2011年6月7日

真夏の夜の噂...24 俳優:渡辺敬彦さん談

出演俳優24人にインタビューをしたブログ・真夏の夜の噂もいよいよ今回が最後。ふじのくに⇄せかい演劇祭2011で初お披露目となった『真夏の夜の夢』の噂話はいかがでしたか。

ではブログ・真夏の夜の噂...第24回目の今回は俳優の渡辺敬彦(わたなべ たかひこ)さんにお話を聞いてみましょう。

 

IMG_0770_渡辺さん坐る横向き

 

[ 近年のSPAC出演作品:『ペールギュント』(2010)ドヴレ王役他 ]

 

Q.自分の役について教えてください。

僕の役は「メフィスト・フェレス」といいます。シェイクスピアの原作には出てこない役で、野田さん版『真夏の夜の夢』のオリジナルの役です。ストーリーの進行役も少し兼ねているかな。「メフィスト・フェレス」は悪魔という意味なんですが、一般的な悪魔の悪い・恐いイメージだけじゃなくて、滑稽さや哀れみだとか、そういう色をプラスしたいと思っています。

Q.作品の見所について教えてください。

見所は演奏じゃないでしょうか。僕は芝居の冒頭しか演奏しませんけど(笑)。実際、役者と演奏を両方やるのは見かけよりもものすごく大変で、昨年『ペール・ギュント』という作品ではじめてやった時はお手上げ状態でした。今回の作品は音楽劇にならないって聞いていたから静岡に来たけど、聞いていたら来なかったかもしれなくて(笑)。いや、それくらい大変なんですよ。でも今回は「演奏やるぞー」って結構やる気になってきていたところ、結局演奏をあんまりやれない役になりました(笑)。

もう1つはいわゆるリアルな芝居ではなく、SPAC独自の演技術ですかね。絵で魅せるというような、普通とは違う役者さんたちの演技が見所です。

Q.あなたならどんな媚薬・妙薬を使いますか。

「後悔をしない薬」があったら欲しいな。「これでいいのだ」状態になろうっていうのが今年の抱負で。過去を後悔しないだけじゃなく、決断するときにも迷わずに「これでいいのだ」で行きたい。芝居で役作りをしていても「ああすれば良かった」とか「思った通りにできなかった」とか思うから。迷い多き人生です(笑)。・・・まぁ、「どっちでも大差ないんじゃないの」って後になると思うんだけど(笑)。

 

舞台上だけじゃなく、インタビューでも低くてとても素敵な声でお話を聞かせてくれた渡辺さん。渡辺さん演じる「メフィスト・フェレス」は悪魔なのに子どもの人気者になりそうです。


真夏の夜の噂...23 俳優:本多麻紀さん談

ふじのくに⇄せかい演劇祭2011の第一週目、『真夏の夜の夢』の公演が幕を閉じました。大勢のお客様に来場頂きまして本当にありがとうございます!

 

ではブログ・真夏の夜の噂...第23回目の今回は俳優の本多麻紀(ほんだ まき)さんにお話を聞いてみましょう。

 

IMG_0937_本多さんしゃがむ

 [ 近年のSPAC出演作品:『しんしゃく源氏物語』(2007)侍従役・(2010)宰相役、『ドン・ファン』(2011、2009)アミンタ、ナポリ兵、カモメ役、『ペール・ギュント』(2010)アニトラ役他、『王女メデイア』(2010)イアソン(ムーバー)、『わが町』(2010)エミリ役 ]

 

Q.自分の役について教えてください。

私の役は「そぼろ」といって、割烹ハナキンの娘「ときたまご」の幼友達です。 シェイクスピアの原作では「ヘレナ」にあたります。「そぼろ」は元恋人の「デミ」を忘れられずに追いかけている。でも「デミ」は幼友達の「ときたまご」の夢中、という切ない役です。

Q.野田秀樹さんの戯曲を読んでどう感じましたか。

野田秀樹さんは私にとって神様みたいな方なので、舞台を観るのはもちろん戯曲を読むだけでももうまぶしくてまぶしくて!戯曲の一言一言をワクワク・ドキドキしながら読みましたね。実際の舞台はかなーり昔に映像で拝見しました。なので今回「あの役者さんだったらこの台詞をこう言っていたかな?」なんて想像しながら…すっかり一ファンですね。野田さんの作品は言葉のリズムがポンポンと気持ち良くて、舞台から発せられるエネルギーがすごいのでそれだけでもう本当に楽しい。けど今回は宮城さんの掲げる「詩の復権」によりこの戯曲の持つ詩的な世界観を、特に「コトバ」をきちんと伝えたいです。

Q.「そぼろ」と本多さん、似ていると思うところはありますか。

演じるときは基本的に、自分に役のキャラクターを近づけないようにと思っています。自分の思い込みで役を作りたくない。でも「そぼろ」にはどうも共感してしまう、肩入れしたくなる部分がたくさんあって。…恋愛に関して?うーん不器用なところは似てますかね。「そぼろ」は「デミ」に向かって真っ直ぐですごいなと思うけど、もしかしたら今までの男の子にはそんな風ではなくて、「あなたは世界のすべて」という「そぼろ」の台詞にあるように、「デミ」はコンプレックスとかで頑なだった「そぼろ」の心の扉をちゃんとノックしてくれた、初めてちゃんと向かい合ってくれた人なのかなって思うんです。 かつての「デミ」のその誠実さを信じているから「そぼろ」は今も一途に向かっていけるんじゃないかな。 コンプレックスを抱えていた自分が「デミ」によって初めて肯定してもらえた。その肯定感がないと「そぼろ」はポキッと折れちゃうんじゃないかと。本当に「そぼろ」には幸せになってほしいですね。「ときたまご」はねぇ、放っておいても勝手に幸せになりますよ(笑)。だから私は「そぼろ宣伝部長」的なスタンスで行こうと思っています。

Q.あなたならどんな媚薬・妙薬を使いますか。

「一週間、別の人になれる薬」。生きているとさぁ、ちょいちょい素敵な人にで会うでしょ?実際に出会う人だけでなく、絵を見たり、舞台を観たりしていても「なんかこの人相当素敵!」て思わせてくれる人たくさんいるでしょ。一週間体験して、その人の「素敵の源」を探りたい。 そういった方たちは私には想像も及ばない辛い、大変なことを抱えておられるのかもしれないけど、それが素敵の秘密なら知りたい。どうせ一週間だしね。あ、ちょっと違うけど、最近コンビニで雑誌の表紙の「こじはる」(※1)を見てまぁなんてかわいいの!と思って、「こじはる」にもなってみたいと思いました。たぶん「薬をたらされて鏡を見た、ときたまご状態」になることでしょう。

※1 こじはる:アイドルグループAKB48所属・小嶋陽菜の通称

 『真夏の夜の夢』の公演は終わりましたが、飼い猫とのんびり過ごす間もなく、次に出演する『天守物語』の稽古に入った本多さん。多忙な中でも、元気でおちゃめな本多さんの一週間こそ覗いてみたいです。

本多さんが出演する『天守物語』についてはこちら→http://spac.or.jp/11_fujinokuni/castletower


2011年6月4日

真夏の夜の噂...22 俳優:布施安寿香さん談

本日6/4(土)、いよいよふじのくに⇄せかい演劇祭2011が開幕します!『真夏の夜の夢』の現場では朝から俳優のメイクや、照明の確認などなど・・・公演に向けて準備を進めております!公演後にはふじのくに⇄せかい演劇祭2011の開会式も行われます。お餅と新茶のでおもてなしいたしますので、みなさんどうぞご参加下さい!

ではブログ・真夏の夜の噂...第22回目の今回は俳優の布施 安寿香(ふせ あすか)さんにお話を聞いてみましょう。

 

IMG_0773_布施さん驚く

[ 近年のSPAC出演作品:『夜叉ヶ池』(2009・2008)百合役、 『ブラスティッ』(2009)ケイト役、『ペール・ギュント』(2010)女官役、『令嬢ジュリー』(2010)クリスティン役、『しんしゃく源氏物語』(2010)侍従役 ]

 

Q.自分の役について教えてください。

「仲居おてもと」という、割烹ハナキンで働いている仲居の一人です。キャラクターとしては、普段引っ込み思案な感じなのに内心目立ちたい願望を持っている人。真面目そうだけど話してみると「あ、この人変な人だった」みたいな(笑)。そして思い込んだら、周りが見えなくなるタイプかな。

Q.野田秀樹さんの戯曲を読んでどう感じましたか。

お芝居をはじめた大学時代、野田さんはもちろんすごく人気がありました。けど私はあまのじゃくなところがあるので、かえって野田さんの作品を避けていたところがありました。でも今回初めて戯曲を読んで、あっ面白いなあと素直に思ったんです。最初の頃は言葉遊びばかりが目立つ印象だったけれど、何度も読むうちにその奥にある深さと豊かさを感じました。シェイクスピアの作品を日本語に翻訳すると英語ならではの面白さが失われる部分もあるんじゃないかと思います。でもその分を日本語に対して繊細な感賞を持つ野田さんが書くことで、日本語が分る人にだけかもしれないけど、伝わる豊かさがあるように思いました。私、漢字の成り立ちとかが好きで、中学時代は漢和辞典をただ眺めたりしてたんですが、そんな自分を思い出したり、自分の体の奥に響いてくるものがありました。稽古中、他の人の台詞がふっと耳に飛び込んできて「ああ、いい言葉だな」ってよく思います。

Q.あなたならどんな媚薬・妙薬を使いますか。

「時間か空間か、もしくは両方を瞬時に飛び越えられる薬」がいいな。歴史が好きなので、何千年前とかに飛んでいろいろ見たり、歴史上のいろいろな人に会いたいですね。未来は見たいとは思わないけど。モネがどういうふうにその絵を描いたのかとか、どんな景色を見てそれをモチーフに選んだのかとか、モネの隣に座ってずっと見ていたいです。私は不器用なせいか、体が自分自身を縛っているように思えることがあって、体から精神がふっと遠い世界に飛んでいけたらいいなと感じます。今ここにいることがすごく大切だと思うからこそ、それに逆らいたくなるみたいです。

 

これまでは真面目な役を演じることが多く、自ら笑いをとりにいくコミカルな役は布施さんにとって新しい挑戦。出入り業者との掛け合いでは紅一点、「仲居おてもと」の布施さんにご期待ください!


2011年6月2日

真夏の夜の噂...21 俳優:いとうめぐみさん談

ブログ・真夏の夜の噂...第21回目の今回は俳優のいとう めぐみさんにお話を聞いてみましょう。

 

IMG_0267_2いとうさん登る(顔)

[ 近年のSPAC出演作 : 『ドン・ファン』(2011、2009)リピア、オルモ役他、『わが町』(2010)ソームス夫人役 ]

 

Q.自分の役について教えてください。

私の役は「夏の精かしら」といって「夏の精」を率いるお頭の役。妖精の女王「タイテーニア」様によく名前を呼ばれるので、いつもそばにいるのかな?というイメージ。女王様を喜ばせるためによいしょしたり、道化たりもするかな。妖精たちは例えば三頭身だったり、お頭だから頭がやたらに大きいとか、左手が重くて身体のバランスが取れないとか、変わった体形でもいいのかな?と思ってます。フリークスだけど愛らしいという感じ(笑)。

Q.野田秀樹さんの戯曲を読んでどう感じましたか。

この作品は「夢の遊眠社」の終わり頃に作られた戯曲で、何ていうか・・・親父ギャグが満載(笑)。疾走感があります。それをそのまま消化していこうと考えています。本格的な稽古の前にSPACの内部発表会があったんですが、そのときは「二人一役」(※1)という手法で演りました。一人が台詞を言い、もう一人は動くだけ。動くだけの人の体を通してその台詞を出していく。本公演は「二人一役」ではないけど、台詞や台本を考える上でおもしろいアプローチだなぁと思いました。おもしろいアプローチだった。声だけでどういう遊びができるかの、一つ参考になるかな。

(※1)二人一役:芸術総監督・宮城聰がク・ナウカで行なっていた手法。「動いてはいけなくて台詞だけ言う人」と、「台詞は言ってはいけなくて動くだけの人」という、俳優をその二種類に区別して演じる方法。

Q. あなたならどんな媚薬・妙薬を使いますか。

瞬間移動できる妙薬!私、思い立ったらすぐ行動したくなっちゃうんで(笑)。例えば観たいダンスの公演が明日NYであるって知ったらすぐに航空券を買って1泊3日で行ってきちゃったりするんですよ。「これだ!」と思ったときには行っちゃいたい。うん、瞬間移動の妙薬がいいな。地球の裏側まで行ってま~す!(笑)

 

普段からわんぱくな妖精のようないとうさん。妙薬を使わずとも、今にも瞬間移動できそうなエネルギーを感じます!


真夏の夜の噂...⑳ 俳優:眞野梨江さん談

ブログ・真夏の夜の噂...第20回目の今回は今回はSPAC初出演!そして『真夏の夜の夢』メンバー最年少!静岡県出身の俳優・眞野梨江(まの りえ)さんにお話を聞いてみましょう。

 

IMG_0739_まのさん笑顔

 

Q.自分の役について教えてください。

私は「妖精」を演じます。一幕では舞台の世界へ引き込む案内役、ニ幕では衝撃的な台詞をはいちゃう「妖精」です(笑)。人間以外の役は初めてなので私にとって新しい挑戦です!「妖精」のいる「真夏の夜の森」の中を想像したりして、他の「妖精」とはまた違う、不思議な雰囲気の「妖精」を演じたいと思っています。

Q.野田秀樹さんの戯曲を読んでどう感じましたか。

シェイクスピアの「夏の夜の夢」は落ち着いた印象が強かったんです。けど野田さんの『真夏の夜の夢』は登場人物の名前が食べ物の名前だったりして、台本を読んだときはびっくりしました。それに宮城さんの玉手箱みたいなおもしろい発想と、棚川さんの素敵な音楽と、出演者の個性が集まって、すごくパワーのある作品になると思います。稽古は本当に色々勉強になるし、みなさんと一緒の空間にいること自体が楽しいです。

Q.たくさんの演奏がありますが演奏はどうですか。

初めて触った楽器ばかりだったので、始めは稽古についていくのが大変でした。でも練習を重ねると、みんなで演奏する感じとかお芝居と合わせていく感じとか、いいまとまりになってきて、演奏することがどんどん楽しくなってきました。音楽から演技のヒントを得ることもよくあります。想像していた音楽と、棚川さんが作った音楽が違ったりして、それが新鮮なんですよね。

Q.あなたならどんな媚薬・妙薬を使いますか。

「動物と話せる妙薬」があったらいいな。最近、たきいさんが飼っているインコのリーたんが楽屋に遊びに来ているんです。たきいさんのところには飛んで行って肩に留まるんですけど、私のところにはあまり来てくれないので仲良くなりたいと思って。私はもう7年くらい亀を飼っています。でも最近あまり家にいないからか、お母さんにはなついているんですけど、私だとそっぽ向いちゃって。お母さんが水換えとかをしていてコミュニケーションをとっているからかな。亀も分かるみたいですね(笑)。

 

むかし、東京タワーに上ったのをきっかけに高所恐怖症になってしまった眞野さん。しかし『真夏の夜の夢』の稽古で高所恐怖症を克服したそうです!その成果もぜひご覧下さい!


2011年6月1日

真夏の夜の噂...⑲ 俳優:若宮羊市さん談

 いよいよ、『真夏の夜の夢』の公演まであと3日となりました。今日は字幕のオペレーターさんがSPACに到着。『真夏の夜の夢』では英語字幕を流します。

 

ではブログ・真夏の夜の噂...第19回目の今回は俳優の若宮羊市(わかみや よういち)さんにお話を聞いてみましょう。

 

IMG_0922_のぞく若宮さん

[ 近年のSPAC出演作品:『ふたりの女〜唐版葵上〜』(2009)患者役、『ドン・ファン』(2009・2011)キリスト、ガルシア、シャクレ役、『夜叉ヶ池』(2009)伝吉役、『ペール・ギュント』(2010)トルムペーターストローレ役他、『王女メデイア』(2010)コロス ]

 

Q.自分の役について教えてください。

僕の役は「耳が悪い精」。衣裳のあちこちに耳がついているんです。耳って左右で一対だから相方の佐藤ゆずさんと左右対称の衣裳になっています。衣裳が素敵すぎて、かわいすぎて、外を歩くのはちょっと恥ずかしいくらい(笑)

お客さんには何やら人間とは別の不思議な生き物が「真夏の夜の森」にいたっていう印象を持ってもらえるように作りたいですね。

Q.野田秀樹さんの戯曲を読んでどう感じましたか。

野田さんの『真夏の夜の夢』では、最後に全てを了解できる場面があるんです。それを読んで、ああ野田さんはこれがやりたかったのかな、そのためにシェイクスピアの作品を利用したのかなと感じた。野田さんが呑んできた言葉があって、それをシェイクスピアの「夏の夜の夢」の上に吐き出した、足し算で出来上がっている作品という印象を受けましたね。

Q.あなたならどんな媚薬・妙薬を使いますか。

「言葉を失う薬」はどうでしょう。その薬を飲むと話せなくなる。そうすれば言葉に惑わされなくなるし、言葉ではない何かがはっきりと伝わるのではないでしょうか。感じていることは実際、言葉以外のところに素直に出るような気がしています。言葉がないなら伝えることにもっとエネルギーを注がなければならない。この薬を飲んだら手話や筆談も出来ません。ラブレターも遠距離恋愛もなしになりますね。言葉によって、どこにいても繋がっている、という幻想を共有することは可能かも知れないけど、本当のことは手に触れられる範囲にあるかも知れないと思います。言葉を奪われると必然的に近くに行かなければならない。視界の範囲、触れられる範囲に。言葉というものを取っ払うとどうなるか、見てみたいですね。

 

水泳が好きな若宮さん。『真夏の夜の夢』の舞台で意外にも泳ぐための筋力が生かされています!若宮さんならではの個性的な妖精をお楽しみに!


2011年5月29日

真夏の夜の噂...⑱ 俳優:牧野隆二さん談

真夏の夜の噂...第18回の今回は俳優の牧野隆二(まきの りゅうじ)さんにお話を聞いてみましょう。

IMG_0805_見開く牧野さん

[ 近年のSPAC出演作品:『ペール・ギュント』(2010)痩せた男役他 ]

 

Q.自分の役について教えてください。

創業130年・割烹ハナキンの出入り業者の「酒屋」を演らせてもらいます。この割烹がまずスゴイ!そこの娘・「ときたまご」の結婚披露宴が予定されているのですが、1500人の招待客に4mのウェディングケーキ、お色直しが7回…と、とにかくスケールがでかい!うちの酒屋はこんなにも立派な老舗割烹の出入り業者をやらせて頂き、本当にありがたいです。ハナキン一本で代々やっていけます。もう足を向けては寝られません!ハナキンのお嬢様の披露宴では場を盛り上げる為、他の出入り業者仲間と共に、命をかけて余興をさせて頂きます!けどいつもドタバタしてまとまらず、何をしても的を得ない感じなんですが。・・・そうそう、僕は酒屋なのに下戸(ゲコ)です。お酒飲めないんです。自分が売っている酒の味も分らないんです。ドンくさくてすいません。それで商売やっていけるかって?ハナキンさんさえあればやっていけます。まいど~!

 Q.野田秀樹さんの戯曲を読んでどう感じましたか。

役名がおもしろくてまずそれだけで笑えるし、台詞のギャグがシュールですごく好みですね。それからシェイクスピアの原作では勘違いがきっかけで話がドタバタと展開するんですが、この『真夏の夜の夢』では原作にはいない、「メフィストフェレス」っていう役が出てきます。この役は世の中に対してすねているような、独特の価値観を持っている。そして邪悪なもくろみを持って、舞台である「真夏の夜の森」を不気味に混乱させ、操り、彼の世界に引き込んでいく。野田さんの『真夏の夜の夢』は原作よりもシェイクスピアらしいと感じます。

 Q.あなたならどんな媚薬・妙薬を使いますか。

僕は勉強ができないんです。実写版「頭が悪い精」ですかね。トホホ。その精で家族や仕事仲間をはじめ多くの人に多大な迷惑をかけているんですよ。台本の読み合わせをしていても漢字が読めず、「下手人」を「しもてにん」って読んでしまったり。舞台の仕込み作業のときも、貼らなくていいところに両面テープをバーっと一列に貼ったりしてね。でも最近では間違えて恥ずかしいと思わず、堂々と間違えようかなって!うーん、それでもやはり頭が良くなるお薬があったらぜひ使いたいですね!

 Q.最近ハマっていることがあるとお聞きしましたが

ギャグが大好きなんですよ。今は稽古の合間に色々なものを見つけては駄洒落を言いまくることにハマっています!シンバルなら「よーし今日もシンバルぞ!」とか、役名でも、「メフィストフェレス性胃腸炎」とか。そういう親父ギャグを「豆腐屋」のテッちゃん(俳優:関川哲生さん)と共に言っています。2・3人は笑ってくれますかね。少数受けです(笑)。

 IMG_0759_牧野・関川のぞく

 

はじめて台本を読んだとき「仲居おてもと」を演じたいと思ったという牧野さん。「おてもとは女性だよ!」と共演者に突っ込まれたそうです。ギャグが大好きでちょっと天然キャラな牧野さん。日々ギャグに磨きをかけています!


2011年5月28日

真夏の夜の噂...⑰ 俳優:佐藤ゆずさん談

今日は『真夏の夜の夢』本番前最後の稽古オフ日。舞台上では照明の仕込み作業が進められていました。照明がつくと舞台の姿は一転!今まで以上に幻想的な世界が広がります。

 

ではブログ・真夏の夜の噂...第17回目の今回は俳優の佐藤ゆず(さとう ゆず)さんにお話を聞いてみましょう。

 

IMG_0348_ゆずさん立つ

近年のSPAC出演作品 : 『ペール・ギュント』(2010)婚礼祝いの客役他

 

Q.自分の役について教えてください。

私が演じるのは妖精の中の一人で「耳が悪い精」という妖精です。「耳が悪い精」はニ人いるんですが、どうも一般的な妖精の部類じゃないな・・・妖怪だね、という話をしています(笑)。 あ、私たち「耳」なんだけど「蛾」なんです。お互い勝手に飛んでいます。耳に見える羽、羽だけど耳です。

はじめに台本を読んだとき、「耳が悪い」というのは耳の形が悪いのか、それとも耳が聞こえないのか、何が悪いんだろうと色々考えたんです。でも稽古をしていくうちにだんだんと妖精の王「オーベロン」ならいろいろ聞き間違えちゃうかな?私たちはそれで生まれたのかも、と思うようになりました。

Q.作品の見所について教えてください。

いっぱいありますが、特に演奏・舞台美術・照明・演技の四つがどれも均衡を保ちながら進んでいくことが見所ですね。でもそれは四つの要素が同じバランスというのではなくて、均衡は取れているんだけど、場面によって強い要素がそれぞれ入れ替わっていくところがすごく魅力です。照明については今はまだ想像するばかりですが、今までの宮城さんの作品を見ていると、すごく主張しているわけではないけど、照明がポイントだなと感じることが多々あります。ただ明るいとか暗いだけじゃなくて音と光と全部で空気が動くような気がするの。

それと、私は今回初めて演奏で指揮をします。今まで指揮は「先導している」っていうイメージだったけど、実際指揮をしてみると先導していくというよりも、逆にみんなからパワーをもらってそこに立っています。舞台の上にいる共演者たちから送られてくるパワーをちゃんと受け取れるようにしたいですね。

Q.あなたならどんな媚薬・妙薬を使いますか。

私、昔から人を好きになるとブレーキを持っていなくて、ぶつかって大破するまで気がつかないの(笑)。自分では、恥ずかしがりやだし突っ走っているとは思っていないんだけど、周りからそう言われます。大破しないで済む薬があったら傷つかなくていいな~と思いますね。だから今回『真夏の夜の夢』に登場する「そぼろ」のことが「分かる分かる!」って勝手な理解をしてます。嫌われてもいっちゃう。「こうしたら相手のツボにはまるかも?!」とか一生懸命考えちゃって、ぎらぎらしちゃいます。学生時代、片思いの時間を散々楽しんでから両思いになる媚薬を使いたかったですね。好きな人と幸せになりたい・・幸せな恋を実らせたかったです(笑)。

 

指揮をする凛々しい姿が印象的な佐藤さん。けれど稽古に右足の足袋を2本持ってきたり、結構おっちょこちょいなところも。そしてなんと子どものヨガのインストラクターをしていたそうで、その鍛えられた体を使ってどんな「耳が悪い精」をみせてくれるのか楽しみです!


2011年5月25日

真夏の夜の噂...⑯ 俳優:加藤幸夫さん談

今日はSPACに職場体験の中学生が訪れました。静岡芸術劇場と舞台芸術公園を一回りした後は、『真夏の夜の夢』の衣裳製作のお手伝いをして、稽古を見学しました。中学生の皆さんの目に『真夏の夜の夢』はどう映ったのでしょうか。

 

RIMG0220_職場体験_2

 

 

ではブログ・真夏の夜の噂...第16回目の今回は俳優の加藤 幸夫(かとう ゆきお)さんにお話を聞いてみましょう。

 

 

IMG_0791_加藤さんうさぎ笑

 

[ 近年のSPAC出演作 :『ペール・ギュント』(2010)緑衣の女の子供他 ]

 

 

Q.自分の役について教えてください。

ときたまごの親父がやっている割烹ハナキンに出入りする業者の一人、「氷屋」の氷屋冷蔵といいます。「氷屋」は、出入り業者たちの中でちょっとリーダーシップをとっている、というか発揮したがっている(笑)。そして演劇好きです。今回出入り業者たちで演劇をすることになるんですが、僕の中の設定では学芸会以来の演劇という感じ。普段やらないもんだからとにかくすごく張り切っています!

Q.野田秀樹さんの戯曲を読んでどう感じましたか。

野田秀樹さんの『真夏の夜の夢』はすごく勢いや疾走感を感じる作品です。はじめ読んだときはもうワクワクして、早く稽古したい!という前のめりの気持ちになりましたね。稽古がだいぶ進んだ今もワクワク感や疾走感は変わらないんですが、実際に俳優たちが演じている言葉や姿を見て作品に深みが出てきて、立体的な世界が広がってきました。読んだ当初はまだ勢いしか捉えていなかったなと実感しましたね。お客さんにはただ劇場に足を運んでほしいと思う。演劇が全ての人を幸せにするものではないと思うけど、僕自身は落ち込んだときに演劇を観に行きます。演劇を観ると明日への活力をもらったという感じがするんですよね。

Q.今回の出演にあわせて東京から静岡に来た加藤さん、静岡での生活はいかがですか。

SPACに来る機会が増えて、少しずつ静岡のことを知ってきました。何より富士山が大好きで、日々富士山が見られるのが至福ですね。大きな富士山を見ると「今日もがんばれるな」と帯をぎゅっとしめるような感じがする。逆に天気が悪くて見れないとちょっとテンションが下がったり。俺って富士山次第だな(笑)。

Q.あなたならどんな媚薬・妙薬を使いますか。

常に僕を「使いたい!」と演出家に思わせる媚薬がほしい!とにかく僕を使いたくて使いたくて仕方なくて「君じゃなきゃだめだんだよ、いつだったらスケジュールあいてる?」って言わせるような(笑)。演出家同士が「きみじゃなきゃ!」「いや私の方へ!」ってしつこく取り合いするような媚薬、使いたいですね。

 

料理が好きで、今はタイカレーを作るのに凝っている加藤さん。加藤さんオリジナルタイカレーは静岡の特産である桜海老を刻んで入れるのがミソ!いい味が出るんだとか。稽古で帰宅が遅くなっても毎晩料理をしてリフレッシュ!料理と富士山が加藤さんの元気の源のようです。


2011年5月24日

真夏の夜の噂...⑮ 俳優:山下ともちさん談

舞台上に衣裳を着た俳優がズラリ!今日は『真夏の夜の夢』の衣裳合わせが行われました。

 

ではブログ・真夏の夜の噂...第15回目の今回はSPAC初出演!静岡県出身の俳優・山下 ともち(やました ともち)さんにお話を聞いてみましょう。

 

IMG_0368_ともちさん真剣

 

Q.自分の役について教えてください。

私の役は「目が悪い精」です。では「目が悪い精」の自己紹介をします!

・好物:樹液

・趣味:もう一人の「目が悪い精」と夜に木の上で樹液を飲むこと

・特徴:頭がボコボコしていて「はち」が大きい

・親友:「耳が悪い精」

・好きなこと:人間たちの笑い声を聞くこと

・座右の銘:「幸せは自分で見つけてくれ」

美しくてキラキラしたティンカーベルのような、いわゆる妖精ではない。昆虫や妖怪とか爬虫類っぽいイメージで、「ヴハハハハッ」(ダミ声)って笑う妖精(笑)。強気でちょっとクールで人間が大好きな妖精です。

Q.作品の見所について教えてください。

たぶん劇場のドアを開けた瞬間に「わぁー」って言っちゃう空間になります。ふたを開けた瞬間にメリーゴーラウンドがくるくるくる動き出すオルゴールってあるじゃないですか。それみたいに劇場に入った瞬間にフワって、キュンってしちゃうような。そして舞台が始まると異空間へお客様を導きます。でもそこは決して別世界ではなくてお客様の現実でもある。喜び、孤独、笑顔、幸せ、いろいろなものが詰まったオルゴールが音を奏でます。そんなドキドキしちゃうようなプランを宮城さんが立てていますよ。

Q.あなたならどんな媚薬・妙薬を使いますか。

「見えないものが見える妙薬」がいいな。でもこの妙薬は人生で一度きり、一時間しか使えないの。うーん。何を見ようかなぁ。見えない人の心。見えない優しさ。本の間にいる小人にも会いたいなぁ。そうだなぁ・・・明日あたり使おうかな。みんなの心を見ちゃおうかなぁ。気をつけてぇ~ヴハハハハハッ。

 

とっても穏やかで明るい山下さん。ダミ声での笑い声は、とても山下さんから発されたものとは思えませんでした!妖精同士の関係など、台本には描かれていない部分をどんどん考えていきたいとのこと。これは舞台の隅々まで目が離せません。


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