「SPAC秋のシーズン2013」と『真夏の夜の夢』(2014年)の
劇評塾に投稿いただいた入選作・準入選作を公開します。
『愛のおわり』(作・演出:パスカル・ランベール)
■入選■ 渡邊敏さん
■準入選■ 福井保久さん
『サーカス物語』(演出:ユディ・タジュディン、作:ミヒャエル・エンデ)
■入選■ 樫田那美紀さん
■準入選■ 鈴木麻里さん
あー、面白かった。まずは率直な感想だ。
見所は”盛り”沢山ある。”森”の木々に見立てた梯子付ポールが立ち並ぶセットは、にぎにぎしくも幻想的だ。その「知られざる森」で繰り広げられる人間や妖精達の、飛んだり跳ねたりのドタバタ。台詞の掛け合いや駄洒落も楽しい。そして演じる俳優達の身体能力も驚きだ。動き出すまでセットとしか見えなかったオーベロン。ポールの上で眠る芝居をするデミやライ。パックをはじめとする妖精達もしかりだ。鍛え抜かれた肉体が舞台を下支えている。ほかにも新聞紙を使った衣装や演奏など挙げればキリがない。
それでも特筆したい事がある。「舞台設定」と「悪魔」、そして「夢」である。 続きを読む »