生け花を始めたので」ということで、舞台美術にチャレンジしたそうです。
ご本人はビギナーズ・ラック、とのことでしたが…、とてもそうは思えません。

稽古場にお邪魔した時は、ちょうど照明作業の真っ最中!

そして舞台の一角では、メンバーが動きの確認をしていました。

木田さんがインタビューで語った、今回の舞台でもこだわる「和のコンセプト」。
※インタビュー内容の詳細は前回の県民劇団ブログをごらんください。

今日の仕込みで少しずつ明らかになりましたが、
生け花の他、衣裳や小道具など、様々な“和の要素”が組み合わされ、
そして“和”とはかけ離れた「ギリシャ悲劇」と出会った時、
どんな舞台がここBOXシアターに出現するのでしょうか?

新たなギリシャ悲劇『オレステス』の誕生を、どうぞお見逃しなく!!

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県民劇団「劇団壊れていくこの世界で」
旗揚げ公演『オレステス』
日時:2月28日(土)13:30/19:00開演、3月1日(日)13:30開演
会場:舞台芸術公園 稽古場棟 BOXシアター
チケット:SPACチケットセンター Tel.054-202-3399(10:00~18:00)
http://spac.or.jp/kenmin_201502.html
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2015年2月21日

【SPAC県民劇団】劇団壊れていくこの世界で・木田博貴インタビュー

暦の上では、季節はもう春…、ですが、日々寒さ厳しい舞台芸術公園。
ここでは、公演まで残りわずかとなったSPAC県民劇団、
劇団MUSESと劇団壊れていくこの世界での熱い稽古が、日々行われています。
※稽古の様子は、「制作部よもやまブログ」を是非ご覧ください。

先に本番を迎えるのは、
今年度新たに発足した県民劇団「劇団壊れていくこの世界で」。
旗揚げ公演は、古今東西の名だたる演出家が挑んできた
ギリシャ悲劇の傑作『オレステス』です。

劇団代表の木田博貴さんは、
今静岡県内で最も勢いがある、と言っても過言ではない若手演出家。
そんな木田さんに稽古の合間のお時間をいただき、
この傑作をどう読み解き、どんなコンセプトで演出を試みるのか、など
じっくりお話を伺いました!!

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――木田さんは、「Z・A」という劇団を主宰し、藤枝を拠点に活動していらっしゃいますが、県民劇団に応募されたきっかけ、動機を教えてください。

ずっと自分の劇団で演劇をやってきたんですが、やりたいことが、増えちゃったんです。初めは「これだけやりたい!」って感じでZ・Aを始めたけれど、Z・Aではやってはいけないこと、できないこともいっぱいある気がしていました。あれもやりたい、これもやりたい、となった時に、自分の演出でどういうことができるのか、色々なところで挑戦したくなって。今回この(SPAC県民劇団の)話があった時に、知り合いの演出家さんたち、(がくらく座の)佐藤さん、(劇団静火の)渡辺さん、(劇団MUSESの)近江さんなどがチャレンジしているのを見たり、聞いたりして、俺もやってみたいなって思ったのがきっかけです。

――なぜ旗揚げ公演で『オレステス』を選ばれたのですか?

色々と悩んだんですよ。やりたいものがいっぱいあって。でも最初からプランは「和のコンセプト」でいきたいっていうのがありました。
「和のコンセプト」を押し出して何ができるかって考えた時に、俺も近江さんみたいに野田秀樹さんの戯曲がやりたかったんですよ。すっごい野田さんが好きなので。あとは劇団新感線が好きなので、新感線みたいなエンターテイメントをやったら、今までの県民劇団とはちょっと違うんじゃないかっていうのもありました。でも、「新感線って元々“和”じゃん!俺がやる意味ないなー」って思った時に、「じゃあ最も和に合わないもの、イメージが無いものって何だろう」って考えて、ギリシャ悲劇や海外の戯曲が思い浮かびました。
海外の戯曲って詳しくなかったんですが、DVDなどで蜷川幸雄さんの演出を見る機会が多くて、その中で何個か、『オレステス』とか『カリギュラ』とかやってみたい作品がありました。あと、シェイクスピアも候補にいくつか挙げたんですけれど、考えていった時に、今の自分で一番チャレンジしたかったのが『オレステス』だったんです。生きることに対して、すごくこう“乾いている”感じがオレステスにはして。今の世の中って、別に生きようと思わなくても生きられるし、死のうと思わなければ生きられますよね、基本的には。でも、実は生きることってすごくパワーがいるんだよ、とかこんなにも素晴らしいことなんだよっていうのを感じて欲しいですね、特に若い子たちには。

――木田さんのお話の中でも既に出てきましたが、『オレステス』といえば、蜷川幸雄さんはじめ、国内外問わず多くの演出家が様々な演出を試みてきた作品ですよね。今回木田さんは、どんな演出を試みるつもりですか?

俺はすごく蜷川さんの影響を受けているんですよ。むしろやれるならアレをやりたいんですけれど。でもそれはやっても無駄、というか蜷川さんがいるし、二番煎じをやりたいわけではないので。
自分の演出の特徴は、大きく分けて二つ置いています。一つは、先程言った「和のコンセプト」です。和柄が好きだったり、和の空間に落ち着きを感じるようになって。日本人は“和”に対する安心感があるなって思った時に、観ている人って日本人が多いわけですから、(和のコンセプトを入れれば)どの作品でもしっくりきちゃうんじゃないのかなって。外国の人に観せるために和を使うのではなくて、日本の人たちに、難しい話を少しでも身近に感じられるように、安心して観られるように、和を入れたいっていうのがあります。
話が前後してしまうんですが、以前後輩の演出家、俺より多分勉強している子なんですが、と藤枝などでコラボしたことがあって、その時「脚本から演出を考えることは多いけれど、演出から脚本はあんまり考えないよね」って話をして。じゃあ「この演出をするために、この脚本を選びます」っていうスタイルがもっと多くてもいいんじゃないかって思ったんです。自分が今色々な作品に対してチャレンジするのは、やはり「和の雰囲気」なので、たとえ蜷川さんが演出した(『オレステス』以外の)作品を演出することになっても、絶対そこは入れていくと思うんです。オリジナルで書いた台本なら違うと思うんですが、既成の戯曲をやる場合は、このコンセプトは絶対外さないっていうのがありますね。

――木田さんの企画に賛同して集まったメンバーで、県民劇団「劇団壊れていくこの世界で」が結成されたわけですが、結成して約10か月が経ち、ご自身がずっと主宰してきた劇団Z・Aとどんな違いがありますか?戸惑いや困った点、逆に魅力に感じる部分について教えてください。

いや、めっちゃあるんですけれど…(笑)。
まずは、今まで一緒にやったことがない人が多く、彼らがどういう芝居創りをしてきたのか確認できない状態からのスタートだったのが、すごくプレッシャーでしたね、毎日。「こんなことしかできねーのかよ」と思われていたらどうしよう…、といつも緊張していて。これは自分の劇団とは違いましたね。自分の劇団は、言わなくても全部わかってくれるので。でも今回は、参加した役者やスタッフがみんな、自分のやり方が本当にここでは正しいのだろうかって俺と同じように思っていたと思うんです。だからみんな何か一歩踏み込めずに、ずっと牽制し合っていて。俺も「どこまで伝わるかなぁ」って常に思いながら、一生懸命言葉を選んで色々なことを伝えようとして。それが新しい試みでもあったし、自分の中ではすごい新鮮だったんです。嫌ではなくて、本来こういうことをしなければならないんだろうなって。自分の劇団では甘えていた部分がすごく分かりました。
また、自分の劇団だと、自分が脚本書いて演出してって感じなので、「これはこうやって」とかどんどん言っちゃうんですよ、向こうが出してこない限りは。でも県民劇団では、各々が自分なりのやり方や良いものを持っていて、でも何を持っているのか全然分からないっていう状態からのスタートなので、みんなが全力を出さない限りはこちらも全力で応えられない。稽古が佳境になってきた時に、ようやく「あ、こういう良いところがあるんだな」とか「こういう役者さんなんだ」っていうのがわかってきて。そこをどうやって活かしつつ、自分の演出を活かしていけば良いんだろう、という点が面白いし、良い意味で苦痛ですね。「これ、良いな」って思うけれど、俺の演出と合わないな、でもそれを組み合わせるのが俺の仕事だ、とか考えると、キツイけどすごく楽しいですね。

――ちなみに、ずっと気になっているのですが…、劇団名の「壊れていくこの世界で」は、どんな想い、理由で付けられたのですか?

名前の由来は特に無いんです(笑)。意味もなくて、ダサい名前を付けたいなって思っただけなんです。
本当は、名前を付けるのが一番嫌いなんですよ、何にしても。脚本のタイトルや役名を考えるのも嫌ですし。付けようとすると、意味を持たせたくなっちゃうんです、特に役名とか。何かに関係した名前とか、そこだけは統一したくなってしまって。でもそれも疲れてきてしまって、もう適当で良いかなーって。でも、適当だけど「ん?」って思わせたいってあるじゃないですか。そう思った時に、これまでの県民劇団の名前を調べたんですよ。がくらく座、静火、静岡県史、MUSES、みんな由来があって、カッコいいなって思ったんです。そこで、じゃあ由来も何もなくて、「何カッコつけてるの?」っていう名前にしようって(笑)。SPAC県民劇団ってカッチリしているイメージなんですよ、たぶん、特に若い子からすると。そんな中に、こんな中二病みたいな名前がくるってことは、「SPAC何か変わったのか?」って思われるんじゃないかって。
県民劇団に応募した最初の話じゃないんですけれど、実は「俺なんて受からないだろうな」っていうところからスタートしているんです。今まですごい勉強をしてきたわけじゃないし、自分が本当にカッコいいなって思うものを独学でやってきただけなので。でも、自分が藤枝や静岡中部でそれなりに若い子たちから支持をもらってここまで来られたのは、そういう層に対して、今まで働きかける演出家や演劇がなかったからだと思っているんです。正統派の演劇を創っている方からすれば、木田博貴って「ああ、あの中二病ね」みたいな感じのイメージがたぶんあると思うんです。でもそんな自分がもし選ばれたら、面白いんじゃないかって。俺より若い子たちが、「木田さんみたいな中二病でもいいんだ、じゃあ自分もやれるかな」って思って、新しい何かが広がっていけば良いなって。今まで県民劇団をやってきた方って、まあ言っちゃえば有名人なんですよね、静岡で。渡辺さんは県外でも賞とか取っているし、佐藤さんは東京でもやったことがあるし、松尾さんも元SPACで、県西部で名前も売れているし、近江さんも長くやっていて、知識も豊富。その中で、次が俺っていうのが、結構大事だって思っているんです。ちょこちょこ名前は聞くけど、SPACっぽくないよね、みたいな。だから劇団名についても、「ふざけた名前にしやがって」って思って観に来ないなら来ないで全然構わないんです。だって元々俺の演出がちょっと外したいってところにあるんで。

――最後に、公演が近づいてまいりましたが、意気込みを聞かせてください。

俺はいつもそうなんですけど、やるからには最高の舞台を創りたいんですね。何をもって最高なのかは、人それぞれですし、俺にもはっきりとした基準はないんですけど。それに今までどれだけやっても最高の舞台は創れていないんですね。だって、必ずどこか足りない部分はあって、例えば稽古スケジュールの組み方一つにしても色々な可能性があったわけで、もっと出来たことは必ずある、だから俺にとって作品は毎回失敗作とも言えるのかも。それでも目指している場所が、絶対に他の演出家さんに負けない自信はあるので、今回の『オレステス』が俺の、そして「壊れていくこの世界で」の全てではなく、その片鱗を感じてもらえたらな、と思っています。こいつら、これからもっともっとすごいことやるんじゃないか、って感じてもらえたらいいなぁって。
今後も注目してもらえるような作品創りを限界まで挑戦していきます。
『オレステス』の主人公オレステス同様、「壊れていくこの世界で」の現在と未来を楽しんでいただければ幸いですね。是非、観に来てください。

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私たち日本人にとって安心感のある「和のビジュアル」と、
極度の緊張感が漂うギリシャ悲劇『オレステス』が融合した時、
何が生まれるのか…?
とてもワクワクしてきました!
劇団名の謎も解けましたね(笑)

県民劇団・劇団壊れていくこの世界で
旗揚げ公演『オレステス』、
2月28日(土)13:30/19:00開演、3月1日(日)13:30開演、
会場は舞台芸術公園 稽古場棟 BOXシアターです。
是非、ご覧下さい!!
☆詳細はこちらhttp://spac.or.jp/kenmin_201502.html


2014年12月19日

【SPAC県民劇団】 劇団MUSES、劇団壊れていくこの世界で

12月に入り、すっかり冬らしい景色&寒さとなった舞台芸術公園。
そんな寒さを吹き飛ばすくらいの熱気に満ちた、SPAC県民劇団「劇団MUSES」「劇団壊れていくこの世界で」の稽古場にお邪魔してきました!

劇団MUSESは結成2年目。
昨年の『赤鬼』に引続き、野田秀樹さんの戯曲『Right Eye』に挑みます!

ちょうど場面稽古の真っ最中!

ひとつひとつの動きを確認しながら、場面を作っています。

『Right Eye』は野田さん自身のエピソードや、今は亡き報道写真家の名前が登場し、フィクションとノンフィクションが交差する、とても手ごわい作品。長台詞もとても多いんです…。

この難しい戯曲を、劇団MUSESのメンバーはどう描くのか…、今からドキドキです!

そして、今年結成の劇団壊れていくこの世界で。
今県内で最も勢いがある、と言っても過言ではない若手演出家・木田博貴さんとメンバーが挑むのは…、
ギリシャ悲劇の傑作『オレステス』。

こちらも場面稽古が始まっています!

「母殺し」の罪により、「復讐の女神」に追い立てられるオレステス。

木田さん曰く、「ギリシャ神話と和のビジュアルとの融合」を目指すのだそう。
和のビジュアルとの融合…???
まだまだ場面稽古ではその全容がわかりませんが…、
未だかつてない『オレステス』が生まれる予感…。こちらも見逃せません!!

「劇団MUSES」の『Right Eye』
「劇団壊れていくこの世界で」の『オレステス』
全くタイプの異なる2つの劇団が体当たりで演じる現代と古典の名作戯曲、是非お楽しみに!!
今週末20日(土)から前売りスタート!!

SPAC県民劇団 劇団MUSES
『Right Eye』
日時:2015年3月7日(土)13:30/19:00開演、8日(日)13:30/17:00開演
会場:舞台芸術公園 稽古場棟「BOXシアター」
http://spac.or.jp/kenmin_201503.html

SPAC県民劇団 劇団壊れていくこの世界で
『オレステス』
日時:2015年2月28日(土)13:30/19:00開演 3月1日(日)13:30開演
会場:舞台芸術公園 稽古場棟「BOXシアター」
http://spac.or.jp/kenmin_201502.html


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