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2020年3月28日

【大解剖!『おちょこの傘持つメリー・ポピンズ』の魅力】
Vol.3〜稽古場レポート・前編〜

3月も終盤に差し掛かってきましたね。
『おちょこの傘持つメリー・ポピンズ』は、3月17日よりいよいよ稽古が始まりました!
 
今回のブログでは写真と合わせて、稽古場の様子をお届けします♪
 
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▲初日から、さっそく読み合わせがスタート! 稽古は静岡芸術劇場6Fのリハーサル室にて行われています。
 
 
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▲時に配役を入れ替えながら、全編通しての読み合わせを繰り返し行います。
 
 
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▲ひと通り読み合わせを終えると宮城から、唐戯曲独特のセリフの言い回しについて説明が入ります。
「唐十郎は、執筆している時に思ったことをそのまま、同時に、書いているんです。だから、役者はセリフを喋る時に、あたかもその時に思ったかのように喋らなければならない。競馬の実況中継みたいに(笑)全てのセリフが”生中継”で書かれているので、その先のセリフを想定しながら喋る、なんてことはできないんです。」

 
 
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▲劇中で使われる曲についても宮城から解説が入り、(この作品は劇中歌がとっても多いんです!)この日は森進一について。歌い方はデビュー当時から全く変わっていないのだとか! キャストたちはスマホを使って調べたり、メモをしたり…。
 
 
 
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▲稽古2日目には、舞台美術の模型をキャストにお披露目。美術デザインを担当しているカミイケタクヤさんより舞台装置についての説明が行われ、俳優たちは代わりばんこに模型を覗き込んでいました。
 
 
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▲宮城は具体的なシーンを提示して、舞台装置の使い方や見せ方を解説し、稽古の方法をキャストやスタッフたちと論議。台本×役者×舞台装置がどのように相乗効果を発揮していくのか、乞うご期待です!
 
 
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▲休憩時間に舞台装置の模型を眺める宮城。模型を色んな角度から覗いたり、動かしてみたり…。
 
 
作品のピースが徐々に揃い始めてきている稽古場。
次のブログでは、現在、組み立て作業を行なっている舞台美術の現場からお届けします!
次回もどうぞお楽しみに♪

写真・文:宮川絵理(制作部)



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ふじのくに⇄せかい演劇祭2020
『おちょこの傘持つメリー・ポピンズ』
2020年4月25日(土)、26日(日)、29日(水・祝)
各日18:00開演
会場:舞台芸術公園 野外劇場「有度」
演出:宮城聰
作:唐十郎
美術:カミイケタクヤ

出演:泉陽二、奥野晃士、春日井一平、片岡佐知子、河村若菜、木内琴子、鈴木陽代、関根淳子、たきいみき、ながいさやこ、牧山祐大、宮下泰幸(50音順)
★公演詳細はこちら
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2020年3月17日

【大解剖!『おちょこの傘持つメリー・ポピンズ』の魅力】
Vol.2〜あらすじ紹介編〜

SPACの新作野外劇『おちょこの傘持つメリー・ポピンズ』の稽古が、本日より始まりました!今後のブログで、稽古場の様子をレポートしていく予定ですので、皆さまどうぞお楽しみに。
 
さて、今回のブログでは、本編のあらすじ紹介にのせて、知っているとより観劇が楽しめる戯曲の魅力についてご紹介します♪ なお、「観劇前にあらすじは知りたくないな…」という方は、観劇が終わってから読んでくださいね。(笑)
 
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▲『おちょこの傘持つメリー・ポピンズ』 イメージ・ビジュアル
 
 
『おちょこの傘持つメリー・ポピンズ』は、演出家・劇作家である唐十郎が主宰していた劇団・状況劇場で1976年に初演されました。当時、状況劇場では春と秋に公演を行なっていました。春に全国ツアー向けの大きな作品を上演し、秋には(春と比べれば)少し小規模な作品を上演していたようで、本作は秋公演で上演するために作られた長編の一幕劇です。
 
 
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▲(左)本作が収録されている、『唐十郎全作品集 第五巻』(冬樹社)
(右)単行本『おちょこの傘持つメリー・ポピンズ』(角川書店)こちらは合田佐和子さんによるビジュアルがとても印象的です。

 
 

〜あらすじ①〜

物語の舞台は、誰か知る相愛橋のある横丁。
すえたどぶ川の袂でさびれた傘屋を営む、ひとりの若僧・おちょこ。彼は、傘の修繕を頼みに来た女性客・石川カナへ片思いの真っ最中。いつか彼女に「メリー・ポピンズの傘を持たせる」と言いながら、預かった傘を開いては台の上から飛び降りて、「おちょこの傘」にならなくする為の実験に日々励んでいる。そんな彼の様子を傍目で見ているのは訳アリ男・檜垣。彼は一週間前にトラブルを起こし、瀕死状態でいたところをおちょこに助けられ、それ以降、傘屋に居候中なのであった。

 
 
「おちょこの傘」ってなんだろう?

本作のタイトルやセリフにもよく出てくる「おちょこの傘」というフレーズ。皆さんはこの言葉を聞いて、なんとなくイメージが湧きますか? いわゆる「おちょこの傘」とは、強風などによって傘がひっくり返り、おちょこのような形になった状態。例えば、「いやー、今日は雨風ひどくて、傘がおちょこになっちゃったよー。(笑)」といった感じで使われる言葉なのですが、意外と耳馴染みがなくなっているようで、「“おちょこの傘”って何?」と質問を多くいただきます。演出の宮城曰く、それは昔に比べて、骨組みの素材や構造が変わり、おちょこにならなくなっているからなのだそう。(でも最近よく売られている「耐風傘」はおちょこになるのだとか…!)
 
さて、「おちょこの傘」の具体的なイメージはこちらです↓
 
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▲1842歌川国芳『文屋康秀/百人一首之内』(大英博物館蔵)
 
こちらは江戸時代末期に活躍した浮世絵師・歌川国芳によって描かれた浮世絵です。中央の男が持っている番傘が強風により吹き飛ばされてひっくり返っている、というちょっとお茶目な絵ですね〜。これで「おちょこの傘」に対するイメージが少し湧いてきたでしょうか?
 
 

〜あらすじ②〜

ある日、カナが店へやって来る。今晩、銀河鉄道に乗ってこの街を出て行く為、修理に出した傘を取りに来たのだと言う。留守中のおちょこの代わりに応対をした檜垣は、彼女が、その昔自分が芸能プロダクションのマネージャーをしていた頃に関わった、ある事件の当事者であることに気づく。その事件とは、檜垣が当時担当していた人気歌謡歌手と石川カナのスキャンダルの果てに引き起こされた、人気歌謡歌手の母の自殺。実はカナは、その母親が書いた遺書の行方を追って、下関にある墓へ行こうとしていたのだった。そうとも知らず、1年前にプロダクションを辞めて、今はヤクザとして暮らしていると話す檜垣。1週間前にカナが投稿した新聞広告を見て、彼女に会うために相愛横丁へやってきたというのだった。

 
 
題材は有名人のスキャンダル

本作は、当時世間を賑わせた有名人のスキャンダルを元にして作られた作品として知られています。宮城によると、唐戯曲はその当時の事件(いわゆる時事ネタ)が元になっていることはよくあるのだが、有名人のスキャンダルを題材に作品を作ったのは非常に珍しいのだとか。
 
この戯曲の元となったのは、歌手の森進一を相手どり「婚約し男児までできたのに、婚約を破棄した」として婚約不履行による損害賠償を求めた事件で、作中では人気歌手の母の自殺が語られる(森進一の母親は1973年2月に東京都世田谷区の自宅で自死)など、現実に依拠した部分も多く語られています。
 
※事件そのものは、1973年7月、山口地裁下関支部で「原告(石川玲子)の主張は信用性がない」として原告の請求が棄却され、 翌74年6月、広島高裁も「異常なファン心理から妄想を抱いた疑いがある」として控訴を棄却し、森進一側の全面勝訴で終わっています。
 
この事件以外にも、1960〜70年代ならではの時事ネタが所々に現れていますので、そういった点にも注目して観ていただくと面白いかもしれません。
 
 

〜あらすじ③〜

そこへおちょこが店に戻ってきてカナと再会。しかし、今夜カナがこの街を去ることを知り、おちょこは「住む所が決まったらハガキをくれ、自分もそこへ引っ越す」と言う。そして、餞別だと言ってお金を渡すおちょこに、カナはあの事件にちなんだ狂言をさせる。しかし、狂言をさせたことを檜垣に咎められて混乱するカナ。それを落ち着かせようと、檜垣は人気歌謡歌手の母親が書いた遺書をカナに渡すのだが…。

 
これ以上書いてしまうと完全ネタバレとなってしまうので、あらすじはここまでにしておきましょう。ラストはぜひ劇場で目撃ください!
 
 
劇中歌は流行歌

劇中歌がたくさん使用されているのも、この戯曲の見どころのひとつです。劇中には当時の流行歌が数多く登場しており、例えば、森進一さんの「冬の旅」や、フィル・オクス(アメリカ人シンガーソングライター)の「No more song」、映画『メリー・ポピンズ』に出てくる「チム・チム・チェリー」など印象的な曲が使われています。曲が気になる方は、ぜひ動画サイトなどで検索してみてください!また、本編には他にもたくさんの曲が登場しますので、音楽にも注目して観ていただけると、よりお楽しみいただけると思います。
 
 
いよいよ次回のブログでは皆さんお待ちかね、稽古開始の様子をレポートします♪
ぜひお楽しみに!

文:宮川絵理(制作部)



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ふじのくに⇄せかい演劇祭2020
『おちょこの傘持つメリー・ポピンズ』
2020年4月25日(土)、26日(日)、29日(水・祝)
各日18:00開演
会場:舞台芸術公園 野外劇場「有度」
演出:宮城聰
作:唐十郎
美術:カミイケタクヤ

出演:泉陽二、奥野晃士、春日井一平、片岡佐知子、河村若菜、木内琴子、鈴木陽代、関根淳子、たきいみき、ながいさやこ、牧山祐大、宮下泰幸(50音順)
★公演詳細はこちら
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2020年3月12日

『メナム河の日本人』の魅力⑥ 「一区切り」

「秋→春のシーズン2019-2020」最後の作品『メナム河の日本人』は、2月15日~3月11日まで上演の予定でした。2月27日時点での新型コロナウイルス感染状況と、政府の感染症対策本部の方針および県の方針を踏まえ、2月29日以降の公演がやむを得ず中止となりました。
残る3回の一般公演にご来場予定だった皆様、また、これから中高生鑑賞事業公演に来場予定だった18の中高・特別支援・専門学校の約2,500名の皆様にご覧いただくことが叶いませんでした。29日に無観客で記録撮影のための上演を行い、それが大千穐楽となりました。
 
今回のブログでは、以下の2つをお届けします!ぜひご覧ください。
お届けしきれなかった舞台写真たち
写真で「バックステージツアー」
 
 

 お届けしきれなかった舞台写真たち

 
『メナム河の日本人』は昨年の夏6月28日~7月12日の第一期稽古、また1月4日からの第二期稽古を経て上演されました。
主人公の山田長政は、静岡に生まれ江戸時代初めに単身アユタヤ(タイ)にわたり活躍した歴史上の人物で、静岡市内には長政ゆかりの地が数多く存在しています。SPACでは関連企画として、ゆかりの地をめぐる「リーディング・カフェツアー」を開催し、静岡浅間通り商店街の歴史委員の皆さんは公演を記念して街歩きイベントを開催してくださいました。

関連ブログ
長政ゆかりの地でリーディング・カフェ♪(2019.11.12)
第一期稽古振り返り(2020.1.24)
「おためし劇場」開催レポート(2020.2.1)
山田長政と「メナム河の日本人」ゆかりの地めぐり 開催しました
 (2020.2.24/外部リンク・静岡浅間通り商店街ブログ 【夢門前ニュース】)

 
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こちらは、中高生鑑賞事業公演で配布していた鑑賞パンフレットの出演者紹介ページ。
遠藤周作が史実を元に造形した主人公・山田長政は、SPAC初参加の林大樹さんが演じました。
また、遠藤周作の小説『王国への道』『銃と十字架』でも登場する神父は、女性である布施安寿香が演じました。
あらすじや演出ノートなどボリュームたっぷりな鑑賞パンフレットは、「しずおかイーブックス」よりご覧いただけます。
 
公演中止までに公開できていなかったトレーラーと舞台写真たちをぜひご覧ください。
 

 
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 写真で「バックステージツアー」

 
公演中止となった残り3回の一般公演の関連企画は、終演後に創作・技術部が舞台裏をご案内する「バックステージツアー」でした。少しですが、写真で舞台裏をご紹介します!
 
写真は2/24に開催したバックステージツアーより、衣裳スタッフによる説明の様子。ほかにもお客さんに実際に舞台に上っていただき、音響や照明を体験していただきました。
 関連ブログ   開幕しました!&衣裳の秘密(2020.2.19)

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美術に使われたのは大量の布たち。劇場入りしてからの稽古では、舞台美術の見え方や仕掛けなど、演出家・俳優・美術班・舞台班のメンバーで日々検討が重ねられました。
 関連ブログ  舞台美術ができるまで(2020.2.6)

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舞台から客席のほうを見るとこんなふうになっていました。
舞台後方には俳優の出入りで使用する切り穴が。こちらは奈落に繋がっていて、俳優たちは舞台裏にあるエレベーターを使って移動していました。
 関連ブログ  『メナム河の日本人』スタッフインタビュー(舞台監督:山田貴大)(2020.2.18)

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こちらは「バックステージツアー」でも立ち入れない舞台袖。俳優たちが使用する小道具が上手と下手にそれぞれ準備されています。王妃役・大内智美が手に持っているのは、チェト・ター王子の人形です。

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演出の今井朋彦さんは、無観客上演の千穐楽が終わった後、最後の集合を朗らかに締めくくりました。

「こういうかたちで終わってしまったのは残念ではあるけれども、何らかの意味を持っているんだろうと考えています。そのひとつの大きな意味は、「もう一度やりましょう」ということではないかと思っています。必ずまたこのメンバーで会えることを願って、今日のノーツは再演の稽古初日に発表します(笑)。
ぜひこのメンバーで近い将来再演をしましょう。今日で「一区切り」ということで、ここまでの皆さんのご尽力に感謝します。ありがとうございました。」

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SPACは現在、招聘するアーティストたちとも緊密に連絡を取りながら、予定通り開催に向けて「ふじのくに⇄せかい演劇祭2020」の準備を進めております。いまどうしてもご覧頂きたい演目を揃えたこの演劇祭をぜひ皆様に安心して楽しんでいただけるよう、最大限の努力をしてまいります。ゴールデンウィークに皆様と劇場でお会いできますことを、SPAC一同、心より楽しみにしております。
『メナム河の日本人』も、また近いうちに同じ座組で集まって、皆様にご覧いただくことができますように。

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SPAC秋→春のシーズン2019-2020 #5
『メナム河の日本人』
2020年2月15日(土)、16日(日)、23日(日・祝)、24日(月・休)、29日(土)、
3月1日(日)、7日(土)

※新型コロナウイルス感染状況と、政府の感染症対策本部の方針および県の方針を踏まえ、2月29日(土)以降の『メナム河の日本人』公演の中止を27日に発表いたしました。詳細はこちらのページをご覧ください。

各日14:00開演
会場:静岡芸術劇場
演出:今井朋彦
作:遠藤周作
出演:林大樹、阿部一徳、大内智美、大高浩一、奥野晃士、加藤幸夫、小長谷勝彦、佐藤ゆず、たきいみき、布施安寿香、三島景太、山本実幸、吉植荘一郎、渡辺敬彦
★公演詳細はこちら
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2020年3月6日

【大解剖!『おちょこの傘持つメリー・ポピンズ』の魅力】
Vol.1〜宮城聰に聞いてみました〜

今年の「ふじのくに⇄せかい演劇祭」で上演する、SPACの最新作『おちょこの傘持つメリー・ポピンズ』。このブログでは、本作の担当制作・宮川が作品の魅力や見どころについて、じっくりご紹介していきたいと思います!開幕までお付き合い頂けたら嬉しいです♪
 
先日「ふじのくに⇄せかい演劇祭」の会員先行チケット発売(3/1~)にあわせて、『おちょこの傘持つメリー・ポピンズ』演目紹介movieが公開されました!
 

 
第1回目のブログでは、3月中旬の稽古開始に先駆けて、本作上演へ至った経緯、また現段階での作品の見どころを演出の宮城聰に聞いてみました。
(本インタビューは、上記の演目紹介動画を作成する際に収録したインタビューの全編です。)
 
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宮城 聰 MIYAGI Satoshi
このお茶目なポーズのヒミツは動画の最後で明らかに♪気になる方は、ぜひ上記の動画を最後までご覧ください!
 
 
--新作『おちょこの傘持つメリー・ポピンズ』上演に向けて、ひと言お願いします。

今年僕が唯一、新作として手掛けるのが『おちょこの傘持つメリー・ポピンズ』です。僕が唐十郎さんの戯曲を演出するのは『ふたりの女』に続いて2作目で、会場も同じく舞台芸術公園の野外劇場「有度」での上演です。
 
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▲舞台芸術公園 野外劇場「有度」
 
--今回、なぜ改めて唐十郎さんの戯曲を上演するのでしょうか?

僕はちょうど1年前に駿府城公園でヴィクトル・ユゴーの『マダム・ボルジア』という戯曲を上演しました。ご存知の通りヴィクトル・ユゴーは、『レ・ミゼラブル』や『ノートルダム・ド・パリ』といった作品も書いていて、考えようによっては、世界で最も上演されている舞台作品の原作者です。
 
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『マダム・ボルジア』(演出:宮城聰、原作:ヴィクトル・ユゴー)
 
僕がユゴーの戯曲を演出していて驚いたのは、作家の方が観客よりもなにがしか上の立場にいて、「観客がまだ知らないことを作家の私は知っているよ。だから観客の皆さんに教えてあげるんだよ。」っていうスタンスが全くないんです。皆目ないんですよ!
つまり、作家が書きながら、読者あるいは観客と全く同時にその出来事を体験している。作者自身が「へー、こうなるんだ!」っていう感じで、まるでその場に立ち会っている人のように書いているんです。

 
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『マダム・ボルジア』(演出:宮城聰、原作:ヴィクトル・ユゴー)
 
「これはすごいな、ヴィクトル・ユゴー、だから天才なんだ!だから世界で上演されるんだ!」と思った後でふと、「あ、これ何かに似てるぞ、そうだ唐十郎さんの戯曲だ。」と気づいたんです。
 
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『ふたりの女 ~平成版 ふたりの面妖があなたに絡む~』(演出:宮城聰、原作:唐十郎)
 
観客と唐さんが全く同時に体験しながら、あたかもその場に唐さんがいて、その様子を書き留めているかのように戯曲が出来上がっている。「これが観客と舞台の、真の平等性なんだ。舞台の方が偉くて、観客に対して上から下に情報を流すのではない、観客と舞台が本当にフラットなんだ。」と。ヴィクトル・ユゴーの戯曲をやりながら、その関係性が真の天才の手によって成し遂げられいて、唐さんの戯曲もそういうものだなと思い、それで今年も唐さんの戯曲をやってみよう、と思いました。
 
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▲『おちょこの傘持つメリー・ポピンズ』イメージ・ビジュアル
 
--舞台美術はカミイケタクヤさんです。

カミイケさんとは『寿歌』で初めて出会って、僕はそのセンスに非常に惚れ込みました。
 
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▲カミイケタクヤ氏
 
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『寿歌』(演出:宮城聰、作:北村想、美術:カミイケタクヤ)
 
「芝居を心の底から好きだ」ということと、一方で、舞台美術を一人の作家として作っていく作家性。実は、この二つは両立しにくいものなんです。作家性の方が前に出てくると、「これは私の造形作品です」という風になってきて、芝居に奉仕している感じがなくなってくる。また芝居に奉仕すると、裏方的な感じになってきて、舞台美術も作家の作品なのだという雰囲気が減ってしまう。しかし、カミイケさんはその両方のバランスができていて、成立しているんですね。「芝居の熱狂的なファンである」という熱を持っていながら、彼なりに戯曲を読み込んだ上で、彼なりの作品として提出している。それは一種の演出ですね。そんなカミイケさんの舞台美術にも、ぜひご期待ください。
 
☆★☆
 
また、先日グランシップ内にて「ふじのくに⇄せかい演劇祭2020」のプレス発表会が行われた際に、『ふたりの女』にも出演していた俳優のたきいみきと奥野晃士が登壇し、本作出演への意気込みを語りました。
 
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「私たちはSPACの”チーム・アングラ”(笑)として、唐戯曲のきらめくような言葉の数々を身体を通して語っていけるよう、また新たにチャレンジしていきたいと思います。」(たきい)
 
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「唐戯曲をやっているときの宮城さんは、まさに“演劇に恋した”状態。その中で生まれる今作を他にはない形で上演できるよう、アングラのスピリットを宮城さんから受け取っていきたいです。」(奥野)
 
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SPAC”チーム・アングラ”による『おちょこの傘持つメリー・ポピンズ』。稽古の開始がより一層楽しみなりました♪
次回のブログでは、「戯曲の魅力」をご紹介する予定です。どうぞお楽しみに!

構成・文:宮川絵理(制作部)



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ふじのくに⇄せかい演劇祭2020
『おちょこの傘持つメリー・ポピンズ』
2020年4月25日(土)、26日(日)、29日(水・祝)
各日18:00開演
会場:舞台芸術公園 野外劇場「有度」
演出:宮城聰
作:唐十郎
美術:カミイケタクヤ

出演:泉陽二、奥野晃士、春日井一平、片岡佐知子、河村若菜、木内琴子、鈴木陽代、関根淳子、たきいみき、ながいさやこ、牧山祐大、宮下泰幸(50音順)
★公演詳細はこちら
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2020年2月19日

『メナム河の日本人』の魅力⑤ 開幕しました!&衣裳の秘密

『メナム河の日本人』2月15日に開幕しました!!
本作は、キリスト教文学でもよく知られる遠藤周作さんが1973年に発表した戯曲で、江戸時代初め日本を離れアユタヤ(タイ)にわたり活躍した山田長政を主人公とした歴史活劇。
山田長政は静岡出身で、タイと日本を繋いだ歴史上の人物としてタイでも馴染みのある偉人です。公演初日には、在京タイ大使館より、大使のシントン・ラーピセートパン氏と参事官のウィチュリー・チョートベンチャクン氏がご来場くださいました!
 
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★関連記事 2月17日付静岡新聞「タイ駐日大使、SPAC山田長政劇を鑑賞 静岡で俳優らと面会」
 
ほかにも、遠藤周作さんの戯曲ということで観に来てくださる方や、今井朋彦さんの演出が気になって来てくださる方など、この作品の間口の広さがうかがえる客席となりました。
舞台写真とともに、お客様からいただいた感想をいくつかご紹介します!

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「長い上演時間が気にならないくらい濃い時間で、見ごたえ十分でした。」

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「いつものSPACとは雰囲気が違って、これもまた面白かった。生身の人間としての長政がそこにいました。」

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「遠藤周作の死生観や宗教観が感じられ、俳優さんたちのお芝居も素晴らしかったです。」

★関連記事 ステージナタリー
【公演レポート】一緒に作品世界を旅して、今井朋彦演出のSPAC「メナム河の日本人」が開幕(コメントあり)
 
そのほか感想としてたくさんいただいたのが、舞台美術と衣裳の美しさ!
今日のブログでは、衣裳製作の裏側を少しご紹介します。
舞台美術についてご紹介しているブログはこちらから。
 
本作の衣裳デザインを担当したのは、SPAC創作・技術部の駒井友美子。
『メナム河の日本人』では、一人ひとりの衣裳を作り始める前に、舞台美術との調和・登場人物が並んだときのグラデーションを意識したと言います。
発想するきっかけとなったのは、第一期稽古の際の演出・今井さんの「境目がない」「移ろいやすい」という言葉たち。
本作で描かれる、大王亡き後の後継者争いにおける様々な人間模様を、視覚的に表現する衣裳となっています。
 
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▲参考資料を見せてもらいました。このほかにも水墨画などを参考にしたそうです。
 
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▲ずらっと並んだ衣裳たち。色味だけでなく布の質感も調和がとれています。
 
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▲デザイン画
 
山田長政は、王宮に仕える傭兵部隊の隊長であり、日本人町の頭であるため、王宮と日本人町どちらのシーンにも登場します。
そのため特に長政の衣裳は、どちらの風合いにも馴染むようにこだわって作られています。

また今回の衣裳は、既製品を使用せずすべて一から作り上げられています。
大量の布を使った舞台美術の揺れとの相乗効果が生まれるように、衣服用の布だけでなくカーテン用の生地なども使っているそうです。
 
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▲王宮のシーン
 
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▲日本人町のシーン
  
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▲日本人町の登場人物の衣裳。後ろが透けて見えるほど薄い生地でできています。
 
本番が始まってからも、日々の洗濯・ケアだけでなく、少しずつ手直しが行われています。
観劇にいらした際は、一着一着こだわり抜かれた美しい衣裳にもぜひ注目してご覧ください。

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▲見えていない裏地までしっかり作りこまれています
 
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▲王宮の人物たちが身に着けているアクセサリーもすべて衣裳班が製作。王妃のイヤリングのモチーフには象が使われています。
 
『メナム河の日本人』一般公演は残り2月23日(日・祝)、24日(月・休)、29日(土)、3月1日(日)、7日(土)の5回!
舞台裏をご覧いただける「バックステージツアー」は、後半4日間の公演終了後に開催!
SPAC創作・技術部のスタッフが、舞台美術・照明・音響・衣裳のそれぞれをじっくりご紹介します。
参加は無料です!公演と合わせてぜひお楽しみください♪

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SPAC秋→春のシーズン2019-2020 #5
『メナム河の日本人』
2020年2月15日(土)、16日(日)、23日(日・祝)、24日(月・休)、29日(土)、
3月1日(日)、7日(土)
各日14:00開演
会場:静岡芸術劇場
演出:今井朋彦
作:遠藤周作
出演:林大樹、阿部一徳、大内智美、大高浩一、奥野晃士、加藤幸夫、小長谷勝彦、佐藤ゆず、たきいみき、布施安寿香、三島景太、山本実幸、吉植荘一郎、渡辺敬彦
★公演詳細はこちら
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2020年2月18日

『メナム河の日本人』スタッフインタビュー(舞台監督:山田貴大)

◆中高生鑑賞事業「SPACeSHIPげきとも!」パンフレット連動企画◆
『メナム河の日本人』舞台監督インタビュー

中高生鑑賞事業公演では、あらすじの紹介や作品について考えるヒントが書かれた公演パンフレットをみなさんにお渡ししています。
『メナム河の日本人』のパンフレットでは舞台監督・山田貴大(SPAC創作・技術部)のインタビューを掲載しています。

このページではインタビューのロングバージョンを掲載しますので、興味がありましたらぜひお読みください!
 
 
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--どのように演劇と出会い、舞台監督になったのですか?

 演劇との出会いは高校生のときでした。1年の終わり頃、仲の良い友だちに、「演劇部の定期公演を観に来てよ」と誘われて観に行きましたが、そこで彼らが自分を出して生き生きと演じているのが格好よくて、何よりも楽しそうに見えたんです。それまで演劇には全然興味が無かったけれども、「ここに入ったら面白いんじゃないか?」と直感的に思い、それまでいた運動部から演劇部に転部しました。
 大学は経済学部に進学しましたが、演劇を学べるコースもあり、学内の劇団の活動も盛んだったので、副専攻で演劇の授業をとったり、学生の自主企画公演に出演したり、演劇を続けました。プロとして第一線で活躍されている先生や、学外の劇場やプロダクションでも活動をしている先輩がいて、とても刺激を受けましたね。大学4年の頃には、スタッフTシャツを作って販売したり、稽古の様子をブログで紹介したりと演劇の制作的な活動もしたのですが、その仕事が面白くなり、卒業後は大学内の劇場の制作スタッフとして3年間働いていたんです。そこでは主に広報誌の編集を担当していました。その大学で生まれている演劇活動の情報を、どのように地域の人やあまり演劇を観たことのない人たちに向けて知らせることができるのかをテーマに仕事をしていました。
 実はSPACに応募したときは制作部志望だったんです(笑)。でも、そのときは制作部に空きがなかったので、創作・技術部に入ることを勧められました。「創作の現場の仕事を経験してから、いずれは制作部に!」と最初は思っていましたが、そのうちに裏方の仕事に面白みを見出し、この仕事を続け今に至っています。
 
--舞台監督はどんなことをするのですか?

 演劇の創作は、美術家が演出の意向を汲んで装置のプランを考えるところから始まることが多いのですが、舞台監督はそこから参加します。提出されたプランを芸術面、技術面、予算面、安全面といった様々な条件と照らし合わせ実現に向けて計画を練ります。図面(劇場に舞台装置を設営するための設計図のようなもの)を描き、各スタッフとの話し合いを経て実施する内容を決め、必要な部材の調達や装置の製作などをします。
 そうした事前の準備、劇場での仕込み(劇場にセットを立てたり、照明や音響が機材を設置したりする作業)やリハーサル、本番初日から千穐楽、バラシ(劇場で設営された装置や機材を撤去する作業)までのスケジュールを組んで、創作現場の始まりから終わりまでの道筋を作ります。
 本番になると、創り出された作品をリハーサルで決めた通りに進行する仕事に集中します。全てではないですが、“キュー出し”と言って、上演開始の合図、装置や仕掛けの操作の合図、照明を暗い場面から明るい場面に変える“きっかけ”を俳優の演技と合わせてリアルタイムで各スタッフに伝えます。万が一アクシデントが起きれば対処する指示を出すことも。舞台監督の仕事は多岐にわたるので説明するのは難しいのですが、創作や上演の現場での中心を担う“扇の要(かなめ)”と言われています。
 
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 舞台監督には様々なタイプがいますが、技術的なことが得意な人は、たとえば舞台の装置や仕掛けなども自分で考えて作ってしまいます。逆に、様々な情報を集約してメンバーに共有することに専念して、技術的な部分については他のメンバーに意見を聞いたり任せたりするタイプの人もいます。もちろん、どちらも大事な仕事で、どちらも担えなくてはいけないのですが、僕はどちらかというと後者の方に強みがあるのかなと思います。劇場で働く人には“プレイヤー”と“マネージャー”というふたつの種類があると思っているのですが、プレイヤーとしてデザイナーや俳優がいる一方で、舞台監督や制作のようなマネージメントをする人がいる。自分はマネージメントの仕事に向いているんだと思います。
 俳優、照明、音響、美術、衣裳など専門能力を持った沢山の人が作品に関わる中で、舞台監督はその人たちの調整役とも言えます。劇場ではその人たちがそれぞれ違った作業をしますが、本番までの時間は限られています。両者の間に入り協議し、何を優先するかを判断して、作品が成り立つまでの筋道を描きます。互いに折り合いがつかない場合もありますが、それらがひとつの形になり、本番を迎えた瞬間、この仕事をやっていて一番嬉しく感じます。
 
--『メナム河の日本人』でのお仕事は?

 この作品では、劇場の機構(舞台の上にあるバトンなど演出効果用の機器)に大量の布を吊り、それを組み合わせて各シーンを作ります。何度も沢山の機構を操作するのでとても危険を伴います。稽古はまずリハーサル室でしてから、劇場の舞台上に移り、そこで初めて機構を使います。事前に「このバトンは設計上こういう操作しかできない」とか、「こう操作をするにはこういう危険がある」といったことを踏まえて、「この場面転換はこういう見せ方ができるんじゃないか」と提案するなど、いろいろな判断を織り交ぜ想像し、実際の操作方法を検討していきます。劇場稽古では、機構の動きを含む場面転換に時間をかけることになりますが、安全性を確保しながら稽古全体を仕切るのが、今回の大きな仕事のひとつになると思います。
 
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--中高生へのメッセージをお願いします。

 僕は、最初から舞台監督がやりたかったわけではないし、中高生の頃には劇場で働くことになるなんて想像もしていませんでした。クラブ活動の部長とか学級委員長とかリーダーシップをとる立場にはならなかったし、どちらかというとそういうものから逃げるタイプだったし、将来何が起こるかはわからないですね。
 自分の場合は、大学の劇場で働いていたときの編集の仕事が、今の舞台監督の仕事に続いていると感じています。あまり関係がないように思われるかもしれませんが、いろいろな人たちから出てくるものを一つにまとめて、全体として成立するように調整していく役割という点では同じだと思っています。
 中高生のみなさんも、自分が好きでやっていることや、これから好きになるものがあったときに、そこにある本質的なものを見つめられるといいですね。例えば、運動部のキャプテンをやっている人は、その競技そのものが好きや得意というだけではなくて、試合全体の状況や、チームメイトのコンディションを把握することが好きだったり得意なのかもしれない。そういうところから将来の進路につながっていく部分もあるのではないかと思います。
 
  
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SPAC秋→春のシーズン2019-2020 #5
『メナム河の日本人』
2020年2月15日(土)、16日(日)、23日(日・祝)、24日(月・休)、29日(土)、
3月1日(日)、7日(土)
各日14:00開演
会場:静岡芸術劇場
演出:今井朋彦
作:遠藤周作
出演:林大樹、阿部一徳、大内智美、大高浩一、奥野晃士、加藤幸夫、小長谷勝彦、佐藤ゆず、たきいみき、布施安寿香、三島景太、山本実幸、吉植荘一郎、渡辺敬彦
★公演詳細はこちら
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2020年2月6日

『メナム河の日本人』の魅力④ 舞台美術ができるまで

いよいよ8日より劇場稽古がスタートします!
静岡芸術劇場では、『グリム童話~少女と悪魔と風車小屋~』から『メナム河の日本人』へ仕込み替え作業の真っ最中。
今作の舞台美術はとても大がかりなため、SPACのもう一つの拠点・舞台芸術公園の「BOXシアター」で製作されていました。
期間中にインターンシップで来てくれた静岡農業高校2年生3名が書いてくださった見学レポートとともに、製作の様子をご紹介していきます。
 
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▲製作過程の美術を見学する演出・今井さん
 
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▲写真右:本作の美術デザインを手掛ける深沢襟

<M.Eさんレポート>

美術デザインの深沢さんは
「もともと、母の付き添いで劇を見に行って、自分は俳優ではなく裏方の仕事に興味があるということに気づき、この仕事についた。
舞台美術を作るうえで大変なことは、自分が考えているコンセプトと、演出家のプランとのすり合わせ。だけど完成した美術が舞台上に並び、自分の想像以上のものができたとき、喜びややりがいを感じる。」
と仰っていました。
お話を聞いて、普段は俳優さんに目がいってしまいがちだけど、美術さんの思いや意味が込められてはじめてこの作品が完成するのだなと思いました。
 
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▲創作・技術部スタッフと模型を見ながら打ち合わせ
 
<A.Yさんレポート>

今回の舞台美術の製作では、スタッフさんでも数えきれないほど大量の布を使用したそうです。
布は一枚一枚手作業で切られていて、さらに貼ったり、縛ったり、編んだり色々な工夫を組み合わせて表現されていました。
また、布を色染めして暗く見せるなど、色の違いにもこだわっていました。
染めるときには、絵の具のほかにコーヒーなども使っていました。
私たちが劇を観に来たときにはすべて完成しているため、あることが当たり前に思ってしまいますが、今回このような仕事を見て、重要性を改めて知ることができました。
 
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▲ひとつの大きな布から色々な幅に切り出す
 
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▲たくさんの布たち!
 
<R.Tさんレポート>

私は舞台を観るのも好きですが、裏側ではどのようにして支えているかを知りたかったので、とても良い機会でした。
今回の製作は、いかに短い期間でできるかということが肝だったそうです。
そのために編む作業では、難しい編み方や新たに調べたり練習する必要があるものを選ぶのではなく、自分たちが知っていて、なおかつ短い期間でできる編み方を選んでいるそうです。
この作品は、タイ・アユタヤの後継者争いをめぐる物語です。今回見学させてもらった舞台美術を使った背景の変化の工夫は、シンプルだけど場面ごとの迫力をさらに伝えるものになると思います。
ぜひ劇場で、物語だけでなく色々なところに注目しながら見てみたいです。
 
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▲作業風景(撮影:インターン生)
 
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▲編まれた布
 
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▲インターンの3人には稽古も見学してもらいました
 
★SPAC創作・技術部が舞台裏を特別にご案内する人気企画「バックステージツアー」は、一般公演日の後半2月24日(月・休)・29日(土)・3月1日(日)・7日(土)の終演後に開催いたします!
舞台美術をより間近で見てみたい方は、ぜひこの4日間をご予約いただき、この企画にご参加ください♪(所要時間:約30分/参加無料/要予約、定員40名)
また、今回の舞台美術はこのように大がかりなので、お席は全景を見渡せるように中央ブロック・真ん中より少し後ろ側あたりがオススメです。
初日まで10日を切りました。ご希望のお席はぜひお早めに!
 
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SPAC秋→春のシーズン2019-2020 #5
『メナム河の日本人』
2020年2月15日(土)、16日(日)、23日(日・祝)、24日(月・休)、29日(土)、
3月1日(日)、7日(土)
各日14:00開演
会場:静岡芸術劇場
演出:今井朋彦
作:遠藤周作
出演:林大樹、阿部一徳、大内智美、大高浩一、奥野晃士、加藤幸夫、小長谷勝彦、佐藤ゆず、たきいみき、布施安寿香、三島景太、山本実幸、吉植荘一郎、渡辺敬彦
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2020年2月1日

『メナム河の日本人』の魅力③ 「おためし劇場」開催レポート

先週1月26日(日)、『メナム河の日本人』の「おためし劇場」を開催しました!
このイベントは、舞台創作の裏側の少しだけのぞくことができる人気企画。
しかも今回は劇場ではなく、普段お客様は入ることのできない「リハーサル室」で稽古を見学していただきました。
 
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「リハーサル室」は、静岡芸術劇場の6階、劇場の舞台の真上にあり、舞台とほぼ同じ広さです。
床面には、バミリ(舞台の壁や美術の位置を示すテープ)がひかれていて、これを参考に演技プランを組み立てていきます。そして壁際には仮の小道具が。

というような説明を、演出・今井朋彦さんがさらっと自己紹介に混ぜてくださり(笑)、稽古見学は和やかにスタート。
とはいえ、俳優たちは稽古の成果をはじめてお客様に見ていただく場ですので、皆すこし緊張の面持ちでした。
この日は全三幕のうち、一幕を冒頭から途中までを通してご覧いただきました。
 
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「リハーサル室」は土足厳禁。裸足派、足袋派、ランニングシューズ派などさまざまです。
また俳優たちは、まだそれぞれ自分の稽古着を着ています。
役を意識した服装の方もいれば、動きやすさ重視でラフなトレーニング着の方も。
「おためし劇場」はこんなところまで見れちゃいます。
 
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演出・今井さんと俳優たちの距離はこんなに近い!!
今井さんの奥には、演出助手、音響、照明担当が座って稽古を見守ります。
 
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見学のお客様と俳優の距離もこんなに近い!!
写っているのは、『メナム河の日本人』主人公の山田長政役・林大樹さん。
 
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冒頭からシーンを止めずに見てもらった後は「ノーツ」へ。
「ノーツ」は、演出家が気になったところを俳優たちにコメントしたり、演技プランを提案すること。
今回は特別に、その様子も見ていただきました。
  
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稽古の一部をご覧いただいた後は、俳優の自己紹介。
出演俳優は全部で14名。今後のブログで詳しく役柄を紹介していきます!

そして、お客様と演出・今井朋彦さんとのQ&Aへ。
『メナム河の日本人』についての質問だけでなく、俳優としての今井さんへの質問もたくさん飛び出しました。
 
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最初から鋭い質問だったので今井さんは少しぎくっとされていましたが、とても柔らかい物腰で答えているのが印象的でした。
質問と答えをいくつかご紹介します!
 
Q:『メナム河の日本人』を読んで感じたことや、この作品で伝えたいことは?
A:この戯曲はスケールが大きいと同時に、人間の機微がきっちり描かれていて、ほんとうにおもしろい。戯曲の力を信じて丁寧に立ち上げていく、というのが実は良い作品を作るための近道ではないかと思って日々稽古しています。遠藤周作さんの戯曲は信仰の問題、自然と人間の対比などとても深いテーマを扱っているので、ここを見せたいと限定するのではなく、なるべくお客様にそのまま差し出すような形で届けたいと考えています。
 
Q:SPACの俳優は強い身体を持っていると思いますが、それをどう活かしたいか、もしくは演出したいか?
A:台詞を喋るということは肉体労働だと思っていて、身体性がある人とない人の台詞はやはり違ってくる、と僕自身は考えています。ですので今作は、ダンスや俳優の動きで魅せるといったシーンは想定していませんが、そういうものがなくてもSPAC俳優の身体性を存分につかった台詞劇になるのではと思います。
 
Q:静岡の印象を教えてください。
A:知り合いの静岡出身の人はお世辞ではなくほんとうにいい方が多くて、出身だと聞くといい人だと思っちゃうほどです。
また、毎日富士山を見て、この街の持っているゆったりしたリズムのなかで生活していると、正直東京へ帰るのがこわいくらい。この環境のなかでクリエーションさせていただいているのはほんとに贅沢なことだなと思います。

 
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途中からはほとんど立ちっぱなしで質問に答えていました。
客席にいるお客様に届ける声のボリュームの調整の仕方など、実際に身体を動かしながらレクチャー!
 
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最後には参加してくれた二人の小学生から、次々に質問が!
質問しても次に気になることができ、、と止まらなかったのですが、「演劇における立ち方(相手/お客様との向き合い方)」「呼吸の仕方」「テレビと演劇での演じ方の違い」などなど、今井さんは一つ一つ丁寧に聞き取り答えていました。
  
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今回の「おためし劇場」はリハーサル室での開催ということで、俳優の身体を台詞をじっくりと見て・聞いていただきました。
ここに衣裳や美術、照明が加わるとより一層作品が立体的になり、深みが増していきます。
次のブログでは気になる舞台美術をご紹介します!お楽しみに。
 
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SPAC秋→春のシーズン2019-2020 #5
『メナム河の日本人』
2020年2月15日(土)、16日(日)、23日(日・祝)、24日(月・休)、29日(土)、
3月1日(日)、7日(土)
各日14:00開演
会場:静岡芸術劇場
演出:今井朋彦
作:遠藤周作
出演:阿部一徳、大内智美、大高浩一、奥野晃士、加藤幸夫、小長谷勝彦、佐藤ゆず、たきいみき、林大樹、布施安寿香、三島景太、山本実幸、吉植荘一郎、渡辺敬彦
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2020年1月25日

『グリム童話~少女と悪魔と風車小屋~』ブログ#2
『グリム童話』開幕しました!

ブログの更新がすっかり遅くなってしまいましたが、『グリム童話〜少女と悪魔と風車小屋〜』の一般公演が、先週1月18日(土)に開幕しました!!
初日はあいにくの雨模様だったにも拘わらず、たくさんのお客様が足を運んでくださいました。
 

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▲カーテンコールは初日/2日目ともに、トリプルコールをいただきました。たくさんの暖かい拍手をありがとうございました!
 
この週の少女役は池田真紀子が演じました。2012年に引き続き、今回は2度目の少女役。凛とした中にも優しさが溢れる池田の少女は、いかがでしたでしょうか?

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そして、観劇後のお客様からはたくさんの感想が寄せられています!今回はその中からいくつかをご紹介させていただきます♪
 
ストーリーと衣裳と音楽がすべてマッチして、とても魅力的でした。(40代/女性)
この公演を観に来れたことも、“奇跡” だと思っています!!(10代/男性)
本がペラペラとめくられていく感じが、動きで伝わりました。また観てみたいです!(10代/女性)
記憶がフラッシュバックしたり、新しい気持ちになったりして泣いてしまいました。(30代/男性)
背中がゾクゾクしました。(60代/女性)
 

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そして、18日・19日の終演後にはアーティストトークを開催。2日間にわたって素敵なゲストの方々が登壇してくださり、大変な盛り上がりをみせました!
 
18日のトークには、作家の那須田淳さんと、日本の演劇界をリードする劇作家・演出家の平田オリザさんが登壇してくださいました。
 
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『グリム童話』に出てくる“悪魔”の存在や“森”の話、また戯曲の作り方や“ことば”について、それぞれの立場から興味深いお話をしてくださいました。普段は聞けないような充実した内容トークで、あっという間の40分間でした。
 
☆トーク内容は、こちらからお聞きいただけます。(諸事情により音声のみの公開となります)

 
また、19日のトークには、テレビでもお馴染みの脳科学者・茂木健一郎さんにご登壇いただきました。
 
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とてもパワフルな方で、まるでご自身がMCであるかのように、次から次へと宮城へ質問を投げかけ、本作についての感想から現在の演劇界への見解に至るまで、多岐にわたる話題で盛り上がり、熱気に包まれた時間となりました。
 
☆トーク内容は、こちらからご覧いただけます。

 
また、茂木さんご自身も東京駅に戻ってすぐにレポート動画をアップしてくださっています!
「地方でこそ花開く濃い演劇文化がある」

こちらもぜひ合わせてご覧ください♪
 
 
そして、いよいよ本日の一般公演は、森山冬子が少女役を演じます。
森山が一般公演に登場するのは、本日のみとなりますので、ぜひ、お見逃しなく!!

 

文:宮川絵理(制作部)

 
  
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SPAC秋→春のシーズン2019-2020 #4
『グリム童話〜少女と悪魔と風車小屋〜』
2019年1月18日(土)、19日(日)、25日(土)、2月1日(土)、2日(日)
各日14:00開演
会場:静岡芸術劇場

演出:宮城聰
作:オリヴィエ・ピィ
原作:グリム兄弟
訳:西尾祥子、横山義志
音楽監督:棚川寛子

出演:池田真紀子、森山冬子、鈴木真理子、武石守正、大内米治、貴島豪、大道無門優也、永井健二、宮城嶋遥加、若宮羊市
★公演詳細や関連企画はこちら
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2020年1月24日

『メナム河の日本人』の魅力② 第一期稽古振り返り

すっかり更新が遅くなってしまいました!作・遠藤周作、演出・今井朋彦『メナム河の日本人』、1月5日より第二期稽古がスタートし、日々丁寧に一つずつシーンを組み立てています。
明日26日(日)は稽古の様子をのぞける「おためし劇場」を開催するのですが、その前に、夏に行われた第一期稽古の様子をご紹介します!(※「おためし劇場」は定員に達したため、予約を締め切りました。後日レポートブログをアップする予定ですのでお楽しみに!)
 
★演出・今井朋彦インタビュー
第一期稽古の様子を動画でもご覧いただけます!

 
 
『メナム河の日本人』第一期稽古は、昨年の夏6月28日~7月12日、舞台芸術公園のBOXシアターにて行われました。
初日はスタッフ一同の顔合わせをし、早速本読みからスタート。
 
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明日も本読みかなと思いきや、、稽古終わりに演出・今井さんから座組全員に課題が!
その内容は、今井さんが戯曲から取り上げたキーワード『祈』『謀(はかりごと)』『暑』のいずれか・または複数をテーマにした小パフォーマンスを作って披露する、というもの。

詩の朗読、落語、キリストの降誕を1シーンとして演じる、アツアツのカップル、お経etc…
稽古2日目・3日目にかけて、まるでもう一度オーディションが行われているかのような雰囲気で進みました。
「僕も俳優をやっているので、皆さんの気持ちはよく分かります、すみません(笑)」と今井さん。
『メナム河の日本人』には熟練のSPAC俳優たちが集まっているのですが、身体寄りのパフォーマンスが得意な方、言葉を重視する方など、多彩な俳優が集まったことがよくわかる2日間でした。
 
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▲「暑」をテーマに、プロ野球チームの客席スタンドの掛け声を全力で再現する、というパフォーマンス
 
翌日からは配役を替えながら、何回も戯曲を読み込むことに。
『メナム河の日本人』は、江戸時代初め日本を離れアユタヤ(タイ)にわたり活躍した山田長政を主人公とした歴史活劇ですが、長政の英雄譚にとどまらない、登場人物の多様な生きざまが描かれています。
今井さんのキーワードに『謀(はかりごと)』とあったように、主人公・長政を取り巻く王宮の高官たちや日本人町の人々が、それぞれの思惑から長政を利用しようと近づいてきます。
それぞれどんな思いを抱いて行動していたのか、書かれていないシーンとシーンの間ではどのような心境の変化があったのかなど、今井さんと俳優たちが活発に意見を交わしながら本読みが進められました。
 
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▲シーンごとに分けて車座になって机を取り囲んで本読み。全員で読むときよりも、より会話のやり取りに重点を置いて行いました。
 
最終日近くには少しだけ立ち稽古にも取りかかりました。
今井さんが俳優たちに「自分のなかだけで感情が成立しないように」「影響を与え合って話すことを心がけて」という言葉をかけていたのが印象的でした。
 
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約2週間の濃密な稽古を終え、これから夏真っ盛りの7月に「よいお年を」とご挨拶。
そして半年経った2020年1月5日より、第二期稽古が始まったのでした。
 
★1月20日放送のYoutube配信番組「石井萠水の主役になりたい!」に今井さんが生出演しました!
こちらでも稽古の様子や本作の見どころを語っていますので、ぜひアーカイブ放送をご覧ください。
今井さんオススメの座席は「大がかりな動きをする舞台装置もあるので、全景を見渡せるようにすこし後ろ側」だそう。チケットのご予約もぜひお早めに。
 

 
気になる舞台装置については、今後のブログで紹介していきますのでお楽しみに!

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SPAC秋→春のシーズン2019-2020 #5
『メナム河の日本人』
2020年2月15日(土)、16日(日)、23日(日・祝)、24日(月・休)、29日(土)、
3月1日(日)、7日(土)
各日14:00開演
会場:静岡芸術劇場
演出:今井朋彦
作:遠藤周作
出演:阿部一徳、大内智美、大高浩一、奥野晃士、加藤幸夫、小長谷勝彦、佐藤ゆず、たきいみき、林大樹、布施安寿香、三島景太、山本実幸、吉植荘一郎、渡辺敬彦
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