ふじのくに⇄せかい演劇祭2022は、三年ぶりに海外からの劇団を招聘した、ほんとうのせかい演劇祭となった。劇評コンクールへの応募数は全部で28と、たいへん多かった。上演したすべての作品に対して、劇評の応募があった(最も応募数が多かった作品は、今年のSPACの新作『ギルガメッシュ叙事詩』であった)。応募数からも、また個々の劇評にこめられた熱意の大きさからも、コロナ禍の中にあっても――いやむしろコロナ禍であればこそなおさらなのかもしれないが――、いかにたくさんのファンがなまの演劇を楽しむ機会を強く欲していたのかが示されたように思う。 続きを読む »