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2019年8月17日

【新人ルカのセチュアン・レポート#2】ブレヒトってだれ?どんな人?

みなさん、こんにちは。
制作の北堀です。

今回はブレヒトについて紹介したいと思います。
オイゲン・ベルトルト・フリードリヒ・ブレヒト(Eugen Berthold Friedrich Brecht、1898年2月10日 – 1956年8月14日)は、戯曲『セチュアンの善人』の作者ですが、「ブレヒトって名前は聞いたことあるけど、実はよく知らない……」という人も少なくないのでは?
ブレヒトは20世紀に活躍したドイツの劇作家、演出家、詩人です。
『セチュアンの善人』のほかに『三文オペラ』や『ガリレイの生涯』などを書きました。

先日、座組のメンバーに向けて、SPAC文芸部の大岡淳(昨年、株式会社共和国から『三文オペラ』の新訳本を出版しました)によるブレヒト講座が行われました。
 
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このブログをご覧の皆さんにも、大岡さんが教えてくれたブレヒトの情報を紹介いたしますね。

ブレヒトの初期作品(『バール』や『夜うつ太鼓』など)は表現主義の影響を受け、ほとばしるエネルギーのようなものをそのまま主人公に託して描いている。
1920年代になるとマルクス主義の影響を受けます。(『三文オペラ』など)
その頃アジプロ演劇(アジテーションとプロパガンダを前面に打ち出す、革命の思想を説くための演劇)の第一人者であるエルヴィン・ピスカートルと出会います。ブレヒトは彼の影響を受けながらも、舞台上で革命を起こしても現実では革命は起きないことを思い知ります。
どうやったら舞台を観た人が現実を変えたくなるか……。

そう考えた時に思いついたのが、いわゆる「異化効果」
見慣れたものを見慣れないものにすることによって、観客に、感動することより以上に、思考することを促したのです。
どのような方法で異化を行っていたかというと……

1.役からの離脱
…ナレーター的立場に移ったり自分が演じている役について露骨にコメントをしたりする。

2.歌、朗唱
…台詞の流れを断ち切り、歌っている時は演じている時と居方が違ってくる。

3.記号的身体
…ブレヒトは中国の「京劇」のような、型が既にある演技方法に影響を受けた。

4.多面的演技
…感情と行動が一致していないなど、ブレヒトが最後にたどり着いた異化の技法。

ブレヒトといえば異化効果というのは知っていましたが異化効果にも様々な技法があるんですね!
 
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▲メモを取る俳優たち。
 
私が調べたところでは、ブレヒトはプライベートでは何人もの愛人を持っているなど、難しそうなイメージとは違った一面も持っていたようです。

そんなブレヒトが書いた『セチュアンの善人』。
どんな話かというと……
神様が善人を探すためにセチュアンという町に降り立ち、そこでシェン・テという貧しくも心優しい女性に出会います。
シェン・テは神様を自分の家に泊めてあげて、そのお礼に宿代として大金をもらいます。
大金を元手に商売を始めたシェン・テのもとには、たちまち貧民たちが集まり、シェン・テを食い物にしてしまいます。
「善人であれ」という神様からの掟を守りたいけれど、このままでは身の破滅だと、、悩み苦しむシェン・テ。
自分の身を守るために、冷徹な従兄弟のシュイ・タに変装して乗り切ろうとするのですが……
善良な人間は残酷と貪欲の仮面なしには生きてはいけないことを描いた寓話劇です。
そんな原作を、今回は敬彦さん自身が改編し、敬彦ワールドに仕上げました!
 
その名も……
『RITA&RICO(リタとリコ)~「セチュアンの善人」より~』
です!
リタとリコとはどういう意味なのでしょうか?
ぜひ劇場に来てお確かめください!

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SPAC秋→春のシーズン2019-2020 #3
『RITA&RICO(リタとリコ)~「セチュアンの善人」より~』
2019年12月14日(土)、15日(日)、21日(土)、22日(日)
各日14:00開演
会場:静岡芸術劇場
原案:ベルトルト・ブレヒト
構成・演出・台本:渡辺敬彦
台本協力:守山真利恵
出演:泉陽二、大内智美、木内琴子、貴島豪、小長谷勝彦、三島景太、山本実幸、吉植荘一郎

<チケット>
SPACの会会員先行予約開始:9月21日(土)10:00
一般前売開始:9月28日(土)10:00
「秋→春のシーズン2019-2020」詳細はこちら
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2019年8月9日

【新人ルカのセチュアン・レポート#1】俳優じゃないの?演出家なの?渡辺敬彦って?

みなさん、こんにちは。
SPAC制作部の新人・北堀瑠香(ルカ)です。
SPAC秋→春のシーズン2019-2020では、『セチュアンの善人』(仮題)を担当することになりました。これからこのブログでは、12月に上演する新作『セチュアンの善人』について、より観劇が楽しくなる情報や稽古場の様子を、がんばってお届けします!
よろしくお願いします!!

さて、第一回目は演出の渡辺敬彦さんからご紹介したいと思います。
 
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ご存じの方も多いとは思いますが、いつもはSPACの「俳優」として活躍されている敬彦さん。とても個性的な俳優さんで、昨年のシーズンでは『授業』『妖怪の国の与太郎』に出演しました。
今回のシーズンでは今井朋彦さん演出の『メナム河の日本人』に出演する一方で、
『セチュアンの善人』では演出を担当されます!
そう、敬彦さんと言えば、2016年のSPAC俳優発案企画 『青森県のせむし男』を演出されているのですが、秋→春のシーズンでの演出は初めて。
SPAC本公演演出デビューとなる今作、敬彦さんファンならずとも、見逃せませんね!!

更に、今回はブレヒト作『セチュアンの善人』を基に、敬彦さんが台本も書いています(実はその関係でタイトルも『セチュアンの善人』ではなくなるのですが……そのお話は次回!)。
構成・演出・台本すべてが敬彦さんということで、THE・敬彦ワールドが広がります!
 
そんな敬彦ワールドに出演するのはオーディションで決定したこの8人。
以下、アイドルの紹介風に北堀目線で俳優さんを紹介いたします。

ロビーの俳優写真は怖そうだけど実際はそんなことはありません。
久しぶりにSPAC作品に出演します!
泉陽二さん

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いつも笑顔でとってもパワフル。
プライベートでは2児のママ。
大内智美さん

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とってもおだやかで聞いていて落ち着く声の持ち主。
人間以外の動物もなんなくこなせちゃいます。
木内琴子さん

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俳優全員参加のラジオ体操は全部覚えているからリード係。
稽古場での裸足率高め。
貴島豪さん

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身体がとっても柔らかい。
稽古場で飲むのはコーヒーじゃなくて紅茶がいいの。
小長谷勝彦さん

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どんな役でも面白くこなす。
稽古にはプロテインは必須アイテムなんです。
三島景太さん

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とてもスタイルがいい。
ガリガリ君のチョコミント味探し中。見つけたらぜひご一報ください。
山本実幸さん

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頭の中は多様な知識でいっぱい!
座組に蘊蓄うんちくメールを送るも、何故か迷惑メールに割り振られがちなのです。
吉植荘一郎さん

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実に個性豊かな方々が揃いました。

さあ、そんなメンバーでお届けする『セチュアンの善人』、7月末から第一期の稽古が始まりました。
何よりも感覚とひらめきを大切にしている敬彦さん。
稽古場では様々な実験が、突発的に行われます。
 
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▲椅子に座ったり、立ったり……
 
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▲時には男女逆転させてみたり
 
これからどんな作品になっていくのか、とっても楽しみですね!
次回もこのブログでお楽しみな情報をお届けします!

 
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SPAC秋→春のシーズン2019-2020 #3
『セチュアンの善人』(仮)
2019年12月14日(土)、15日(日)、21日(土)、22日(日)
各日14:00開演
会場:静岡芸術劇場
原案:ベルトルト・ブレヒト
構成・演出・台本:渡辺敬彦
台本協力:守山真利恵
出演:泉陽二、大内智美、木内琴子、貴島豪、小長谷勝彦、三島景太、山本実幸、吉植荘一郎

<チケット>
SPACの会会員先行予約開始:9月21日(土)10:00
一般前売開始:9月28日(土)10:00
「秋→春のシーズン2019-2020」詳細はこちら
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