2011年5月23日

真夏の夜の噂...⑭ 俳優:木内琴子さん談

俳優の稽古が行われると同時に、衣裳、美術、音響、照明などなど、様々なスタッフたちが公演に向けて製作を進めています。俳優の稽古が終わった夜遅く・・・舞台にいたのは美術のスタッフでした。どうやら舞台セットの相談をしているようです。

IMG_0705_技術さん作業

 

ではブログ・真夏の夜の噂...第14回目の今回は俳優の木内 琴子(きうち ことこ)さんにお話を聞いてみましょう。

 

IMG_0935_木内さんタンバ

[ 近年のSPAC出演作品:『ふたりの女〜唐版葵上〜』(2009)葵の母役、『ドン・ファン』(2011、2009)ドーニャ・アンナの使者ノンヌ役他、『夜叉ヶ池』(2009)黒和尚鯰入役、『ペール・ギュント』(2010)小作人の女カーリ役、『わが町』(2010)ギブス夫人役 ]

 

Q.自分の役について教えてください。

「あたしの精」という妖精を演じています。「あたしの精」というのは、ふてぶてしいというか、ふてくされていて、誰にでも時々ついて来る妖精だと思っています。 そういう気分になっているときは「あたしの精」が側にいるのね、と思って下さい。

Q.木内さんは「私のせい」って思うときはありますか。

本当に「私のせい」と思うことは悪くないことだと思うんです。何でも人のせいにしていては、解決策が見つからないでしょ。「自分のせい」にして、次にこうしようって思うことで前に進むことができる。けれどこの「あたしの精」は実は「あいつのせい」「こいつのせい」って誰かのせいにしているんです。「私のせい」って本当に思ったら、「私のせい」だなんてことさら口に出して言いませんよね。「あたしの精は」本当に「私のせい」って思っているわけじゃないから、こういう風にはなりたくないなって思います(笑)。

Q.野田秀樹さんの戯曲を読んでどう感じましたか。

野田秀樹さんの戯曲を読んだのは初めてなんですが、大学時代に「夢の遊眠社」の芝居はよく観に行きました。だから今回、台本を読んですごく懐かしい感じがした。当時は若かったからかな・・・野田さんの舞台を観ていると、色々なギャグや役者さんのおもしろさばかりに目が行ってしまっていた気がする。けど改めて台本を読むと繊細な内容だったんだと感じました。何より戯曲自体がとてもおもしろくて、野田さんの他の戯曲も読んでみたいと思いました。

Q.あなたならどんな媚薬・妙薬を使いますか。

最近、自分でこうしたいと思ったことよりも、運ばれて来てなった状態の方が物事がうまくいくような気がしています。人をコントロールしようという意識もあまりないかな。なので自分に使う妙薬だったら「一粒十時間」っていう、一粒飲めば十時間分の睡眠が得られる妙薬が使いたいです。この薬のヒントは、小学校の担任の先生。よっぽど料理が嫌いだったのか、「誰か「一日一錠」っていう薬を発明して」って生徒に言ったんです。それは一日に一錠飲めばもう何も食べなくていいっていう薬だそう。私は食べるのが好きだから絶対に反対ですけどね(笑)。

 

妖精や若い恋人たち、賑やかな出入り業者たちが登場する『真夏の夜の夢』。とても華やかな恋の喜劇だけれど、よく見るとたくさんの学びが込められていると木内さんは教えてくれました。観る人それぞれに響く部分がありそうです。