2016年9月20日

『東海道四谷怪談』稽古場ブログ第5回 ~母校へ行ってきました~

『東海道四谷怪談』の出演者で、現役の大学生でもある渡邊清楓(わたなべ・さやか)さんが、このたび母校である静岡東高校を訪問!
SPACの舞台に立つことを恩師に報告するとともに、演劇部の後輩たちと交流をしてきました。

静岡東高校では演劇部の部長として活躍していた渡邊さん。
母校に訪れるのは3年ぶりとのことで、やや緊張気味でしたが、
恩師・村松正治先生と再会した途端、硬かった表情もすぐにほぐれていきました。

校長の勝山博子先生と、村松先生に出演のご報告をしたあとは、
現役の演劇部員たちとの交流会へ。

SPACでの稽古の様子や、自身の役作りについて語る渡邊さんに、
演劇部のみなさんはとても熱心に耳を傾けていました。

「滑舌を良くするにはどんなトレーニングをしたらよいですか?」
「男役を演じるに当たって心がけていることはありますか?」
など、部員のみなさんからは、先輩からのアドバイスを求める質問が。
渡邊さんは自身の経験談を交えながら、ひとつひとつ丁寧に答えていました。

そして最後には、演劇部の稽古を見学させて頂きました。
秋季大会を約1週間後に控えていたため、緊張感のある雰囲気ではありましたが、
渡邊さんの高校時代に使っていた小道具が、今でも使われていることがわかり、
部員のみなさんと一緒に盛り上がる場面も。

今回の訪問を振り返って、
「たくさんの方々に応援されて舞台に立てているということを、改めて感じました。支えてくださっている皆さんに感謝して、10月の公演に向けて励んでいきたいです!」と語る渡邊さん。

静岡芸術劇場での公演に向けて、ますます気合が入った様子。
渡邊清楓さんの活躍に、ぜひご注目ください!

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SPAC秋→春のシーズン2016 ♯1
『東海道四谷怪談』
一般公演:10月8日(土)、9日(日)、10日(月・祝)
構成・演出:中野真希 原作:四代目鶴屋南北 出演:SPAC
静岡芸術劇場
*詳細はコチラ
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2016年9月18日

【『高き彼物(かのもの)』への道 3歩目】出演者インタビュー第1弾・とみやまあゆみ

こんにちは!

8月の第一期稽古の間に、
『高き彼物』出演者7名にインタビューを行いました!

それぞれの視点から、作品の魅力や創作に対する思いを
たっぷりと語っていただきましたので、順にお届けしていきます。

第一弾は、「猪原智子」を演じる とみやまあゆみさん です。
それでは、どうぞ!

-とみやまさんが演じる「猪原智子」はどのような人物でしょうか?

実家で父(正義)と祖父(平八)と一緒に暮らす31歳の女性です。
第一印象としては明るい女性でした。実家で営む雑貨屋を切り盛りしたり、地元の製薬会社で営業を担当していたようなので、田舎の人当たりがいい人という雰囲気を感じました。ただ台本の読み合わせが進んでいくと、実は明るく振る舞っているのかなと感じられる一面もあります。明るい気遣いというか、優しさとも言えるかもしれません。どう演じるかはまだまだ模索中ですね。

-今年の4月に出演者オーディションが行われ、本作への出演が決まりました。この作品に挑戦したいと思ったきっかけはありますか?

オーディションには、「その時に来たチャンスは、逃すともう一生捉まえられない!」という思いでのぞみました。実は、2年前に劇団サンプルの『女王の器』という作品で古舘さんと共演させていただいたことがありました。このオーディションの情報を知った時には、「あの古舘さんが演出をするだって!? しかもマキノノゾミさんの戯曲を・・・、一体どんな作品になるんだろう!?」というワクワク感がありました。

-素晴らしいハングリー精神、好奇心ですね。

ありがとうございます。あと、『高き彼物』というタイトル自体にも魅力を感じました。人って心のどこかで「よくなりたい」と思いながら生きているんじゃないかと私は思っていて、「高き彼物」という言葉からも、「手の届かない場所やよりよいものを目指していく」といったイメージを受けとりました。タイトルと同じように素敵なお芝居になる気がしたので、この作品に参加したいと思いました。

-普段は東京で舞台を中心にお仕事をされているとみやまさんですが、
静岡(舞台芸術公園)に滞在しながらのクリエーションはいかがでしょうか?

稽古の後に、ぼんやりと作品について考える時間を取れるのがいいですね。夕方を過ぎれば聞こえてくるのは、鳥の鳴き声や虫の音、風の吹く音くらいで、考えることに集中できる環境です。稽古場で起こったことを思い出しながら台本を読み直したりして、演劇だけに向き合うことができる場所にいるという意味で、自分が鍋の中でじっくりコトコト煮込まれている感覚ですね。

-最後に意気込みをお願いします!

この作品では、静岡県川根町で暮らす猪原家と周囲の人間たちの人生の一部分が切り取られ、描かれています。「智子」だけでなく、みなが互いに思い悩んで、相手のことを慮(おもんばか)って、上手くいったりいかなかったりということがありながらも、係わり合って生きているということが貴(とうと)い奇跡のように感じました。そうであるならば、私たちも奇跡のような舞台を目指して10月からの第二期稽古も頑張りたいと思います!

【プロフィール】
桜美林大学総合文化学群演劇専修卒業。俳優。ワークショップファシリテーター。
大学を卒業後、舞台を中心とした俳優活動と並行して小中学校や劇場などで子供から大人まで様々な人達を対象とした演劇ワークショップの進行も行う。
近年の出演作に、KAKUTA 『Sound Play Series アンコールの夜』、□字ック『荒川、神キラーチューン』など。

公演情報はこちら。
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SPAC秋→春のシーズン2016 ♯2
『高き彼物』
一般公演:11月3日(木・祝)、5日(土)、13日(日)、19日(土)
演出:古舘寛治 作:マキノノゾミ 舞台美術デザイン:宮沢章夫
静岡芸術劇場
*詳細はコチラ
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□■□■□ 最 新 情 報 □■□■□
11月5日(土)のアーーティストトークのゲストが、
小栗旬さんに決定しました!
*詳細はコチラ


2016年9月12日

『東海道四谷怪談』稽古場ブログ 第4回 ~浜松公演に向けて~

はじめまして、こんにちは。9月3日からSPACでインターンシップをしている、静岡文化芸術大学芸術文化学科1年の伊藤早紀です。
今回は「地域連携実践演習」という大学の授業の一環で6日間、『東海道四谷怪談』の制作のお手伝いをしています。私はダンスをしていて、普段は自分が舞台に立つばかりなので、制作のお仕事はわからないことばかりですが、少しずつ挑戦していきます。

現在『東海道四谷怪談』は、浜松での中高生鑑賞事業公演に向けて稽古中です。
今日はその稽古の様子を紹介します。

まず、リハーサル室にて毎日の稽古前のトレーニングを終えたあと、静岡芸術劇場に移動して舞台稽古が行われました。舞台上には浜松公演の会場となる、静岡文化芸術大学の講堂の舞台の大きさを示した印がつけてあります。そして、この作品では俳優が客席通路を使うことが何度もあるので、客席通路も実際の会場での位置を想定して稽古が行われています。俳優との近さが感じられることもこの作品の魅力の一つだなぁと感じました。


会場となる静岡文化芸術大学 講堂の舞台


稽古中の静岡芸術劇場の舞台
(舞台の大きさに合わせて、印をつけている)

稽古の途中にノーツ(演出家から俳優やスタッフに対し、修正や訂正を促すために行う、要請や注意)があったときには、俳優どうしでも意見を出し合っていました。例えば、一つのシーンでも、台詞一つの言い方でシリアスになったり、笑いのとれるシーンになったりしますが、今日の稽古でも、シーンを作るときどちらの言い方が作品の流れに合っているか、相談しつつ実際に試しながら確認していました。小さな変化が大きな変化につながるので、とても細かいところまでとことん追求していたのが、印象的でした。

浜松での中高生鑑賞事業公演までまもなく。今日1日の中でも変化がたくさんありました。こうして日々の稽古で作品がますます進化して行くんだなぁと思いました。残念ながら、浜松での中高生鑑賞事業公演は、一般のお客様にはご覧いただくことができませんが、静岡芸術劇場での公演はいつも通り一般のお客様にご覧いただけますので、ぜひ劇場へ足をお運びください。

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SPAC秋→春のシーズン2016 ♯1
『東海道四谷怪談』
一般公演:10月8日(土)、9日(日)、10日(月・祝)
構成・演出:中野真希 原作:四代目鶴屋南北 出演:SPAC
静岡芸術劇場
*詳細はコチラ
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2016年9月8日

<萌目線。vol.132>西の都!奈良より!

Filed under: 萌目線。

ナラ王様一行が、やってきました奈良県奈良市へ!!

維新派のスタッフさんたちをはじめ、現地の方々の多大なるご尽力のおかげで、もうすぐ本番の幕が上がります。

会場となる平城宮跡は、見渡すかぎりの広大な野原!頭上に広がるのは遮るもの一切無しの大きな空!!

つまりここ最近の天候では、昼は照りつける炎天下、夜は容赦の無い雷雨…

楽器も小道具も濡れて乾かしての繰り返し、
人は日にやけて雨に打たれての繰り返しでした。

今まで各地で上演してきたこの『マハーバーラタ』も、ほんまもんの西の都で繰り広げるには幾多の困難を乗り越えねばならないようです。

それでも雨上がりには、見事な二重の虹を拝めたことも…

歴史あるこの地で上演できるという奇跡に感謝して、舞台に立ちたいと思います。

初めてお会いできる関西のみなさま、そして静岡や東京など、各地から奈良市までご来場いただけるみなさま、平城宮跡でお待ちしています!!

念のためのレインコートのご用意をどうかお忘れ無く!
レインコートは夜風で冷えたときに防寒具としても使えます。

会場近くには自動販売機等がありませんので、念のため水分補給用のお飲み物をお持ちいただくと安心かもしれません。
(客席内での飲食はご遠慮ください。)
お食事やご休憩を済まされてからのご来場をおすすめします。

悠久の地に広がる平安絵巻物語を、どうぞお楽しみに!!


2016年9月2日

【『高き彼物(かのもの)』への道 2歩目】川根町にロケハンへ

8/18(木)にスタートした第1期の稽古もいよいよ終盤戦。
そんな中、俳優やスタッフから「1978年の川根町の様子がわかるものはないか」「実際に地元の人たちの方言を聞いてみたい!」など、資料にとどまらないリアルなものへの興味が湧き上がっていました。
写真1

そこで8/28(日)に稽古がお休みの日を利用して、俳優・スタッフ一同は作品の舞台である島田市川根町へロケハンに行ってきました。

“SLの汽笛が聞こえる静岡県川根町”、『高き彼物』の冒頭にはこう書かれている川根町は、お茶の産地として、また近年は観光地としても紹介されています。

最初に訪れたのは「古民家ひらら」さん。
ここは明治5(1872)年に建てられた古民家で営まれているお蕎麦屋さんです。お店の方がとってもチャーミングで、川根町の歴史や小話を話してくださいました。映画『男はつらいよ 噂の寅次郎』(山田洋次監督 1978年公開)の撮影がまさに当時の川根町で行われたそう。

次に小玉充造さんの農園へ。
浜松出身の劇作家マキノノゾミさんが書いたこの戯曲には、「だら」や「だで」といった特徴的な語尾のつく台詞が数多く登場します。このような静岡の方言を再現すべく稽古を進めていく中で、俳優たちから「戯曲にある方言などの言い回しが難しい」という話題が口々にあがっていました。
そこで、今回のロケハンの前に「NPOまちづくり川根の会」に相談しました。そこで「この人しかいない」と紹介していただいた方が小玉さんです。こちらのお願いをお伝えすると、小玉さんはすぐに仲間に呼びかけてくださり、なんと近所に住む方々まで集まっていただけることになりました!そのような人と人がつながっていく地元の絆に温かさを強く感じました。

写真左:小玉充造さん

集まってくださったみなさんはとても気さくで、俳優たちからも川根町での暮らしや方言について次々に質問が上がります。地元の方々同士の会話が始まると、俳優たちはその言葉に集中して耳を傾けていました。川根町の人や方言のノリを間近でみることができ、作品創作の貴重な体験となりました。
和気あいあいとした時間を過ごし、最後はみんなで記念撮影。

その後は「大井川鐡道」の名物でもあり、作中でも印象的にえがかれているSLを見るため、家山駅へ。
到着時刻が近づくと、遠くから汽笛の音が聞こえ、走行音がだんだんと大きくなってきます。SLが駅舎につくとみんな「乗ってみたい!」と大盛り上がり。残念ながら乗車は出来ませんでしたが、乗客に手を振りながら発車を見送りました。

SLを見送った後は家山駅周辺の散策。
この町に古くからある「茶舗 朝日園」さんと「マルイエしょうゆ川根本家」さんにおじゃましました。昔の写真や創業時代から使われている道具など、貴重なものに一同、興味津々。当時の趣を残した町並みは、作品に思いを巡らせるのにぴったりでした。

川根町の景色や人々のつながりと温かさに触れることのできたこの日のロケハン。ご案内いただいた「NPOまちづくり川根の会」の森下文子さんにはこの場をお借りしてお礼申し上げます。
作品の舞台となった川根町を肌で感じた役者やスタッフたちは、これからどのようにこの物語に向き合い、作品を形作っていくのでしょうか!?どうぞご期待ください!
 
 
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SPAC秋→春のシーズン2016 ♯2
『高き彼物』
一般公演:11月3日(木・祝)、5日(土)、13日(日)、19日(土)
演出:古舘寛治 作:マキノノゾミ 舞台美術デザイン:宮沢章夫
静岡芸術劇場
*詳細はコチラ
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2016年8月31日

2016年度「SPAC県民月間」ブログ(2)

Filed under: SPAC県民月間

いよいよ今週末に公演が迫る県民月間K’s pro.の『Le Petit Petit Prince ちっちゃな、ちっちゃな、王子さま』。本日、出演者やスタッフが劇場入りし、仕込みがスタートしました。ダンサーの皆さんも、立ち位置や出捌けの確認に余念がありません。舞台芸術公園の野外劇場「有度」は、その名のとおり日本では珍しい野外にある劇場。日本平の原生林と星空を背景に、幻想的な空間が広がります。あとは雨が降らないことを祈るばかり・・・!

さて、K’s pro.の制作を担当する小溝朱里さんが、再びレポートを寄せてくれましたのでご紹介いたします!

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こんにちは!K’s pro.の制作、小溝です。
今回は、K’s pro.の舞台の特徴をみなさまに紹介いたします。

まずは「コンテンポラリーダンスを用いた舞台である」ということです。
静岡市では、ここ数年コンテンポラリーダンスの事業やワークショップが盛んに行われるようになってきました。ですので、「言葉は耳にしたことがある」という方が少しずつ増えているのではないでしょうか。
今でこそ認識され始めていますが、K’s pro.が静岡の地でコンテンポラリーダンスの創作活動を始めたのは、なんと19年前。その実態を知っている人がほとんどいない状態からのスタートでした。
初めて観る方は「なんだこの踊りは?」と思われるかもしれません。ですが、その感覚こそ正解なのです。これという決まった型がないダンスですので。
「なんだかよく分からないけどおもしろい!」という感覚をお客様に持っていただけたら、私たちの創るコンテンポラリーダンスはみなさまに伝わったと言えるでしょう。
その感覚、味わいに来てみませんか?

次に、言葉です。ダンスの公演ですが、ここ数年は朗読やセリフが作品に織り込まれています。特定の出演者が言葉を発したり、出演者全員で歌いだしたことも。
今年の公演でも、要所で言葉が用いられます。言葉とダンス、発話する者と身体のみで表現する者の間で会話が成立しているのです。このふたつが共存する空間は、不思議でありながらも心地よく感じることでしょう。
また、みなさまの物語に対する理解を深める、ひとつの要素でもあります。是非、肩の力を抜いて、観ていただきたいです。

続いては、この公演を行う場所、野外劇場「有度」です。出演者・スタッフ一同、日本平の自然に囲まれたこの素敵な劇場空間に惚れ込んでおります!
普通の劇場は、当たり前のことですが、壁に囲まれています。舞台奥や天井も例外なく。ですが、野外劇場「有度」では、それが木々や茶畑、星空なんです。野外ならではの、そしてここ日本平の舞台芸術公園だからこそ実現し得た唯一無二のぜいたくな空間・・・。毎年ここでしかできない演出を用意し、お客様に楽しんでいただくこと、またお客様と一緒に過ごすことが、私たちの何よりの幸せです。
今年もみなさまと、野外劇場で時間を共有できることを楽しみにしています。

最後に紹介するのは、音楽です。6年前からゲストとして招いている、ピアニスト・林正樹さんの生演奏にのせて公演いたします。天井がない野外劇場でのピアノの生演奏、想像するだけでわくわくしませんか?
またそれとは対照的に、同じビートを刻み続ける音にのせて踊る場面もあります(これは生演奏ではなく、音響機器から流れる音楽です)。
空に向かって解き放たれたこれら二種類の音に、周囲の雑木林からの虫の音も加わり・・・、きっと他では聞くことのできない音色に巡り合えるでしょう。ぜひ、これらの音の共演にもご注目ください。

さて、ここまで4つの特徴を紹介しました。
K’s pro.の公演のこと、少しでも想像していただけましたでしょうか。

皆さんがイメージしやすいよう、リハーサルの様子をちょっとだけお見せしちゃいます!

チケット予約ですが、まだまだ承っております。
9/3(土)は残りわずかですが、9/4(日)はお席に余裕がございます。
お気軽にお問い合わせください!

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SPAC県民月間2016 K’s pro.
Le Petit Petit Prince ちっちゃな、ちっちゃな、王子さま

2016年9月3日(土)、4日(日) 各日19:00開演 ※雨天予備日5日(月)
舞台芸術公園 野外劇場「有度」

◆チケット(全席自由)
前売3,000円/当日3,500円

<チケットお取り扱い>
Tel. 054-282-3221(森本バレエ研究所)080-2622-8410(制作担当・小溝)

★公演の詳細、東静岡駅⇔舞台芸術公園間のチャーターバスの発着時刻はこちら

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2016年8月30日

<スパカンファン>また会う日まで!

8月21日、スパカンファン・プロジェクト『ANGELS』の公演が、無事終了いたしました。

おかげさまで急きょ決定した追加公演日まで含め、連日満員のお客様にご来場いただきました!
公演後のニヤカムさんとの交流タイムも大盛況!その場で初めて会った人同士でハイタッチ!ニヤカムさんがダンスを通じて伝えたいメッセージが、ぎゅっと凝縮されたような時間でした。

交流タイム写真

公演日が近づくにつれ緊張しているように見えた子どもたちも、幕が開けてからはぐんぐん勢いを増していき、自信をつけていくようでした。最後の最後までとどまることなく成長を続ける姿はとてもまぶしく、ちょっとうらやましくもなってしまうのでした…

千穐楽を終えて、集合写真。いつものメンバーでこうして集まれるのも、これが最後の日…そう思うと、涙があふれそうになりますが、グッとこらえて笑顔!当たり前だと思っていたものが、本当はかけがえのない奇跡の積み重ねだったんだと気づく瞬間でした。

集合写真1

そして、そんなみんなの大好きなニヤカムさん。まさに太陽のように、子どもたちのエネルギーを全部受け止めて、それを何倍にもして返しくれていたようです。
底抜けに明るいニヤカムさんですが、「明日は何が起きるかわからない。だから、いつでも今が一番大事なんだ」といった言葉の端々から、彼が『ANGELS』という作品について言う通り、「天使的なものも、悪魔的なものも」見てきたからこその前向きなパワーを感じます。
そして、みんながこれから乗り出していく世界にも、天使的なものと悪魔的なものが共存しています。きれいごとでは済まないことにも、たくさんぶつかるかもしれません。
それをすべて受け止めながら、自分を信じ続ける強さとそこから生まれる希望を表現していく、そんな作品になったのではないでしょうか。

集合写真2

次にANGELSに会えるのはいつになるかわかりませんが、
その日までお互いに自分の道を元気に進んでいけることを願って。
皆様、長らくの応援、誠にありがとうございました!


2016年8月29日

2016年度「SPAC県民月間」ブログ(1)

Filed under: SPAC県民月間

SPACでは、9月3日(土)・4日(日)の2日間、県民月間の事業として、静岡市を中心に活動するコンテンポラリーダンスのプロジェクトチーム「K’s pro.」による公演『Le Petit Petit Prince ちっちゃな、ちっちゃな、王子さま』を上演いたします。

このたび、K’s pro.の制作を担当する小溝朱里さんが、レポートを寄せてくれました!
小溝さんはかつてダンサーとしてもK’s pro.の公演の舞台に立ったことがあり、今でも大学のダンスサークルで踊っているそう。そして、現役のSPACシアタークルーとしても活躍しています☆

そんなパワフルな小溝さんによる密着レポート、ぜひご覧ください!!

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このたび、SPAC県民月間2016にて、K’s pro.(ケッズプロ)が
コンテンポラリーダンス公演「Le Petit Petit Prince ちっちゃな、ちっちゃな、王子さま」
を行うことになりました。

私は制作を担当しております小溝と申します。公演まで、ブログを書かせていただけることになりました。本公演の見所やリハーサルの様子など、お伝えしていければ、と思います。どうぞ、よろしくお願いいたします!

さて、まずは皆様に、基本的なところを知っていただきたいと思います。
県民月間とはなにか――?
簡単に言いますと、県内で活動する舞台芸術団体が、舞台芸術公園 野外劇場「有度」を会場に、SPACの事業として自主的な創造・上演活動を行うことで、県民の皆さまに少しでも舞台を身近に感じてもらおう!という取り組みです。

その言葉どおり、K’s pro.は静岡市を拠点に活動しているコンテンポラリーダンスを上演するために結成されたプロジェクトチームです。

続いて団体名の由来も紹介したいと思います。
まず“K”ですが、これは構成・振付の森本“京”子のKと、構成・演出の“陰”山泰のK、この2人を表しています。そして“pro”とついているのは「精神的にプロでありたい」という私たちの姿勢を指しています。ダンサーにはもちろん正真正銘のプロがいますが、実は学生も多いです。が、SPACの舞台に立たせていただく以上は、全員プロ意識を持って日々の練習に励んでいます。さらに、ダンサーとともに舞台を創るスタッフにいたっては、正真正銘のプロばかりです。つまり、ダンサーもスタッフも、この公演に関わる全ての人が“K’s pro.”なのです。

チラシを見ていただくと分かるのですが、K’s pro.は今年で19年目を迎えました。事業の形は変化してきましたが、実にSPACの舞台で19年も公演をしています。その活動が認められ、平成25年には静岡市芸術文化奨励賞を受賞しました。

受賞から3年経ちましたが、まだまだ進化しようと奮闘しております。
今年の演目のモチーフは「星の王子さま」。あの素敵な野外のステージに「星の王子さま」がどのように表現されるのか・・・?是非皆さまに直接体感していただければと思います☆

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チケット予約、承っております。
皆さまのお越しを心よりお待ちしております。

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SPAC県民月間2016 K’s pro.
Le Petit Petit Prince ちっちゃな、ちっちゃな、王子さま

2016年9月3日(土)、4日(日) 各日19:00開演 ※雨天予備日5日(月)
舞台芸術公園 野外劇場「有度」

◆チケット(全席自由)
前売3,000円/当日3,500円

<チケットお取り扱い>
Tel. 054-282-3221(森本バレエ研究所)080-2622-8410(制作担当・小溝)

★公演の詳細、東静岡駅⇔舞台芸術公園間のチャーターバスの発着時刻はこちら

★8月25日付け静岡新聞朝刊に本公演の記事が掲載されました!
http://www.at-s.com/sp/news/article/local/central/274837.html

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2016年8月28日

【『高き彼物(かのもの)』への道 1歩目】稽古はじまりました!

こんにちは!

SPAC秋→春のシーズン2016の2作品目として、
11月に上演を予定している『高き彼物(かのもの)』。

この作品は、浜松出身の劇作家であるマキノノゾミ氏によって書かれ、
1978年の静岡県島田市川根町を舞台にしています。

傷心の高校生とワケありの元高校教師、そして周りの家族が、
それぞれに葛藤しながら、お互いに心を通わせていく様子が描かれています。

さて、そんな『高き彼物』ですが、
先日、舞台芸術公園 屋内ホール「楕円堂」で稽古がスタートしました!

【稽古場の楕円堂】

記念すべき第1回目(一歩目)のブログでは、稽古の様子を写真とともにお届けします。

今回、『高き彼物』を演出するのは、古舘寛治さん。


【古舘寛治さん】

舞台、テレビドラマ、映画と多分野で活躍されている古舘さんですが、
静岡では、ローカルテレビCMで登場する「コンコルゲン」として有名で、
老若男女から親しまれていますね。
そんな古舘さんが「演出」する作品と聞いて、「どんな作品なの!?」と気になる方も多いはず。


【古舘さんの話に耳を傾ける俳優とスタッフ】

稽古初日から、古舘流の演劇論を熱く語ります。

古舘さんが思う面白い演劇とは、ズバリ

「フィクションの中で、俳優(役)が生々しくその場で生きているかのように見えること」

演劇は、稽古を繰り返すほど、上演を重ねるほど、俳優の演技はどんどんオートマティックに(自動的に)なっていき、舞台ならではの「生」の良さ、新鮮さが失われていくこともある。

こういった演劇ではなくて、やっぱり俳優が舞台の上で本当にそう思ってセリフを発して、
まるでその場で生きているように見えるところが面白い!!

これが、今回の作品創りで追及していくリアルな演劇なのだそうです。


【1対1でリーティング!】

古舘さんが思うリアルな演劇を創るために実践的に行うのが、
「リーディング」という方法。

この稽古では、相手の顔、表情をみることが重要で、
セリフを全て覚えてしまうのではなく、
言葉を一つ一つ確認して、そのセリフを相手に伝えていきます。

目の前の相手の反応に真摯に向き合うからこそ、
セリフがリアルになるのかもしれません。

稽古二日目には、台本の読み合わせも行われました!


【読み合わせスタート】


【徳永光太郎役の武石守正さん】


【猪原智子役のとみやまあゆみさん】

読み合わせも、リーディング形式で進められていきました。
丁寧に同じシーンを繰り返すため、一時間の本読みで進んだのは、数ページでしたが、
古舘さんが今回の舞台で求めるリアルな演劇の”はじまり”が見えた気がしました。

今後の稽古でどのように作品が創られていくのか楽しみです!

チケットは絶賛販売中!
よい席はお早めにどうぞ!

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SPAC秋→春のシーズン2016 ♯2
『高き彼物』
一般公演:11月3日(木・祝)、5日(土)、13日(日)、19日(土)
演出:古舘寛治 作:マキノノゾミ 舞台美術デザイン:宮沢章夫
静岡芸術劇場
*詳細はコチラ
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2016年8月24日

『東海道四谷怪談』稽古場ブログ第3回 ~劇場の下見へ~

まだまだ残暑が厳しいですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか?
SPACではスパカンファン・プロジェクト『ANGELS』と
シアタースクール発表会『オズの魔法つかい』の公演を終え、
中高生たちによる輝かしい舞台にワクワクする4日間が過ぎていきました。

さてさて。
SPAC秋→春のシーズン2016-2017の第1弾となる『東海道四谷怪談』は、
7月20日、22日に掛川での中高生鑑賞事業公演が終了。
掛川市内の学校に通う、約750名の中高生にご観劇いただきました。

写真①のコピー

左から、小仏小平役・若宮羊市さん、お岩役・木内琴子さん、按摩宅悦(あんま たくえつ)役・小長谷勝彦さんです。
小長谷さんは7月公演までの出演となります。小長谷さん、お疲れさまでした!
9月・10月公演は大石宣広さんが出演いたします!

写真②

そして、現在は9月の中高生鑑賞事業公演、10月の一般公演に向けて、
ふたたび準備が進められています。
中高生鑑賞事業の次なる会場は、浜松にある静岡文化芸術大学 講堂。
今回は、劇場下見の様子をレポートしてみたいと思います!

写真③

ガラス張りの建物で、とても綺麗なロビー。
会場に入って一通り挨拶が済んだら
それぞれの部署ごとに分かれて作業に移ります。

創作・技術部のスタッフは、何やらメジャーを使ってあちこち測り始めました。
搬入口のシャッターの高さ。舞台袖の奥行きなどなど。
そのほか、機材のチェックや照明のあたる範囲、
外から洩れる光をふさげるかどうかなども、念入りに確認をしていきます。

写真④

一方、演出の中野さんと俳優たちは
舞台を使って立ち位置や音の響き方を確認していました。

中野  はい、何か言ってみて!
泉   (セリフ)出来心であろうが忠義であろうが、人の物を盗めば盗人。・・・
中野  う~ん。結構、響くねぇ。

ふだん稽古をしている静岡芸術劇場とは、音の響き方がまったく違います。
いつも通りセリフを言っても、聞き取りづらいことがあるわけです。
みなさん、対応の仕方を思案しているようでした。

同じ『東海道四谷怪談』であっても、会場や座る席はもちろんのこと、
客席に座っているお客さんが違うだけでも、劇場の空気は変わってしまうので、
舞台から感じるものも、変化していくことでしょう。

今度はどんな生徒さんと出会い、どんな公演になっていくのか、
いまからワクワクしてしまいます。

静岡文化芸術大学での9月公演は、中高生鑑賞事業公演のみとなっておりますので
一般の方は10月の静岡芸術劇場での公演をお楽しみに!
見やすいお席をGETするためにも、お早めにチケットセンターまでお電話ください!

SPACチケットセンター
054-202-3399 (受付時間10:00~18:00)

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SPAC秋→春のシーズン2016 ♯1
『東海道四谷怪談』
一般公演:10月8日(土)、9日(日)、10日(月・祝)
構成・演出:中野真希 原作:四代目鶴屋南北 出演:SPAC
静岡芸術劇場
*詳細はコチラ
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