2016年12月19日

「SPAC俳優の朗読で楽しむ中勘助」レポート

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木内琴子と片岡佐知子が出演した
朗読会「SPAC俳優の朗読で楽しむ中勘助」(11月26日開催)をレポートいたします。

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木内と片岡が中勘助の『鳥の物語』から「鵜の話」を選び、
二人で創りあげていきました。

舞台芸術公園のカチカチ山にて読み合わせを行ったり、

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楕円堂にて、ゲネプロ(本番と同じ流れで行う稽古)を行い、
細かな修正を重ねての本番となりました。

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中勘助の「鵜の話」には、
竜神に奪われた玉を取り返しに海へと身を散じた海女がでてきます。
「鵜の話」は謡曲「海士」として知られる海女の玉取り伝説物語で、
このお話を中勘助は鳥の視点で描いています。

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定員いっぱいの30名のお客様にお集まりいただきました。

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今回の朗読会ではお客様には台本を持ってご観劇いただき、
鵜が出てきて会話をする場面ではセリフを読んでいただきました。
みなさんの力のこもった朗読!
声のすばらしさに俳優も驚きました。

参加型の朗読会をお楽しみいただけたようです!

中勘助文学記念館のスタッフの方、
中勘助氏と交流のあった方々が来てくださり、
素晴らしい時間を過ごすことができました。
ありがとうございました。

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記念館内では、中勘助の著作が読めたり、
中勘助が過ごした杓子庵を楽しむことができます。
是非、皆様も足を運んでみてはいかがでしょうか。
http://www.city.shizuoka.jp/000_002241.html


2016年12月4日

【ポールのSPAC探検】 川根でのリーディング・カフェ

Filed under: アウトリーチ

まず、自己紹介をしたいと思います。ポールと申します。25歳です。フランス国立東洋言語文化学院の大学で専門は日本語にして、日本の政治、歴史そして文化についても学び、三年間、演劇サークルのメンバーでした。現在大学院生として、10月の初めから年の末までSPACでインターンシップをさせて頂きます。
Hello, my name is Paul Baudoin. I’m a French student currently finishing my studies at INALCO (National Institute for Oriental Languages and Civilisations) in Paris, where I majored in Japanese language, politics and culture. I’m 25 and in order to graduate, I am now taking the opportunity to work for 3 months as in intern among the SPAC. I would also like to specify that this English version is not the perfect image of what I wrote in Japanese, as I do not think and express myself the same way in these two languages.
先日初めて、SPACが2008年から行っているリーディング・カフェと言う企画に参加させて頂きました。

山で、結構自然に囲まれている川根と言う場所に参りました。今度、SPACで上演する『高き彼物』は芝居自体が静岡県、川根を舞台としているのです。
秋の風が吹いてくる温泉の匂いが、六名の参加者が木のシンプルなテーブルで座って待っていらっしゃっるお店に立ち込めていました。
お店のオーナーさんは 16年前からこのお店をやっているそうです。
今日は奥野晃士さん(SPAC俳優)と林由佳さん(SPAC制作部)と共にお店にうかがいました。
Recently, I had the chance to participate into one of the SPAC’s activity: the Reading Café, which has been regularly held since 2008. The name might speak for itself, but it is basically an event where we reunite in a shop, a café or a public place to read parts of the play the SPAC is working on. The current play is named “Takaki Kanomono”, and takes place right in Shizuoka prefecture, a small town named Kawane, surrounded by mountains, which is actually where the Reading Café is happening. Kawane is also famous for its tea and the hot springs established around the place.
Kawane is located at around one hour and a half from Shizuoka, where the SPAC is holding its main stages, offices and …. For this session, I accompanied a staff office member, Miss Hayashi, and an actor who often works with the SPAC, Mister Okuno. We arrived in a small shop filled with hot spring smell, where a few people were waiting for us while having some warm tea or coffee.

リーディング・カフェは、私は初めての参加なので、様々な印象、不安、または期待を持っていました。
演劇は趣味としてやっていて、もともと私の大学での専門は国際関係です。演劇と国際関係の分野を比較してみたいと思います。野蛮な比較をするんですけれども、地政学では「創発」というものがあってそれは何かというと、サブ要素の共有が単なる総和以上のものを生産するという考えです。演劇も同じだと思います。演劇は舞台、演出家、俳優たち、音響と照明のスペシャリストを集めるだけでなく、想像外の素晴らしいことが起きることだと思います。
今日も、良ければそういう事を目撃できたら嬉しいと思っていました。
まず、SPACの方も自分も加えて、参加者は9人になります。人数が少ないもののぴったりな構成になりました。三台のテーブルで三人が座って視線が完璧に合わせるような構成になれました。
As I imagined how it would turn out, I must say that I had hopes as well as apprehensions concerning this activity. At first I thought about a small comparison. As my field of study is International Relations, I studied geopolitical analysis, where we have a concept called “emergence”. It is the idea that the accumulation of sub-elements produces more than just the sum of these elements, emergences are what spontaneously come out of this addition. The concept is being applied in many research fields, and I believe that it holds a resemblance with what we can sometimes witness during a play, when the unexpected performance suddenly surpasses all the hopes of the director, the staff and the actors themselves. It happens, for a second or longer, but it is always a pleasure to witness such thing, and I was wondering if maybe it would during the Reading Café.
I was also worried about my potential ability to read the text while working, as I would participate as part of the readers but also as a note and picture taker at the same time.

奥野さんは始め、司会者としてSPAC、『高き彼物』の芝居と演劇について紹介しました。奥野さんによると、、俳優の仕事を20年している中で『高き彼物』のように静岡県の話で静岡弁で描かれた芝居は初めてみたそうです。雄弁家の才能と武士の貫禄で、奥野さんは日本演劇の歴史、歌舞伎の生まれから現代、初代芸術総監督鈴木 忠志についてとSPAC設立までの要約を語って、皆さんが居心地よくなるように何かが生まれそうな雰囲気を作ろうとしていました。
そしてもちろん、自己紹介になって、参加者の方々からも色々話してもらいました。例えば一人の方は「リーディング・カフェの事はもっと前から知ってたんですけど、自分なんか無理だと思ってたんです」と言う考え方もあったり、静岡市からいらっしゃった参加者さんも居て、距離や不安を乗り越えて来てくださってとても感謝しております。
一般的に、参加していただいた方は「テレビで見るのが好きで実際どんな感じなのかな」や「新しいテクノロジで日本語を読めなくなったり書けなくなったりして残念だと思う」などと言う多様な気持ちでいらっしゃったそうです。
ただ、気づいたのは、演劇は若者の現代文化で、映画、ドラマの基本なのに参加者たちの中に二十代以下の方は居なかったことはちょっと残念だと思いました。
Including SPAC members, 9 people participated in this activity. That relatively small number allowed us to build a sit in a perfect configuration, as a triangle constituted of 3 tables where 3 persons sat, looking at each other.
Mister Okuno, who would be the chairman during the whole session, started with an introduction about Japanese theater, from the traditional Kabuki to nowadays modern plays and the SPAC, and the play we were about to read, “Takaki Kanomono” itself. In 20 years working as an artist, even he had never seen a work written in Shizuoka’s dialect. As a good orator, he did his best to install an atmosphere where people would feel comfortable enough to speak and express some kind of theater. We then moved on to everybody’s presentations, learning how people heard and decided to join in the Reading Café. For example one person had heard about this sessions for a long time before deciding to join in as he thought that he wouldn’t be able to perform properly. Another one came all the way from Shizuoka city to participate (which is approximately 1 hour and a half long). People had heard about it and were interested but often hesitated to participate. When my turn came I tried to reassure them, their reading couldn’t possibly be worse than mine. I also couldn’t help but notice that there was no one under 30 among the participants.

そのようなほとんどアマチュアばかりの会で、何かが(もしかして演劇は)生まれるのか、発生できるのか、感じられるのかと考えていたんです。その問いには答えが出てきました。
奥野さんは役を参加者に分け、ト書きを読みながら、皆を合わせてダイナミックさを付けようとしてリズムの管理も担当しました。
このようなシーンになりました。川根の、シンプルな喫茶店で家族がだんらんしているようでした。九人の人は、あたたかい飲み物を飲んだりロールケーキを食べたり笑ったりして『高き彼物』を読みながらいい感じの雰囲気になりました。 自分も読み、静岡弁の「だに」などの言い回しと漢字にチャレンジして、演劇をする感覚を思い出せました。
I was really wondering if something could come out of this small performance composed almost exclusively of amateurs. And I got an answer during the session.
Okuno distributed the roles among the participants, reading the annotations, putting everyone together to establish a group spirit and a rhythm. It became a peculiar scene. A small shop in Kawane, with people reading and laughing while enjoying some warm beverages and cake. That could have looked like a family reunion. Reading myself I felt like I haven’t for a long time, challenging this Shizuoka dialect and the ideograms filling the text.

『高き彼物』を読みつつ、どんどんエネルギーが出て波のようなリズムが生まれました。時には役の分け方を変えてすぐ続けたり、たまに休憩を取って雰囲気は呼吸していました。

言葉だけにもかかわらず、上演している芝居を観ているようでした。そのエネルギーは違う観点、言葉、肉体を持っているみんなが渡し合う熱い玉のように、生き続ければ良いなと思いました。
そしてそこに、小さい奇跡が起こりました。『高き彼物』の世界が立ち上がったかのように、ある女性が登場人物になりきって読んでいました。それは、ト書きを読む奥野さんの存在を忘れるほどでした。
As we were playing “Takaki Kanomono”, an atmosphere filled with energy emerged, as the rhythm, managed with skill by Okuno, juggled between quick role changes and moving to the next part or small breaks allowing group talks, as if it was breathing.
It was a pleasant sensation to feel that energy flowing in the air, like a warm ball going from hands to hands through different point of views, words and bodies. And then, out of sudden, a little miracle happened. As if the play was speaking for itself, one reader spoke her part with such accuracy and strength that she ignored and cut through the annotations, bringing everyone in a pleasured surprise.

最後に、参加者たちに『高き彼物」を見に来てくださいとお誘いして、リーディング・カフェはお終いになりました。
In the end we thanked everyone for coming and participating, and closed the sessions.

SPAC制作部 インターン生
ボドアン・ポール
2016年11月1日


2015年9月24日

アウトリーチの活動紹介~森町立三倉小学校 & 浜松市立西小学校

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みなさん、こんにちは!
SPAC俳優の永井健二です。

今日は、先日に引き続き、「アウトリーチ活動」のひとつを、新たに紹介します。
今日ご紹介するのは、最近行ってきた、2つの小学校での活動です。

最初は、森町立三倉小学校での「演劇指導」。
こちらの学校で指導するのは、今年が3年目です。

「袋井・森地区 音楽科研究発表会」という音楽発表会が、
毎秋、森町のミキホールで開催されており、
通常は、袋井・森地区の各小学校の4年生が、合唱や合奏を披露しています。

しかし、三倉小学校は、全校児童が20名に満たない小規模校のため、
毎年、4年生だけでなく、全校児童でこの発表会に臨んでいます。
とは言え、全校児童で臨んでも、他校に対し、数やパワーでは勝負しづらいので、
地区に伝わる民話を題材に、お芝居と合唱を交えた「音楽劇」を創り上げ、
発表会でその成果を披露しています。

音楽発表会において異彩を放つ、その独創性あふれる「音楽劇」の、
「お芝居部分のレベルアップを図りたい」、という狙いで、
SPACの俳優に声がかかり、3年前から僕が講師として招かれています。

毎年、3回の訪問(各回100分)を通じ、
児童たちの表現力を高めるための、声と身体に関するワークショップだけでなく、
実際のパフォーマンスに対するアドバイスなど、演出的なこともおこなっています。

今年の演目は「庄五郎とたぬき」。
炭焼き小屋に住む庄五郎が、いたずら狸を懲らしめる……といった内容。

児童に紙筒を持たせ、それを合掌造りの屋根のように組み合わせることで、
炭焼き小屋の屋根を表現できたらと思い、前回の訪問時に先生方に提案したところ、
そのアイデアを上手く取り入れてくださり、素敵な演出に仕上げていました。
(さすが3年目。先生方の演出力もアップしている!)

それでも、まだ上手くいかない所もあったので、
合唱部分と演劇部分が交互になっている構成の、そのつなぎ部の流れに手を加えたり、
立ち位置や動き、演出面など、多岐に渡ってアドバイスいたしました。

子どもたちの本番は9月30日(水)。
何とか駆け付けられそうなので、見届けたいと思っています。

ちなみに、学校関係者でもご存知ない方が多いのですが、
文化庁の「文化芸術による子供の育成事業」なる助成制度がありまして、
その申請を学校側がおこない、審査が通れば、芸術家が派遣される仕組みになっています。
三倉小学校でのSPACの指導も、この制度を利用したものです。

もう一校は、浜松市立西小学校での「身体表現ワークショップ」。

学区内にある「鴨江アートセンター」に、
西小学校とSPACの、橋渡し的役目を果たしていただき実現した、
3年生2クラスを対象とした、身体表現に関するワークショップ、
「目に見えないモノを感じるチカラ、伝えるチカラ」。

三倉小学校と異なり、何か具体的なパフォーマンスのための指導ではなく、
「児童たちの表現力を伸ばしたい」という要望にお応えしての、
単発(100分)のワークショップでした。

いきなり初対面の人間に「何かを表現しよう!」と言われても、児童は戸惑うわけで、
肩慣らし的に、少しずつ少しずつ、表現の要素を加えていくような内容で、
2人一組で向かい合っておこなう「鏡」や、
普通に歩いているところに、「音を立てないように」とか、「熱い砂漠の上」など、
様々な要素を加えて、それを表現させながら歩く「歩行」など、
おそらく児童たちは、「いろんなゲームをして楽しかった!」という感想の、
ゲームのようなワークショップ。
写真は、「エア長縄跳び」のひとこま。

西小学校は、3年生が対象という事で、
収拾がつかなくなるかもと思いましたが、杞憂に終わりました。
元気の良さを、上手くゲームへの集中に替え、楽しんでもらえた様子でした。
校長先生をはじめとした先生方にも喜んでいただけたようで、安堵。

子どもの社会では、勉強や運動、生活態度、家庭環境などを元に、
知らず知らずのうちに様々な優劣の関係が生まれやすいと思うのですが、
「表現」とか「演じる」という分野に関しては、
正解が無い分、優劣も生まれにくいのが良いところ。
普段あまり目立たないような存在の児童が、思わぬ演技心を見せたり、
賑やかな児童が、身体へのずば抜けた集中力を感じさせたりと、
小学校での指導は驚きの連続で、何度行っても飽きません。

SPACでは、各学校・各学年に合わせた、このような講師派遣もおこなっています。
なお、11月にも、僕は掛川市立和田岡小学校で、
木内琴子も藤枝明誠高等学校で、指導をおこなう予定です。


2015年9月19日

アウトリーチの活動紹介~沼津市「高齢者学級」

Filed under: アウトリーチ

みなさん、こんにちは!
SPAC俳優の永井健二です。

8月中は、自身の出演作品『王国、空を飛ぶ!』の稽古に励んでいましたが、
9月に入った今、稽古は一旦お休み。
「アウトリーチ活動」に精を出しています。

……「アウト、リーチ」???

という具合に、ピンとこない人もいるかと思うので、少しご紹介をしたいと思います。

が、一口に「アウトリーチ」と申しましても、色々なものがございますので、
ここでは、先日、沼津でおこなった、
「高齢者学級」で担当した講座のことを書いてみたいと思います。

沼津市では、市の教育委員会が主導する形で、
沼津市内の各地域ごとに高齢者学級が開設されています。

高齢者の生き方、健康と食事、体操、歴史、音楽、文学……など、
幅広いテーマで月に1回の学習をする、65歳以上を対象とした学級で、
地域により2種類の学級、「万年青(おもと)大学/10学級」「寿(ことぶき)大学/16学級」があります。

その学級で、SPACは「演劇教室」という講座を受け持っていて、
僕は、今月だけで2つの学級の講座を受け持ち、
12月にも別の2つの学級を受け持つ予定です。
ちなみに、今日はSPAC俳優 横山央も講座を受け持ちました。

「演劇教室」と言っても、高齢者の皆さんの中には、
演劇に馴染みのない方もおられますし、プロの俳優を志しているというわけでもなく、
幅広く色々なことを学びたい人たちの集まりなので、
僕はそこで、専門的な演劇ワークショップをやるわけではありません。

無数にある「演劇的な要素」の中から、
高齢者の皆さんに身近に感じられそうな部分を抜き出し、
たとえば、「顔の体操」、「喉の体操」、「簡単な発声練習」、「ジェスチャーゲーム」など、
カラオケで歌う時や日常での会話、美容法なんかにも使えそうなメニューを、
60分ほどにまとめて、一緒に体験していただいています。

学級には、好奇心旺盛な方が大勢いらっしゃるようで、
皆さん結構ノリノリで、楽しみながら参加してくださり、
毎回、高齢者の皆さんの「精神的な若さ」に驚かされます。

また、せっかくの出会いなので、
ささやかでも「観劇体験」も味わっていただきたいなと思い、
講座の最後30分ほどで、僕の「朗読パフォーマンス」を披露しています。

パフォーマンスには、いくつかレパートリーがあるのですが、
最近は、太宰治の『カチカチ山』を披露する機会が多いですね。
いわば、学級に参加している高齢者の方々のためだけに演じる「一人芝居」。
朗読の合間合間には、ジャンベの演奏も挟みながら演じています。

SPACでは、ご要望があれば、こういった形での講師派遣も積極的におこなっています。

まだまだ「アウトリーチ活動」には色々あるのですが、
それはまた別の機会に、ということで。


2014年11月5日

この秋も、リーディング・カフェ

Filed under: アウトリーチ

SPAC俳優・奥野晃士が独自に考案した、SPAC発祥の《リーディング・カフェ》。

2008年のスタート以来、各地の文化発信に熱心な方々とのコラボで実現してきました。

県下22宿の東海道宿場町をリーディング・カフェで巡る、
SPACアウトリーチ版「ふじのくに芸術回廊」の達成を皮切りに、県内を東へ西へ。
ときには東京や大阪など県外にも足を伸ばしつつ、
開催実績は350回を越えました。

お蔭様で、最近では各地からオファーを頂けるような人気のアウトリーチ企画となりました。
これも、演劇の台本(戯曲)を一緒に読んできた各地の皆さま一人一人とのご縁が積み重なってこそです。

参加した方々がまず口にされるのがこちら。
「あれ!?俳優さんが朗読するのを聞く会だと思って来ました。」
でも、最後には
「台本をまさか自分が読むとは思わなかった・・・初めてだったけど、意外と楽しかったです!」

SPACリーディング・カフェでは、読むのは参加されるみなさまご自身です。
初めての方でも大丈夫、SPAC俳優が優しくアドバイスさせていただきます。

束の間の役者気分に浸りながら、古典の名ゼリフをバシッと決めてみたり、
歯の浮くような愛の言葉を囁いたりしてみませんか?
この秋は、SPAC作品の上演に先駆けて原作を読めます。

いわば<演劇のカラオケ>とでも言えるような、
リラックスできてカラダにもココロにも良いひとときとなるよう、
SPAC劇団員が戯曲を持って各地に赴きます。

只今募集中の回は小山町、熱海、三島です。
東部にお住まいの方、この機会にどうぞご参加ください。
まずは今週末の小山町映画祭で、SPAC最新作『変身』を読みます!

これからのリーディング・カフェ開催情報

◆ 11月8日(土) ​①13​:​00-15​:​00​/②16​:​00-18​:​00
読む戯曲: 『変身』(フランツ・カフカ)
会場: 豊門公園・豊門会館(静岡県駿東郡小山町藤曲144-8)

◆11月29日(土) ①10:30~/ ②14:00~
読む戯曲:  『走れメロス』(太宰治)
会場: 起雲閣・孔雀 (静岡県熱海市昭和町4-2)

◆12​​​月​3​日(​水​​​) 18:30~
読む​童話​: ​​​『グスコーブドリの伝記』​(作:​宮沢賢治)
会場:​​ GALLERY エクリュの森​​ (静岡県三島市大宮町2-16-21 伸和ビル1階)

★10/18に御前崎市立図書館で開催した様子はこちら

御前崎

SPAC制作部 アウトリーチ班
佐伯 風土


2013年3月12日

富士山静岡空港展望デッキでの特別記念パフォーマンス『古事記!!エピソード1』(2013年3月3日)

Filed under: アウトリーチ

富士山静岡空港に新たに完成した
「石雲院展望デッキ」。

3月3日、このオープンを記念して
SPACでは、新作の野外パフォーマンス
『古事記!!エピソード1』 (演出:宮城聰、出演:SPAC)
を上演しました。

休日ということもあり、親子連れなどひときわ賑わっていた富士山静岡空港。
開演直前まで、俳優もスタッフもフル動員で道行く人へ声がけしていました。

デッキでは心配された強風も吹いておらず
沢山のお客さんが詰め寄せ、飛行機に見入っていました。

見渡すかぎりの青空に、壮大に広がる2500mの滑走路。
飛行機が次々に降り立っては飛び立つというフライトスケジュール。

その間をぬって、飛ばない時間帯でSPACのパフォーマンス・・・のはずが
いざ始まってみたところ、まさかの上演まっさい中での離陸!

開演直前の出発便が出遅れたようです。
雄々と飛び立っていくFDA(フジドリームエアラインズ)便をバックに進むSPACの舞台。
まさかのコラボは、空港らしいハプニングでした。

さて、今回の新作では『古事記』から
八俣の大蛇(やまたのおろち)の場面を描いています。

お客さんにも襲いかかるほど(!)狂暴な八俣の大蛇が現れると

空にも届かんばかりな巨人と化したスサノヲの命(みこと)が立ちはだかります。

かの有名な草薙の剣を発見したスサノヲの命は

それを姉である天照大御神へと献上しました・・・

俳優の生演奏によるパーカッションが周囲一帯に響き渡る中、
男性コロスの力強いナレーションに導かれながら
白い衣裳に身をまとった古代の神々が繰り広げる物語。

当日の様子はこちらからご覧いただけます。
(静岡空港シティニュースより)

上演はこの日1ステージのみでしたが

いずれ再演される日まで(?)・・・どうぞお楽しみに!


2012年9月5日

静岡×鹿児島 演劇交流ワークショップ リポート

Filed under: アウトリーチ

静岡県と鹿児島県の文化交流を目的に、4日間に渡り行われた
静岡×鹿児島 演劇交流ワークショップ」の様子をリポートします!

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■一日目:8月18日(土)

夕方、鹿児島県より若手俳優たちが静岡に到着しました!
19歳~25歳の男女4名、今日から4日間SPACでいろいろなプログラムを体験します。
まずは静岡芸術劇場へ!みなさん、まだとても緊張している様子・・・。

その後、清水にあるスノドカフェ
SPACのアウトリーチ活動
リーディング・カフェ
(進行:SPAC俳優・奥野晃士)に参加です。

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今回は「鹿児島スペシャル!」と銘打ち、「鹿児島ゆかり割引」を実施したものの該当者は出ず(笑)。
しかし、鹿児島をキーワードに会話は大盛り上がりです。

この日は秋のシーズン上演作品から選び抜いた「恋の台詞をリーディング。
椅子に座っての読み合わせのはずが、「ロミオとジュリエット」の愛の言葉に盛り上がりすぎて、立ち稽古(!?)になってしまう場面も・・・!

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■二日目:8月19日(日)

朝10:00、眠たい目をこすりながら舞台芸術公園のカチカチ山に集合です。
SPAC文芸部の大岡淳による演劇講座「20世紀演技術の展開」が行われました。
大学時代の講義などを思い出しながら、なかなかさわやかな朝だったのではないでしょうか。

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お昼休憩をはさんだ後は「演技ワークショップ」で身体を動かしていきます。
講師はSPAC俳優・牧山祐大。
舞台に立つための身体を知る・作るトレーニング、台本の読み合わせなどを行いました。

夜はカチカチ山にて交流パーティを行いました。
ワークショップの参加者などいろいろな方が参加してくださり、鹿児島県の演劇事情を聞いたりと互いに情報交換。
パーティ後にはあちらこちらから「鹿児島に行きたくなった!」との声。

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■三日目:8月20日(月)

今日は見学三昧です。朝から舞台芸術公園内の3つの劇場と稽古場を見学しました。
天候にも恵まれ、お茶畑の先に夏の黒い富士山をのぞむことができました。

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そして、SPACの俳優が日々行うトレーニングを見学後、2回目の「演技ワークショップ」です。
昨日にも増して集中が高まっている様子。

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そして、稽古真っ最中の『ロミオとジュリエット』とタカセの夢の稽古場を見学。
どちらの現場も熱気が溢れ、フランス語や英語といった外国語と、日本語の入り交じる刺激的な環境でした!

最後に舞台裏や衣装制作室などの施設見学をしました。

衣裳室

過去の作品の装置や衣裳の数々に、鹿児島参加者のみなさん興味津津・・・!

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■四日目:8月21日(火)

最終日の朝、静岡市内にある倉庫を改装した劇場「アトリエみるめ」を訪れました。
アトリエみるめを
運営、そして劇団を主宰する渡辺亮史さんに演劇を取り巻く静岡の状況についてお話を伺います。

みるめ

そしてあれよあれよと出発のとき。
あっという間の4日間でしたが、「見て・学んだことを鹿児島に持ち帰って活かしたい」と話してくれたことが何より嬉しい言葉です。
こうして生まれたご縁を大切に、互いに刺激を受けながらより良い演劇文化を育んでいきたいものですね。

まだまだ若い鹿児島からの参加者の皆さん。静岡に来てくれてありがとう!今後の活躍、期待しています!


2011年11月24日

<萌目線。vol.90>ロミオとジュリエットと演奏と大岡さん

11月21日、浜松大平台高校へ、
先日朗読とピアノの午後でも公演した『ロミオとジュリエット』をお届けに行ってまいりました!!

会場は学校にある演技実習室というスタジオのような教室で、
照明設備があったので、元・照明さんの制作部舞ちゃんに明かりを作ってもらいました。
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蛍光灯を消したら、教室は一気に小劇場の雰囲気に。

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3時間目のチャイムが鳴って開場!

生徒たちや先生方をお迎えし、
本番一回目。

休み時間に次のクラスと入れ替わってもらって、
本番二回目。

みんなはじめのうちは戸惑いつつも、大岡さんの合いの手的な解説に笑いながらとても集中して見てくれました。

昼休みには、集まってくれた生徒たちとご飯を食べながら、直接感想や質問を聞いたり。

「どうすればあんな声が出るようになるんですか?」というような質問に永井王子が答えていて、俳優や声優に憧れている生徒たちが真剣に聞いていました。

私は5年前に大平台高校の定時制を卒業した。

色んな事情で小学校中学校に通えなかった子たちや、家族や自分の生活支えるために働きながら通っている生徒がほとんどの学校です。

時間の融通がきくし自由が多いぶん、私がいたころは、入学しても卒業できるのは1/3と言われていました。

事情を抱えて辞めていった同級生も何人もいますが、
子育てしながら勉強したり、在学中に就職したり、がんばって卒業した仲間もたくさんいます。

今回の主張公演が、母校の後輩たちにとって将来の選択肢をひろげたり、
演劇と出会ったことによって毎日の授業が楽しくなるようなものになったなら嬉しく思います。

もちろん鑑賞事業で静岡芸術劇場へ観に来てもいただきたいですが、
それが難しい学校には、私たちが出張していく公演も、これから続けていきたいと思ってます!!
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<萌目線。>とは・・・
SPAC新人俳優石井萠水の目線で稽古場や舞台裏の様子をお届けしています。
GREEもブログ更新中。


2009年11月25日

三島のギャラリーでリーディング!

Filed under: アウトリーチ

11月17日、ご好評いただいている出張企画リーディング・カフェを三島にあるGalleryエクリュの森で開催しました。

11月11日には三島文化会館で親子を対象にしたご招待公演『走れメロス』を上演したばかり。SPACが三島に進出中です。

リーディング・カフェははじめての三島市での開催でした。三嶋大社近くにあるGalleryエクリュの森は普段は自主企画展を開催する画廊。「エクリュ」とは生成り色のことで、気軽に立ち寄れる場所にしたいという思いでこの名前をつけたのだとか。リーディング・カフェとも相性ぴったりです。

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この日は、太田宗平さんという画家の個展がひらかれていました。紙を溶かして絵の具にするという独特の画法で、静かで優しくそれでいてどこか怖いような絵を描かれる太田さん。太田さんの作品に囲まれた不思議と心地よい空間でのリーディング・カフェは参加者の皆さんにもご満足いただけたと思います。

舞台芸術公園BOXシアターでの『走れメロス』公演に先立ち、太宰治の『走れメロス』を読みました。

はじめは「声に出して読むのはちょっと⋯⋯」とおしゃっていた方も、読み進めるつれ、すっかり夢中に。今回も老若男女、幅広い層の方々にお集まりいただきましたが、どの方も顔が明るくなるから不思議です。

しかも、驚くなかれ、なんと4組の母娘が参加されていたんです!大人になって親子一緒に同じ物語を読むなんて、なかなかありませんよね。きっと特別な時間になったのではないかと思います。

舞台芸術公園BOXシアターでの『走れメロス』公演は11月28日(土)から。もう間もなくです。ご予約はお急ぎください!

静岡市を中心に開催してきたリーディング・カフェ、この三島開催を機に静岡市外でも開催していきたいと思っています。

次回は12月22日(火)清水文化センターでの開催が決まっています。読むのは『クリスマス・キャロル』。清水文化センターさんにお招きいただき、クリスマスを目前にひかえた特別版です。ぜひこちらもご注目ください!

新年明けて1回目は1月9日(土)静岡芸術劇場内カフェ・シンデレラで開催です。ホームグラウンドに戻っての新年一発目、こちらもぜひ。


2009年10月23日

遊木の森でたき火リーディング!

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10月17日、SPACの拠点のひとつで日本平にある舞台芸術公園のお隣さま「しずおか里山体験学習施設 遊木の森」でリーディング・カフェを開催しました。

この日のリーディング・カフェは「たき火を囲んでのリーディング!」と事前にうたっていただけに、当日の雨には「そんなあ!」とスタッフ一同嘆きましたが、奇跡的に?雨があがり、ちゃんと火をおこすことができました!

参加者は遊木の森の広大な自然に足を踏み入れて枯れ木を拾い、遊木の森スタッフの皆さんに助けられながら火を起こし、一人一人に用意された灯篭のロウソクに明かりをともして戯曲を読みました。なんという風情!
こんなリーディングの会、日本中どこを探してもないでしょう。それもこれも遊木の森の皆さんの熱意のこもったご協力のおかげです。一人ずつの専用灯篭は遊木の森さんのお手製なんです!
頭が下がります。
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今回読んだのは泉鏡花の『夜叉ヶ池』。越前の山奥にある夜叉ヶ池を舞台にしたこの戯曲、自然に囲まれて読むにはうってつけでした。物語の舞台が目の前にひろがっているような錯覚に陥ります。ろうろうと燃える火にてらてらと紙面が照らされて、そこに書かれたせりふの数々を目で追って声に出す…
電気の照明に慣れている私たちにはこんなにも火の灯りがやさしく魅力的だとは驚きです。ひとときも動きをとめないんですね、火は、当たり前ですけど、だから光もずっと動いているし、そのぶん影も絶えず形を変える…
戯曲をみんなで読みながら、一方で火そのものに癒されるような、なんとも趣深いリーディング・カフェになりました。

休憩時間には遊木の森さんから栗茶と栗の渋皮煮がふるまわれました! 参加者もSPACメンバーも遊木の森さんのおもてなしに大喜び!
はじめて会った人とも話が弾みます。リーディング・カフェが人気なのは、戯曲を読むおもしろさはもちろんですが、全員が役を演じるためのせりふを声に出しますから、思わず心をひらいて人と話ができるところに、そのヒミツがある気がします。人と出会える感じがするんですね、きっと。

これからも遊木の森さんとタッグを組んで、自然と出会える、人と出会える場をつくろうと思いますので、みなさま、ご注目ください。


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