メディアともう一人のわたし~メディアのなかの多様性~
いま、韓国フェミニズムが熱い。
“Kフェミ”と日本で呼ばれるそれらの文学が注目を集めるきっかけとなったのが、昨年末邦訳された『82年生まれ、キム・ジヨン』である。今も書店に平積みされているこのハードカバーを私も最近になってようやく読んだ。胸が痛くなると同時に、これまで自分が感じて来たわだかまりのひとつひとつを飲みこめたような、どこかすがすがしい読了感があった。ここには、二〇一五年に三十三歳を迎える主人公キム・ジヨンの半生が描かれている。 続きを読む »