「SPAC秋→春のシーズン2021-2022」で6年半ぶり5度目の再演を果たし、好評のうちに千穐楽を迎えた『夜叉ヶ池』がNHK BSプレミアム「プレミアムステージ」で放送されます。放送予定日は「ふじのくに⇄せかい演劇祭2022」の開催期間でもある5月1日(日)です。ぜひご自宅でも、SPAC『夜叉ヶ池』の幻想世界をお楽しみください!
★NHK「プレミアムステージ」公式サイト:https://nhk.jp/p-stage/
時は大正、人と異界が交差する、泉鏡花の幻想世界。
うつくしい舞台美術と衣裳、こころ揺さぶる生演奏で魅せる、宮城聰・SPACの人気スペクタクル!
演出:宮城聰
作:泉鏡花
音楽:棚川寛子
美術デザイン:深沢襟
衣裳デザイン:竹田徹
あらすじ
その昔、村人たちは夜叉ヶ池の竜神と約束を交わした。「日に三度、鐘をつくこと。さもなければ、竜神は池を飛び出し、大水で村を池の底に沈める・・・」。
村を訪ねてきた山沢学円は、失踪した学友の萩原晃が村の娘・百合を妻としてその村の山奥で鐘つき役を引き受けていることを知る。一方、約束により池を離れられない夜叉ヶ池の主・白雪姫は、山向こう千蛇ヶ池の恋しい若君に会いたい一心で鐘を壊そうとしてーー。
そんな中、日照りが続いた村では、村人たちが百合を生贄に雨乞いをしようと企んでいた。
キャスト
出演(50音順)
山沢学円
奥野晃士
与十
春日井一平
湯尾峠の万年姥
木内琴子
権藤管八
貴島豪
穴隈鉱蔵
小長谷勝彦
大蟹五郎
鈴木真理子
白雪姫
たきいみき
斎田初雄
武石守正
萩原晃
永井健二
白男の鯉七
ながいさやこ
百合
布施安寿香
鹿見宅膳
三島景太
黒和尚鯰入
宮城嶋遥加
伝吉
山崎皓司
畑上嘉伝次
若宮羊市
公演情報
2022年
1月22日(土) *はじめての演劇鑑賞講座
1月23日(日) *アーティストトーク
1月29日(土) *はじめての演劇鑑賞講座
*バックステージレクチャー
1月30日(日) *バックステージレクチャー
2月6日(日) *アーティストトーク
2月12日(土) *バックステージレクチャー
2月13日(日) *バックステージレクチャー
2月19日(土) *バックステージレクチャー
2月23日(水・祝) *アーティストトーク
3月5日(土)* *バックステージレクチャー
*3月5日(土)は販売予定枚数を終了いたしました。今後はキャンセル待ちの受付(お電話のみ)となります。[2月28日更新]
各日14:00開演
上演時間:約95分
日本語上演・英語字幕
会場:静岡芸術劇場(グランシップ内)
※未就学児の方はご入場いただけません。
《新型コロナウイルス感染症対策》
ご来場のお客様へご協力のお願い
下記とあわせて、【重要】新型コロナウイルス感染拡大予防への取り組みとご来場の皆様へのお願いも必ずお読みください。
●ご来場前に体調チェックをお願いいたします。
(発熱等ある場合はご来場をご遠慮いただきますようお願いいたします。)
●ご来場の際はかならずマスクの着用をお願いいたします。
●会場入口にて、サーモグラフィ/非接触型体温計にて検温を行ないます。37.5 度以上の場合はご入場をお断りいたします。
●来場者カードへのご記入、提出をお願いいたします。
(万が一感染が発生した場合、保健所等の公的機関に提供する場合がございます。)
※今年度、静岡芸術劇場の1Fバルコニー席は、隣のお客様と間隔をとってお座りになることができます。
詳細はSPACチケットセンターまでお問い合わせください。
関連企画
プレトーク
2Fカフェ・シンデレラでは、舞台をよりおもしろく観劇できるポイントをご紹介しています。(一般公演日の開演25分前より。)
参加無料/予約不要
アーティストトーク
終演後にトークを開催いたします。
参加無料/予約不要
●1月23日(日)
ゲスト司会:DJ Roni
出演:宮城聰(演出)
奥野晃士、たきいみき、永井健二、布施安寿香(俳優)
<プロフィール>
DJ Roni
K-mix『RADIOKIDS』[月~木 15:08~18:55]のパーソナリティ。また、ふじのくにスポーツサポーター・Shizu9のメンバーとして、静岡県のスポーツ振興に携わる。イベントMCやナレーション、テレビ出演の他、中日新聞のコラム執筆等、多彩な活動を続けている。SPACにはたびたび観劇に訪れ、ゴールデンウィークに開催される「ふじのくに⇄せかい演劇祭」では、『RADIOKIDS』とのコラボによる観劇ツアーを実施している。
●2月6日(日)
ゲスト:橋本ありす
出演:宮城聰(演出)
<プロフィール>
橋本ありす
静岡朝日テレビアナウンサー
主な担当番組:「とびっきり!しずおか」「とびっきり!しずおか 土曜版」MC
●2月23日(水・祝)
ゲスト:木ノ下裕一(木ノ下歌舞伎 主宰)
出演:宮城聰(演出)
三島景太(俳優)
<プロフィール>
木ノ下裕一
1985年和歌山市生まれ。2006年、京都造形芸術大学在学中に古典演目上演の補綴・監修を自らが行う木ノ下歌舞伎を旗揚げ。代表作に『三人吉三』『娘道成寺』『義経千本桜―渡海屋・大物浦―』など。 2016年に上演した『勧進帳』の成果に対して、平成28年度文化庁芸術祭新人賞を受賞。第38回(令和元年度)京都府文化賞奨励賞受賞。令和2年度京都市芸術新人賞受賞。平成29年度京都市芸術文化特別奨励制度奨励者。渋谷・コクーン歌舞伎『切られの与三』(2018)の補綴を務めるなど、古典芸能に関する執筆、講座など多岐にわたって活動中。
バックステージレクチャー
終演後にSPAC創作・技術部スタッフが舞台裏を解説します。
1月29日(土)、30日(日)、2月12日(土)、13日(日)、19日(土)、3月5日(土)
所要時間:約30分
参加無料/予約不要
はじめての演劇鑑賞講座
演劇初心者の方向けに、SPAC俳優・中野真希が見所を観劇前にレクチャーいたします。観劇が初めてでない方もご参加いただけます。
1月22日(土)、29日(土)12:30~13:30
参加無料/要予約 定員20名
中高生鑑賞事業公演 「SPACeSHIPげきとも!」
SPACでは「劇場は世界を見る窓である」という理念のもと、平日には静岡県内の中学生・高校生を対象とした招待公演を行っています。本作では県内約40校、約6,300名の中高生が静岡芸術劇場での鑑賞を予定しています。
アクセス
静岡芸術劇場(グランシップ内)
〒422-8019 静岡市駿河区東静岡2丁目3-1
詳しくはアクセスページをご確認ください。
チケット
◆SPACの会 会員先行予約開始:12月4日(土)10:00
◆一般 前売り開始:12月11日(土)10:00
◎チケット購入方法
SPACチケットセンター
●電話予約 054-202-3399 (受付時間 10:00〜18:00)
●窓口販売 静岡芸術劇場チケットカウンター (受付時間 10:00〜18:00)
※休業日(12/7, 12/29〜1/4, 1/15, 2/10)は、電話予約受付と窓口販売をお休みさせていただきます。
●ウェブ予約 https://spac.or.jp/ticket
[当日券]
残席がある場合のみ、開演1時間前より劇場受付にて販売。
※当日券販売の有無を、公演当日に必ずお電話もしくはTwitter(@_SPAC_)でお確かめください。
◎チケット料金
※全てのチケット代金は税込価格です。
●一般: 4,200円
●ペア割引: 3,700円 (2名様で1枚につき)
●グループ割引: 3,300円 (3名様以上で1枚につき)
※10名様以上の場合は電話・窓口にてお取り扱い
●ゆうゆう割引: 3,500円 (満60歳以上の方)
※公演当日、受付にて身分証をご提示ください。
●学生割引: [大学生・専門学校生]2,000円 [高校生以下]1,000円
※公演当日、受付にて学生証をご提示ください。
●障がい者割引: 2,900円 [障害者手帳をお持ちの方]
※公演当日、受付にて障害者手帳をご提示ください。
※付添の方(1名様)は無料 ※電話・窓口のみのお取り扱い
静岡県内の小学生ご招待(1公演5名様まで)
※電話・窓口にてお取り扱い ※座席位置はお選びいただけません。
●SPACの会
一般: 3,500円 ペア割引: 3,300円 (2名様で1枚につき)
◎割引をご利用の際は、必ずご予約時にお知らせください。各種割引の併用はできません。
【SPACの会】2022年度会員募集中!
(受付期間 = 2021年12月11日〜随時)
★新規入会キャンペーン:『夜叉ヶ池』にご招待
詳細はSPACチケットセンター、またはウェブにて。
〈年会費〉個人会員:10,500円/ゆうゆう個人会員:9,500円
〔親子室〕
乳幼児と一緒にご観劇いただける親子室がございます。
各回1組受付
チケット料金:大人1名様につき2,900円
座席の必要なお子様は高校生以下料金1,000円/座席不要のお子様は無料
※電話・窓口のみでのお取り扱いとなります。
[託児サービス] 要予約/定員3名/先着順
以下の公演では、「保育支援グループすわん」による託児サービスをご利用いただけます。
2月12日(土)14:00開演 静岡芸術劇場
託児場所:グランシップ1階託児室
利用料:お子様1人500円
対象:6カ月~6歳(未就学児)
託児時間:13:30~16:30
お申込み:2022年2月5日(土)18:00までにSPACチケットセンター(電話:054−202-3399)へお申込みください。
[私のあしながおじさんプロジェクト for Family 2021]
団体・個人の皆さまのご支援のもと、静岡県内の子どもたちとそのご家族を劇場にご招待し、「親子で一緒に本格的な演劇作品を鑑賞する」という体験を届けています。
詳細・お申し込みは以下のバナーより。
スタッフ
照明デザイン:樋口正幸
へアメイク:梶田キョウコ
舞台監督:秡川幸雄
演出部:降矢一美、山﨑馨、森部璃音、市川一弥
照明:盛田穂乃歌、水野ヒカル
音響:原田忍、大朏実莉
ワードローブ:牧野紗歩、山本佳奈
制作:久我晴子、鈴木達巳、込江芳
宣伝美術:阿部太一(TAICHI ABE DESIGN INC.)
製作:SPAC-静岡県舞台芸術センター
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)|独立行政法人日本芸術文化振興会
上の画像↑をクリックするとチラシ(PDF)をご覧いただけます。
【演出家プロフィール】
宮城聰(みやぎ・さとし)
1959年東京生まれ。演出家。SPAC-静岡県舞台芸術センター芸術総監督。東京大学で小田島雄志・渡邊守章・日高八郎各師から演劇論を学び、90年ク・ナウカ旗揚げ。国際的な公演活動を展開し、同時代的テキスト解釈とアジア演劇の身体技法や様式性を融合させた演出で国内外から高い評価を得る。2007年4月SPAC芸術総監督に就任。自作の上演と並行して世界各地から現代社会を鋭く切り取った作品を次々と招聘、「世界を見る窓」としての劇場づくりに力を注いでいる。14年7月アヴィニョン演劇祭から招聘された『マハーバーラタ』の成功を受け、17年『アンティゴネ』を同演劇祭のオープニング作品として法王庁中庭で上演、アジアの演劇がオープニングに選ばれたのは同演劇祭史上初めてのことであり、その作品世界は大きな反響を呼んだ。他の代表作に『王女メデイア』『ペール・ギュント』など。04年第3回朝日舞台芸術賞受賞。05年第2回アサヒビール芸術賞受賞。18年平成29年度(第68回)芸術選奨文部科学大臣賞(演劇部門)受賞。19年4月フランス芸術文化勲章シュヴァリエを受章。
でんわde名作劇場(2021年12月)
人気企画「でんわde名作劇場」がクリスマスに登場!SPAC俳優が電話で朗読をお届けします。冬ごもりに、朗読のひと時はいかがでしょうか。
ご指定いただいた日時に俳優からお客さまのお電話番号へお電話を差し上げます。朗読と合わせて40分以内であれば雑談もしていただけます。
▲ 画像をクリックすると拡大できます。
☆出演俳優☆
赤松直美、佐藤ゆず、吉植荘一郎
◎開催日時:
12月23日(木)〜26日(日)
①11:00、②13:00、③15:00、④17:00
◎ご利用料金:
一般:1,500円、SPACの会 会員:1,200円
◎朗読作品:
俳優がそれぞれセレクトした作品(作品リストは下記をご覧ください。)
◎お申込みについて:12月4日(土)10時より予約開始
ご希望の日時・俳優・演目を実施日の前日までにチケットセンターへご予約ください。
SPACチケットセンター:054-202-3399
(受付時間 10:00~18:00/休業日12/7(火)を除く)
※受付は先着順とさせていただきます。
※安全な運用のため通話は録音させていただきます。
☆ 俳優セレクト作品リスト ☆
赤松直美
◉ 民話より 『笠地蔵』(10分)
『十二支の由来』(10分)
◉ 新美南吉 作 『おじいさんのランプ』(40分)
『ごんぎつね』(20分)
◉ 小川未明 作 『牛女』(25分)
『黒い人と赤いそり』(15分)
※ 時間内であれば、複数作品でもOK!
〜イチオシ作品〜『おじいさんのランプ』
蔵の中で古いランプを見つけた東一君。おじいさんからランプの秘密を聞かされる。おじいさんが 東一君の年の頃、村に巳之助という少年がいた。初めてランプを知り、その明るさに感激した巳之助は、やがてランプ屋となり身を立てる。しかし、村に電気を引くという話が持ち上がり、事態は急変。文明開化に賑わう明治末期。ランプに魅せられた少年の葛藤と成長。「変わらざるを得ない時」…コロナ禍の今、考えさせられる作品です。
佐藤ゆず
(以下の3つのコースからお選びください)
芥川龍之介の『少年』を軸に、様々な作家の小作品を撚(よ)り、3つの旅をご用意しました。でんわの朗読で一緒に旅に出ませんか?
《でんわ de鳥獣の旅》
◉ 芥川龍之介『少年〜お母さん〜』
◉ グリム 『狼と七匹の子山羊』
『ネコとネズミのいっしょのくらし』
◉ 小川未明 『こいのぼりと鶏』
《でんわ de 食の旅》
◉ 芥川龍之介『少年〜死〜』
◉ 夢野久作 『きのこ会議』
◉ 小川未明 『ゆずの話』
◉ 中谷宇吉郎『おにぎりの味』
《でんわ de 師走の旅》
◉ 芥川龍之介 『少年〜クリスマス〜』
◉ 竹久夢二 『クリスマスの贈り物』
◉ 中谷宇吉郎 『ハワイの雪』
◉ ヘンリー・リヴィングストン・ジュニア『サンタクロースがやってきた』
〜あらすじ紹介〜『少年〜お母さん〜』
八歳の保吉少年は、友人と“軍隊ごっこ“をしている最中派手に転んで泣いてしまう。すると「お母さんって言って泣いた」と、友達に大笑いされてしまう。そんなこと一言も言っていない!と、保吉少年は納得がいかない。しかし、三十余年の後、彼はある想いに至ることとなる…。
吉植荘一郎
(以下の3つのコースからお選びください)
1)孤独な天才・萩原朔太郎の面影〜室生犀星の作品などから
2022年に没後80周年を迎える日本近代詩の父・萩原朔太郎の孤独だがユニークな面影を、「ニ魂一体」の親友だった室生犀星の『我友』などの小説や詩、随筆からたどります。
「この間奥さんからわたしの家内あてに手紙が来て、萩原はこのごろ自転車に乗るおけいこをして居りますと書いてあつた…」(室生犀星「萩原と私」『魚眠洞随筆』)
2)古文と現代文による『源氏物語』「若紫」ほか
光源氏が紫上を見染める「若紫」など、『源氏物語』の抜粋を与謝野晶子の現代(近代?)語訳と原文とで読み比べて味わってみましょう。
3)そのほかリクエストにお応えします。(ご予約は12月19日(日)まで)
お客様から事前にリクエストしていただいた作品を読みます。著作権フリーで入手困難でないものなら、お気軽にご相談くださりませ!
*メディア掲載情報
●2021/4/9[ステージナタリー]コラム
今、劇場が動き出す──始まった新たな日常 第5回
止まるのではなく、動き続けることを選んだ、SPACの実行力演劇が不要不急のもの“ではない”人へ、演劇を届ける
●2020/6/30 朝日新聞 静岡版
コロナ禍に演劇を SPAC俳優が朗読
●「くものうえ」期間の掲載一覧はこちら
冬の特別公演|Le Tambour de soie 綾の鼓
三島由紀夫「近代能楽集」の一作、
『綾の鼓』に着想を得て創作された“ダンス・シアター”
フランスで今最も注目され日本でも次々に話題作を発表する振付家・ダンサーの伊藤郁女と、ピーター・ブルックと長年創作を共にしてきた伝説の俳優、笈田ヨシ。“身体”そして“言葉”を探求し続ける二人のアーティストにより創作され、昨年のフランス「アヴィニョン芸術週間」で絶賛された珠玉の名品が日本初演を迎える。劇場の掃除をする老人は、リハーサル中の若いダンサーに恋するが・・・。能の曲目「綾鼓」、さらには三島由紀夫の『綾の鼓』からインスピレーションを得た「かなわぬ恋の物語」は、矢吹誠の打楽器の音色を伴い、時代そして世代を超えて心を打つ。
演出・振付・出演: 伊藤郁女、笈田ヨシ
テキスト:ジャン=クロード・カリエール
音楽・出演:矢吹誠
演奏・出演:吉見亮(SPAC)
【12月4日追記】『Le Tambour de soie 綾の鼓』にて演奏・出演を予定しておりました矢吹誠氏は、やむを得ない事情により今回の出演を断念されることになりました。今回の静岡公演および神奈川公演につきまして、矢吹氏による音楽を一部再構成の上、SPAC俳優 吉見亮が演奏・出演をいたします。 詳細はこちら
ヨシさんと私 ──宮城 聰(SPAC芸術総監督)
三島由紀夫という、世界史に名を残すような超弩級の芸術家がついこのあいだの日本に生きていた、ということに僕はときどきびっくりし、彼のすぐそばにいた人たちはどう感じていたんだろうかと想像します。で、葛飾北斎の同時代の江戸っ子が「この変わり者のおじさんが歴史に名を残す人だ」とは思いもしなかったように、昭和の日本人の多くも三島に対してそんなところがあったのかなと思うわけです。しかしもちろん同時代の日本にも三島がどれほど凄いかを明確に把握できた人が少しいて、その一人がヨシ笈田さんだと僕は思っています。ヨシさんが三島の核を捉えることができたのは、三島がわざわざ「自分にとっての道楽」と呼んでいた“演劇”を介して三島と出会っていたからかもしれません。それで三島は、「小説家三島由紀夫」でいるときとは違って、過剰な煙幕を張ることなくヨシさんと向き合えたのかな、と。でも、三島由紀夫が素で向き合う相手として、ヨシさんが特別に見込まれていたのは確かだから、ヨシさんの潜在力を三島が見抜いていたということでもありますね。羨ましい、というか、想像を超えた世界というか。ともあれ今の僕にとっての「ああなりたい」目標は<漂流の人>ヨシ笈田さんなのであります。
公演情報
2021年
12月18日(土)19:00開演
12月19日(日)14:00開演
会場:静岡芸術劇場(グランシップ内)
上演時間:約60分
フランス語上演/日本語字幕
※未就学児入場不可。親子室あり(各回1組限定、電話・窓口にてお取り扱い)
《新型コロナウイルス感染症対策》
ご来場のお客様へご協力のお願い
下記とあわせて、【重要】新型コロナウイルス感染拡大予防への取り組みとご来場の皆様へのお願いも必ずお読みください。
●ご来場前に体調チェックをお願いいたします。
(発熱等ある場合はご来場をご遠慮いただきますようお願いいたします。)
●ご来場の際はかならずマスクの着用をお願いいたします。
●会場入口にて、サーモグラフィ/非接触型体温計にて検温を行ないます。37.5 度以上の場合はご入場をお断りいたします。
●来場者カードへのご記入、提出をお願いいたします。
(万が一感染が発生した場合、保健所等の公的機関に提供する場合がございます。)
※今年度、静岡芸術劇場の1Fバルコニー席は、隣のお客様と間隔をとってお座りになることができます。
同日開催
冬の特別公演 『夢と錯乱』
宮城聰、亡きクロード・レジへの静かなオマージュ。
公演日時:12月12日(日)、18日(土)、19日(日)
会場:舞台芸術公園 屋内ホール「楕円堂」
*公演詳細はこちら
神奈川公演
『Le Tambour de soie 綾の鼓』
公演日時:12月24日(金)~26日(日)
会場:KAAT神奈川芸術劇場〈大スタジオ〉
企画製作・主催:KAAT神奈川芸術劇場
*公演詳細はこちら
チケット
◆SPACの会会員先行予約受付開始:11月6日(土)10:00
◆一般前売り開始:11月13日(土)10:00
◎チケット購入方法
SPACチケットセンター
●電話予約 054-202-3399 (受付時間 10:00〜18:00)
●窓口販売 静岡芸術劇場チケットカウンター (受付時間 10:00〜18:00)
※休業日の12月7日(火)は電話予約受付と窓口販売をお休みさせていただきます。
●ウェブ予約 https://spac.or.jp/ticket
[当日券]
残席がある場合のみ、開演1時間前より劇場受付にて販売
※当日券販売の有無を、公演当日に必ずお電話もしくはTwitter(@_SPAC_)でお確かめください。
◎チケット料金
※全てのチケット代金は税込価格です。
※割引をご利用の際は、必ずご予約時にお知らせください。各種割引の併用はできません。
●一般: 4,200円
●ペア割引: 3,700円 (2名様で1枚につき)
●グループ割引: 3,300円 (3名様以上で1枚につき)
※10名様以上の場合は電話・窓口にてお取り扱い
●ゆうゆう割引: 3,500円 (満60歳以上の方)
※公演当日、受付にて身分証をご提示ください。
●学生割引: [大学生・専門学校生]2,000円 [高校生以下]1,000円
※公演当日、受付にて学生証をご提示ください。
●障がい者割引: 2,900円 [障害者手帳をお持ちの方]
※公演当日、受付にて障害者手帳をご提示ください。
※付添の方(1名様)は無料 ※電話・窓口のみのお取り扱い
[親子室]
乳幼児と一緒にご観劇いただける親子室がございます。
各回1組受付(先着順)
チケット料金:大人1名様につき2,900円
座席の必要なお子様は高校生以下料金1,000円/座席不要のお子様は無料
※電話・窓口のみでのお取り扱いとなります。
スタッフ
照明:アルノ・ヴェイラ
音響:オリヴィエ・ムバッセ
衣裳:オロール・ティボー
テキスタイル:オロール・ティボー、イザベル・ドゥ・メゾンヌーヴ
振付協力:ガブリエル・ウォン
演出協力:サミュエル・ヴィトー
宣伝美術:阿部太一(TAICHI ABE DESIGN INC.)
主催:SPAC-静岡県舞台芸術センター
製作:アミアン文化の家、Company Himé
共同制作: アヴィニョン演劇祭、パリ市立劇場
支援: サン・キャトル-パリ、SPEDIDAM(音楽舞踊実演家権利許諾受領協会)
助成〈日本ツアーに対し〉:アンスティチュ・フランセ-レジオン・オー=ド=フランス、笹川日仏財団
上の画像↑をクリックするとチラシ(PDF)をご覧いただけます。
【出演者プロフィール】
伊藤郁女
ITO Kaori
豊橋で生まれ東京で育つ。5歳よりクラシックバレエを始め、2000年にニューヨーク州立大学パーチェス大学へ留学後、立教大学で教育学と比較文芸思想を専攻。その後、アルビン・エイリー・ダンスシアターにて研修を積む。2003年~05年文化庁新進芸術家海外研修制度研修員。フィリップ・ドゥクフレ『Iris』で主役を演じ、舞台『骨と十字架』(演出:小川絵梨子、19年、新国立劇場小劇場)、プレルジョカージュ・バレエ団、ジェイムズ・ティエレなどを経て、09年シディ・ラルビ・シェルカウイ、ギー・カシーエス『眠れる美女』に主演。『Noctiluque』以降、創作活動も意欲的に展開。15年から、自らのカンパニーをフランス、スイスを拠点として立ち上げ、『私は言葉を信じないので踊る』、『私を燃やして』、『リアムへ』、『ロボット、私の永遠の愛』森山未來との作品『Is it worth to save us?』、『あなたへ』を発表。15年にSACDより新人優秀振付賞、フランス政府より芸術文化勲章シュヴァリエを受賞。https://www.kaoriito.com/ja/
笈田ヨシ
OIDA Yoshi
1933年神戸市生まれ。慶応義塾大学で哲学の修士号を取得。テレビ、映画、現代劇で活躍し、三島由紀夫とも仕事をする。68年、ジャン・ルイ・バローに招かれてフランスに渡り、70年、ピーター・ブルックが設立した国際演劇研究センター(CIRT)に参加。その後、ブッフ・デュ・ノール劇場で、『マハーバーラタ』、『テンペスト』、『ザ・マン・フー』など主要な公演に参加した。75年からは演劇、オペラ、ダンスの演出も数多く手掛ける。主な著書に『俳優漂流』『見えない俳優―人間存在の神秘を探る旅』がある。
矢吹誠
YABUKI Makoto
1951年愛知県生まれ。武蔵野美術大学で建築を学んだ後、劇団黒テントに入団し、10年間演出から編曲まで多くの役職を歴任。同時にアジアと日本の伝統音楽を学び、三味線、琵琶、篠笛、尺八などの和楽器を演奏。84年、フランスのカンパニー『道成寺』(三島由紀夫)の音楽でエジンバラ・フェスティバルに参加。その後横浜ボートシアターの音楽を担当。90年、ミュージカル『龍の子太郎』(青山劇場)作曲、指揮。92年、笙、篠笛、尺八、箏奏者達と創作竹打楽器によるジャパン・バンブーオーケストラを創設。94年渡仏し、フランス人打楽器奏者とマルセイユ・バンブーオーケストラを結成。その後、竹楽器合奏による独自のコンサートを世界各地で展開、住んでいる南仏地域では、竹楽器による教育、テラピー・ワークショップも頻繁に行っている。
<関連リンク>
★メディア掲載
●ステージナタリー(2021/11/26掲載)
笈田ヨシ&宮城聰が語る「Le Tambour de soie 綾の鼓」「夢と錯乱」
●朝日新聞 朝刊 芸能面(2021/12/9掲載)
老いは哀しい 面白い 肉体と心の相克 三島戯曲と違う結末
●朝日新聞 朝刊 静岡面(2021/12/16掲載)
現代のダンスと能楽 「綾の鼓」演目に融合 県舞台芸術センター 18日から公演
●静岡新聞 夕刊(2021/12/16掲載)
言葉と身体、探究の舞台 SPAC冬の特別公演