劇評講座

2015年3月26日

SPAC秋のシーズン2013&『真夏の夜の夢』(2014)の投稿劇評

「SPAC秋のシーズン2013」と『真夏の夜の夢』(2014年)の
劇評塾に投稿いただいた入選作・準入選作を公開します。

『愛のおわり』(作・演出:パスカル・ランベール)
 ■入選■  渡邊敏さん
 ■準入選■ 福井保久さん

『サーカス物語』(演出:ユディ・タジュディン、作:ミヒャエル・エンデ)
 ■入選■  樫田那美紀さん
 ■準入選■ 鈴木麻里さん

『忠臣蔵』(演出:宮城聰、作:平田オリザ)
 ■準入選■ 土戸貞子さん
 ■準入選■ 平井清隆さん

『真夏の夜の夢』(演出:宮城聰、作:シェイクスピア)
 ■入選■  福井保久さん
 ■準入選■ 平井清隆さん

■準入選■【『真夏の夜の夢』演出:宮城聰、作:シェイクスピア】平井清隆さん

カテゴリー: 2014

 あー、面白かった。まずは率直な感想だ。
 見所は”盛り”沢山ある。”森”の木々に見立てた梯子付ポールが立ち並ぶセットは、にぎにぎしくも幻想的だ。その「知られざる森」で繰り広げられる人間や妖精達の、飛んだり跳ねたりのドタバタ。台詞の掛け合いや駄洒落も楽しい。そして演じる俳優達の身体能力も驚きだ。動き出すまでセットとしか見えなかったオーベロン。ポールの上で眠る芝居をするデミやライ。パックをはじめとする妖精達もしかりだ。鍛え抜かれた肉体が舞台を下支えている。ほかにも新聞紙を使った衣装や演奏など挙げればキリがない。
 それでも特筆したい事がある。「舞台設定」と「悪魔」、そして「夢」である。 続きを読む »