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2021年6月4日

【大解剖!『おちょこの傘持つメリー・ポピンズ』の魅力】Vol.9 ~公演を終えて~

4月28日~30日にかけて行われた『おちょこの傘持つメリー・ポピンズ』は、無事終演しました。平日の上演、激しい大雨など、足を運びにくい状況が重なりましたが、たくさんのお客様にご観劇いただき、舞台芸術公園が熱気に包まれた3日間でした。

そんな公演当日の様子を、写真と共に振り返ります。
 
 

3日間のうち、中日は豪雨でしたが、初日と千穐楽は気持ちのいい晴れ模様でした。(公園のロータリー)
 
 

開演2時間前になると、少しずつお客様が舞台芸術公園に上がってきます。検温・消毒を済ませ、場内が開場するまで広場で待機されていました。
 
 

開演15分前、整理番号順に場内への誘導が始まり、呼ばれた方から客席へと向かいます。
 
 

会場の入り口には、作中の登場人物である「保健所の所員」たちが、直接声は発さずに、マスクで歓迎の気持ちを表現しながら、にこやかにお出迎えしていました。
 
 

今回は通常時の半分の客席数での公演でしたが、お客様が入って普段よりも場内の温度が上がっていることを肌で感じ、気持ちも徐々に高揚していきます。
 
 
 
時刻は18時。開演の時間です。劇中歌であるフィル・オクスの音楽が場内に流れ出すと同時に、下手側に正面を向けていた舞台が客席と対面します。

開場中からステージ上に姿を見せていた、おちょこ役の泉のセリフを皮切りに、ノンストップの1幕劇が幕を開けました。

▼おちょこ(左)と檜垣(右)

 
 
▼おちょことトラック野郎(右)

 
 
▼カナ(左)と檜垣

 
 
▼鉄道員・偉大(左)とトラック野郎

 
 
▼おちょこと保健所員(右)

 
 
▼マネージャー・釜辺

 
▼カバン持ち(後方中央)とカナ

  
次から次へと現れる、独特の個性を持ったキャラクターたち。それぞれの魅力が舞台上で交錯する様子に、お客様は笑ったり、息を飲んだり、手拍子したりと呼応します。

毎日、稽古を見つめていた私は、お客様の存在が作品を完成させていく様子に心躍らせていました。
 
▼「ドン・キホーテ」になりきるカナと檜垣

 
 
▼保健所の所長と所員たち

 
 
▼登場人物全員が舞台上に

 
 
▼照らし出される舞台

 
 
 

そして、2時間の上演を終えた劇場は盛大な拍手に包まれました。
 

終演後は、俳優による柵越しのお見送りや、FMラジオ局「K-mix」とのコラボイベントで招待された方たちとの交流会を行うなど、距離を保ちながらもお客様と俳優のコミュニケーションがとられていました。
 
「一生記憶に残る舞台でした」

「何が面白いのかよくわからなかったけど、すごく面白かった」
 
この作品がたしかにお客様に伝わっているという実感を、終演後に聴こえてくる感想が運んでくれました。
 
 
昨年の上演中止から、1年越しに実現した『おちょこの傘持つメリー・ポピンズ』。

俳優・スタッフ・お客様。そして、準備段階からさまざまな作業に協力してくださったクルーの方々など、この作品に関わった方々の1年間の思いが形になった公演でした。
 

ご来場くださった皆様、応援してくださった皆様。
まことにありがとうございました!

文:込江 芳(制作部)

 

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ふじのくに⇄せかい演劇祭2021
『おちょこの傘持つメリー・ポピンズ』
2021年4月28日(水)、29日(木・祝)、30日(金)
各日18:00開演
会場:舞台芸術公園 野外劇場「有度」
演出:宮城聰
作:唐十郎
美術:カミイケタクヤ
衣裳デザイン:駒井友美子

出演:泉陽二、奥野晃士、春日井一平、片岡佐知子、河村若菜、木内琴子、杉山賢、鈴木陽代、関根淳子、たきいみき、ながいさやこ、若宮羊市(50音順)
★公演詳細はこちら

▼これまでのブログはこちらから
【大解剖!『おちょこの傘持つメリー・ポピンズ』の魅力】
2021.4.23 Vol.8~衣裳/駒井友美子~
2021.4.22 Vol.7~いよいよ野外劇場での稽古がスタート!~
2021.4.16 Vol.6~ここまで見せます!『おちょこ』の稽古場~
2021.4.15 Vol.5~舞台美術/カミイケタクヤ~
2021.4.11 Vol.4~一年越し!待望の上演決定!~
2020.4.2 <号外>稽古方法を変更しました
2020.3.28 Vol.3〜稽古場レポート・前編〜
2020.3.17 Vol.2〜あらすじ紹介編〜
2020.3.6 Vol.1〜宮城聰に聞いてみました〜
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